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税務・経理・労務のトータルサポートとは?従業員数20名を超えたら検討
突然ですが、皆様は自社の税務、経理改善や日々の経理業務、労務はどのように対応していらっしゃいますでしょうか?
自社で実施しているというケースもあれば、税務は税理士に依頼している、労務は社労士に依頼している、経理改善はコンサルティング会社に依頼している、というケースもあるかと思います。
成長企業ほどすべてのサポートが必要となり、そのサポートは別々に受けるよりも一気通貫で受けた方が、メリットが大きいケースが多いです。
本記事では税務・経理・労務をトータルサポートしてくれるような税理士事務所はどのようなサポートをしてくれるのか、そうした事務所に依頼することでどのようなメリットを得られるのかについて整理しました。
成長企業が向き合うことになる経営管理3つの課題
経理・労務業務の増加
売上の増加とともに経理業務は増加していきます。売上処理、経費処理とともに、部門が増えることによる部門別会計の手間や、従業員増加による給与計算業務や経費精算業務の増加があります。
業務量の増加に処理が追い付かないと、毎月の試算表を出すのが遅くなってしまい、経営判断が遅くなってしまいます。また、担当者が業務過多になるとミスが発生しやすくなります。
業務量の増加とともに経理担当者を採用する、というのが一般的ではありますが、採用市場の競争激化や地方からの人材流出などにより、以前より思うような採用が難しくなったという会社様も少なくないようです。
また、業務が増加するなかで業務の効率化やクラウド化を進めようと考える会社様も多いですが、担当者が日々の経理・労務業務に忙殺されてしまい、なかなか業務改善に手を付けられない、というお悩みもよく伺います。
労務トラブルリスク増加
どんなに良い会社でも、従業員数が増えると労務トラブルのリスクはつきものです。
従業員が倍増すれば、その二乗の4倍、従業員が3倍になればその二乗の9倍労務トラブルが増える、というように話す経営者の方もいるほどです。
予め労務士と相談して就業規則や報酬規程等を改定しておくことで防げるものや、万が一トラブルが発生しても大事にならずに済むこともあります。
また何よりも、そうしたトラブルが発生した場合に社長ご自身や経営幹部・労務担当者の方が頼れる相手がいる、というのは非常に心強いものです。
いざトラブルが起きてからでないと重要性に気付きにくい…ということが多いのがこちらの課題の特徴かもしれません。
税務リスク増加
成長著しい会社は税務調査が入ることが多いと言われています。不正をしているつもりは一切なくても、ミスがあったら追徴金を課せられるということもあります。そうしたことが内容に、毎月税理士の監査(チェック)を受けて、いつ誰が見ても問題ない経理処理を行っておく必要があります。
また、年商規模が大きいほど当期利益の着地変動も大きく、納税金額の変動も大きくなります。
そのため、早めから当期の着地シミュレーションを行い納税資金準備と節税対策を実施していく必要があります。
リスクではありませんが、年商規模が大きくなるほどに、どの税制を使うかや税額控除による影響金額が大きくなります。
本来活用することでメリットがある制度を漏れなく活用するためには、正しい情報の入手と、何を活用すべきかの整理・判断が必要です。
専門的な内容の情報収集や判断のための情報整理は非常に手間と時間がかかるため、税理士に情報提供と判断のための情報整理をしてもらうと良いでしょう。
成長企業が受けるべきサポートとは?
成長企業が受けるべき税務サポート
前述の税務リスクを未然に防ぐため、下記のサポートを受けましょう。
・毎月の監査(チェック)
・早期の利益着地シミュレーション&納税シミュレーション
・決算2か月前の決算前検討会
・手元資金をいくら用意しておくべきかのアドバイス
・節税対策提案
・活用できる税制等の情報提供&判断のための情報整理
成長企業が受けるべき経理サポート
経理・労務業務をやりきれない、改善業務までやりきれない、といったことにならないために、下記のサポートを受けましょう。
経理改善コンサル
既存の経理業務のどこに課題があり、効率的な業務体制にするためにどうすべきかの提案及びシステム導入をしてもらうことが可能です。
一般的には下記の流れで進みます。
①現状把握(ヒアリング・資料確認・現場視察)
経理業務のどこに課題があるかを探し出すことが目的です。
通常経理担当者へのヒアリングと資料確認・現場視察を行い、二重三重で入力している等、手間がかかっている業務を紐解きます。
②理想の経理フローの提案
効率的な経理体制として、下記を提案してもらいます。
・理想の業務フロー
・導入するシステム(クラウドシステム・RPA)
・運用ルール
③システム導入(クラウドシステム・RPA)
システムの初期設定や、データの移行は全て任せることができます。
設定が完了した状態で、担当者へ使い方のレクチャーをしてもらいます。
④運用定着までのフォロー
通常3~6か月程度、新しい体制での運用が定着するまでフォローをしてもらいます。
経理アウトソーシング
社内でやりきれない業務については、アウトソーシングをすることも有効です。
会社によっては、
・経理担当者に財務対策をしてほしいから、一部の業務をアウトソーシングに出す
・月次決算を早める目的で経理担当者の負担を軽減するため、一部の業務をアウトソーシングに出す
という選択をされることもあります。
一般的にアウトソーシングをできるのは下記の業務です。
