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税理士の賢い選び方
2024-06-19
役員報酬の相場とは?損金算入する方法や決め方、注意点を解説!
役員報酬とは、株式会社の取締役、会計参与、監査役、会計監査人など(会社法第305条第4項第1号参照)に支払われる報酬や、職務遂行の対価として会社から受け取る財産上の利益(会社法第361条第1項参照)を指します。   役員報酬は、それぞれの会社の業績や業界水準、税金や保険料とのバランスにより異なるため、相場は一概には言えませんが、今回は各省庁や民間会社が出している統計から相場を紐解いていきます。 中小企業の役員報酬の相場 資本金別:役員報酬の相場 中小企業基本法において、中小企業は資本金と従業員数で分類されます。 総務省・経済産業省がまとめたデータによると、 ・資本金1,000万円~3,000万円未満の企業は55万社(全体の31.3%)、 ・3,000万円~5,000万円未満の企業が7万社(全体の4.1%)、 ・5,000万~1億未満の企業が5万社(全体の2.9%)   と言われており、弊社にご相談いただくお客様は資本金1,000万~1億円前後の企業様が多いため、該当の資本金別に相場を見ていきます。   国税庁が発表した令和4年度の民間給与実態統計調査結果によれば、資本金2,000万円未満の企業の役員報酬の平均は年間647万円でした。男性の平均は738万6,000円、女性の平均は425万3,000円でした。   資本金2,000万以上の企業では平均952万、男性の平均が1,038万円、女性の平均が661万円、   資本金5,000万円以上の企業では平均1,232万円、男性の平均が1,316万、女性の平均が726万円となっています。     資本金 男女合計 男性 女性 2,000万円未満 647万 738万 425万 2,000万円以上 952万 1,038万 661万 5,000万円以上 1,232万 1,316万 726万 1億円以上 1,230万 1,362万 581万 10億円以上 1,758万 1,833万 968万   令和4年度の民間給与実態統計調査結果 https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2022/pdf/000.pdf(スライド86)   一見低いように見えるかもしれませんが、業種や性別、会社の業績によって異なるため、あくまで参考程度に把握しておくとよいでしょう。   女性の役員報酬が少ないのは、社長の奥様が役員報酬を受け取っているケースが想定されます。   実際の業種別・売上規模別役員報酬の相場については、税理士が詳しいため、ご親族の役員報酬金額を含め、自社の業種や売上規模にあった役員報酬についいて、まずは顧問税理士に相談しましょう。   役位別:役員報酬の相場 役員報酬の相場は、会長や社長などの役位によっても異なります。 国内のシンクタンクである産労創業研究所が発表した「2015年 役員報酬の実態に関する調査」によれば、役位別の平均年収は下表の通りです。   役位 平均年収 会長 3,693万円 社長 3,476万円 副社長 2,947万円 専務取締役 2,433万円 常務取締役 1,885万円 取締役 1,556万円 (出所: 産労創業研究所 2015年 役員報酬の実態に関する調査 https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/chinginseido/yakuinhoshu/pr1601.html)   本調査は、上場企業1,500社と未上場企業から任意に抽出した1,000社の計2,500社から得られたデータのため、先ほどの国税庁のデータより高くなっています。   しかし、傾向として、役位が上がるほど役員報酬は増えていき、社長と専務の間は約1.5倍、取締役と社長の間には約2倍の報酬差が設定される傾向が2,500社のデータから読み取れます。 社長と会長の間は、約1.06倍の差が設けられていますが、名誉会長として相談役に徹するか、引き続き社長以上の権限で経営にかかわっていくかで報酬額は異なってくるでしょう。   役位別の報酬差額のイメージとして参考にするとよいでしょう。 役員報酬に関する基礎知識 ここでは、役員報酬の相場を知り、実際に金額を決めていくための基礎知識を解説します。 そもそも役員とは?役員の定義 会社法第305条第4項第1号によれば、役員とは、株主総会で選任された取締役、会計参与、監査役と定義されています。 取締役 取締役は、会社の運営が適切に行われるように、意思決定と監督を行います。   取締役は株主総会の決議により選ばれ、その中から企業の業務に関する最終的な決定を下す代表取締役が選ばれます。代表取締役は人数に制限がないため、大きな会社では2名以上いるケースもあります。その際は、役割や序列の上下などを定めることになります。   取締役の階層には、日々の業務の管理と実行を行う常務取締役と、企業全体の業務の管理と監督を行い、代表取締役を支援する専務取締役が存在します。   会計参与 会計参与とは、2006年5月に施行された会社法で新設された役員制度で、税理士や公認会計士などの会計の専門家のみが就任できる役職です。 1990年代以降多発した企業の不祥事を契機に、中小企業等においても決算書の信頼性を担保するため、任意で設置される役職です。 賃借対照表や事業報告書などの会計書類を作成し、これらの文書を企業とは別に保存し、株主や債権者の求めに応じて開示します。 非公開会社(株式譲渡制限会社)では、取締役会を設置しているが監査役がいない場合、会計参与を設置しなければなりません。 監査役 監査役は、取締役や会計参与の職務の実行について監査を行います。   監査役は業務監督と会計監査の権限を持つため、企業の健全な経営やコーポレートガバナンス、コンプライアンスを保証する役割が期待されています。 監査役には、必須の資格はありませんが、財務諸表の内容を読み解き、法律や会計基準に関する知識をもとに、判断する高度な判断力が必要です。   取締役会設置会社および会計監査人設置会社(会計参与と異なり、外部の立場から監査を行う、監査法人または公認会計士のみが就任できる役職を設置している会社)では、監査役を設置しなければなりません。 会社法に規定されていない役職 会長 一般的に、社長を退任した前社長が就任するポジションで、名誉職として位置付けられていることが多いです。自分の後任となった社長への相談役や、業界団体などへの対外的活動を務めるケースが多く見られ、社長の上位職として設置されているケースが多いです。 会社法上の役員ではありませんが、税法上では役員とされており、会長が役員と同等の扱いを受ける場合、給与ではなく役員報酬が支払われます。 社長 社長は、商習慣上の最高経営責任者で、業務の指揮を取る存在です。代表取締役と兼任する「代表取締役社長」という役職を設けている企業が多く、代表取締役とは異なり、1つの会社に1人だけ存在する役職です。 法人税法での役員の定義 法人税法では、役員を以下のように定義しています。 ①法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事および清算人 会社法で定められている役職に加え、執行役(取締役が決定した事業方針に従って業務を遂行する、事業運営の責任者)や理事(医療法人や学校法人、共同組合やNPO団体などのトップを務める役職)、監事(理事の職務の実行を監査する役職)、清算人(会社が解散する際に、取締役に代わって会社解散後の清算などの業務を行う役職)も含まれています。 ②法人の使用人以外で当該法人の経営に従事している人 以下の条件に該当する人物は、「法人の使用人以外の者で、法人の経営に従事している」として役員の範囲に含まれます。   ・取締役または理事でない総裁、副総裁、会長、副会長、理事長、副理事長、組合長等 ・合名会社、合資会社および合同会社の業務執行社員 ・人格のない社団等の代表者または管理人 ・法定役員ではないが、法人が定款等で役員として定めている者 ・相談役、顧問などで、その法人内の地位や職務等から見て、他の役員と同等に実質的に法人の経営に従事していると認められる者 ③同族会社の使用人で所定の要件を満たしており、なおかつ当該法人の経営に従事している人 同族会社の使用人で、以下の要件をすべて満たし、かつ、法人の経営に従事している人物は役員の範囲に含まれます。   ・当該法人の株主グループをその所有割合の大きいものから順に並べたときに、その使用人が所有割合50パーセントを超える第一順位の株主グループに属している、または第一順位と第二順位の株主グループの所有割合を合計したときに初めて50パーセントを超える場合のこれらの株主グループに属している、あるいは第一順位から第三順位までの株主グループの所有割合を合計したときに初めて50パーセントを超える場合のこれらの株主グループに属している ・その使用人の属する株主グループの所有割合が10パーセントを超えている ・その使用人の所有割合が5パーセントを超えている   ②、③はいわゆる「みなし役員」と言われる対象で、会社法上の役員より広範囲となります。 一般的に、家族経営を行なっている会社は、所得税や住民税、贈与税や相続税軽減のため、家族を役員にして役員報酬を支払っているケースが多いです。   役員報酬と従業員給与の3つの違い 役員報酬という言葉と一緒によく使われるのが「従業員給与」です。 ここでは、役員報酬の適切な額を理解する前に、役員報酬と従業員給与との違いを解説します。 ①契約形態 まず、役員報酬と従業員の給料は、支払い対象者と会社との契約形態が異なります。 役員報酬は役員が会社と委任契約を結んで受け取るのに対し、従業員の給料は従業員が会社と雇用契約を結んで受け取ります。 ②法人税法における取り扱い 役員報酬と従業員の給料の大きな違いは、法人税法における取り扱いです。 従業員の給料は原則として全額が損金算入可能ですが、役員報酬は全額が損金算入可能なわけではありません。   損金算入とは、会社が収入を得るために必要な費用を損金として計上することを指します。損金を計上することで、会社の利益である「所得」を低く算出し、支払う税金を抑えることができます。