・会計ソフト入力(記帳代行)
・給与計算業務
・請求管理業務(請求書発行業務等)
・支払い管理業務(振込業務等)
・年末調整業務
成長企業が受けるべき労務サポート
労務トラブルが起きないようにするために、予め相談をしておきましょう。
またトラブル防止のみならず、効率的な労務業務を構築するためのサポート、助成金の情報提供や申請のサポート、会社の福利厚生として注目される企業型401K(確定拠出型年金)の導入のサポートを受けることも可能です。
<主なサポート内容>
・就業規則の改正
・クラウド勤怠管理ソフト、クラウド給与計算ソフトの導入
・給与計算代行
・保険や入退社手続きの代行
・助成金の申請
・企業型401K(確定拠出型年金)
トータルサポートを依頼するメリットとは
冒頭で申し上げたように税務は税理士に依頼し、労務は社労士に依頼し、経理改善はコンサルティング会社に依頼する、という企業も少なくないかもしれません。
ですが、トータルサポートをしてくれる税理士に依頼することで得られるメリットがあります。
連絡窓口が1つになる
「新入社員が入社すると、税理士にはマイナンバー情報を連絡し、社労士には入退社の手続きを依頼しています。正直手間がかかります…。」
「年末調整の依頼は税理士?社労士?どちらに連絡すべきだったかな、と迷います。」
こうした担当者の声もあります。
トータルサポートを依頼すると、通常連絡窓口が1つになります。
関係者全員が参加するチャットグループ等が立ち上がり、誰に連絡すべきかわからなくてもそちらのチャットに連絡すれば、適任の担当者が返信をくれる、という形になります。
グループ間で情報を連携してくれる
社労士に渡した情報を、税理士にも共有しておいてくれる、
税理士に伝えた情報を、社労士にも共有しておいてくれるようになります。
それぞれへの連絡が不要になるメリットとともに、税理士に伝えた情報を元に社労士から提案をもらう、社労士に伝えた情報を元に税理士から提案をもらえることもあります。
例えば、税理士に伝えた情報をもとに社労士が「その状況ならばこの助成金を使ってみてはどうですか?」といった提案や、社労士と勤怠管理のクラウド化を進める中で税理士から「IT導入補助金を使いませんか?」といった提案を受けられるようになる、というイメージです。
経理改善により月次決算が早くなり、タイムリーな税務アドバイスを受けられるようになる
経理改善コンサルを受けることで、経理業務が効率化され月次決算を早期化できるようになります。
そうすると早期に試算表が出せるため、タイムリーな税務アドバイスを受けられるようになります。また、予実管理などもしやすくなるため、早期の利益着地シミュレーション、納税シミュレーションも出しやすくなります。
自社より先を行く企業の事例を基にしたアドバイスをもらえる
トータルサポートをしている事務所の顧客は成長企業・中堅企業が多い傾向にあります。
理由としては、税務・経理・労務のすべてをサポートしてほしいと考える企業は、ある程度の規模であったり、成長著しい企業であったりする為です。
成長企業・中堅企業が多いため、自社よりも先を行く企業の事例を基にしたアドバイスをもらいやすいです。
例えば、年商50億を目指している場合、すでに年商50億円を超している企業の事例から、
・今のうちに経理のクラウド化を進めましょう
・今のうちに予実管理の仕組みを整えましょう
・今のうちにこのような労務対策をしておきましょう
といった提案をしてもらうことが可能です。
近くにトータルサポートをしてくれる事務所がない場合は?
それぞれの専門家を探して依頼する
これも勿論正解の1つだと思います。
ただ、専門家を探して依頼するのもひと手間ですし、前述の通りそれぞれの専門家へ資料を送ったり情報を共有したりすることは効率的とは言えないかもしれません。
遠方でもトータルサポートをしてくれる事務所を選ぶ
最近は遠方でもトータルサポートをしてくれる事務所、自社にとって必要なサポートをしてくれる事務所を選ぶ企業が増えています。
コロナの影響で急速にオンラインMTGが普及したことから、毎月の打合せはオンラインで、必要な時に会社に来てくれれば問題ない、と考える経営者の方が増えています。
近隣地域にこだわらなければ、選択の幅は大きく広がります。
適切な事務所を選ぶために
全国には26,000を超える税理士事務所・公認会計士事務所が存在します。
その中で、税務・経理・労務のトータルサポートをしてくれる事務所、自社の求めるレベルのサポートをしてくれる事務所を探すのは簡単ではありません。
税理士業界に詳しい専門家に相談して、
・自社が受けるべきサポートの整理
・自社が求める税理士のレベルの診断
を行った上で、適切な税理士を紹介してもらうと良いパートナーを見つけやすくなります。
税理士セレクションでは、税務・経理・労務のトータルサポートを提供している、ハイレベルな会計事務所をご紹介しています。
会社が考える経営ビジョン、現在の経理体制、使っている業務ソフト・コミュニケーションツール、会社・経営者の方の考え方、などから、条件に合うハイレベルな会計事務所のご紹介を致します。
まずは無料相談にてお気軽にご相談ください。
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坂田 知加会計事務所向けコンサルティングに従事し、全社において女性最速・最年少で管理職に昇進。これまで全国300以上の会計事務所に関与。「企業レベルと税理士レベルのミスマッチ」を解決したいという想いより、現在は成長企業とハイレベル会計事務所のマッチングを行っている。