経営者が増減を調整できる役員報酬などについては、損金算入の制限があるため、損金計上できる支払い方法に調整しましょう。 ③報酬の変更のタイミング 給与は基本的に雇用主と従業員の双方が合意すれば変更できますが、役員報酬は一度金額が確定すれば基本的に1年間は固定になるほか、金額を決める時期が決まっています。   起業したての場合は、会社設立日から3ヶ月以内に決定しないと、役員報酬を損金計上できなくなるので注意が必要です。また、報酬額が変更できるのは1年の中でも事業年度開始(期首)から3ヶ月以内と決まっています。 役員報酬を損金計上する3つの支払い方法 法人税法上、損金算入可能な役員報酬は種類が決められており、一定の手続きを踏んで決定されたものだけが損金算入可能となります。役員賞与や条件から外れた役員報酬は、損金に算入できなくなるため注意が必要です。   税務上、損金に算入可能な役員報酬には、「定期同額給与」「事前確定届出給与」「業績連動型給与」の3つがあります。以下で詳しく説明していきます。 1.定期同額給与 定期同額給与は、多くの会社で採用されており、年間を通じて毎月同じ額が支払われる報酬のことを指します。この報酬については、税務署への特別な届け出は不要で、毎月一定の金額を支払うことを条件として損金算入が可能となります。 ただし、上述したように、会社設立時には設立後3ヵ月以内に決めておかなければ、損金として算入できません。また、会社の業績が悪化し、株主や取引先に大きな影響があるなどの特別な事情がない限り、役員報酬の額を変更することはできません。 2.事前確定届出給与 役員へのボーナス(賞与)は、原則として損金として認められません。しかし、事前に税務署に届け出を行うことで、企業側は役員のボーナスを支払い、損金として計上することができます。これが事前に確定した届出給与と呼ばれる報酬です。   事前に確定した届出給与を損金として算入するためには、「届出書に記載した対象者」「支給金額」「支給日」の届け出の記載通りに支給することが必要です。仮に、事前確定届出給与の金額を100万円で届けたのに、実際の支給は120万だった場合、全額が損金不算入となってしまうのでご注意ください。   届け出を税務署に提出する期限は、「株主総会などで決議した日から1ヵ月以内」「事業年度開始日から4ヵ月以内」のうち、いずれか早い日と定められています。   3.業績連動型給与 業績連動型給与は、企業の業績と役員個人の評価を連動させて額を算出する役員報酬を指します。平成29年度の税制改正以前は、利益連動型給与と呼ばれていました。 業績連動型給与は、有価証券報告書に記載されている営業利益などの指標を元に算定されるため、同族会社では認められていません。非同族会社、または同族会社の完全子会社となっている同族会社のみに認められた役員報酬です。日本の中小企業のうち約9割は同族会社であるため、業績連動型給与を採用可能な企業は、ほんの一部の中小企業のみです。   そのため、一般的には中小企業の場合、定期同額給与や事前確定届出給与を活用するケースがほとんどです。 役員報酬の決め方 ここでは、役員報酬の決め方について解説します。実際に役員報酬を決定する際には、相場だけではなく、自社の年間の業績や社会保険料とのバランスを考慮した上で、計画することが重要です。 実際の職務内容や会社の予想利益などを考慮し、報酬額を決める 役員報酬の金額は、実際の職務内容や会社の予想利益などを考慮して設定することが重要です。 1年間の売上や、売上から仕入れ費用などを差し引いた粗利益、家賃や従業員の給与などの固定費を予測した上で、役員報酬の金額を設定します。   その際、適切な人件費率や役員報酬を決めた後の収支シミュレーションが見えていないと、翌年の成長投資に使うキャッシュが不足してしまう…という失敗をしてしまうかもしれません。 役員報酬は、キャッシュフローや資金繰りに応じて設定する必要があり、役員報酬が会社の財務状況を圧迫しないように注意が必要です。   そのため、来期の収支予測や自社の適切な人件費率を税理士に相談し、数値シミュレーションを行ってから、決定しましょう。   役員報酬が未払いのままになると、税務署から指摘を受ける可能性があります。また、役員報酬が低すぎると、役員の生活が困難になったり、金融機関からの融資に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。   また、勤務実態のない奥様を役員にしてしまうと損金計上ができないため、経理や事務処理などしっかりと勤務事態を示せるようにしましょう。 同規模や同業他社の相場と比較して決める 役員報酬を設定する際には、同規模や同業他社の相場と比較し、報酬額が適切であることを確認することも重要です。   役員報酬の金額が同業他社に比べて高く、適切でない場合、税務署から損金の計上を否認されるリスクがあります。逆に、役員報酬が低すぎると、役員のモチベーションが下がったり、低すぎても極端な節税対策を行なったとして税務署から指摘を受けるケールもあります。   そのため、役員報酬を設定する際には、競合他社の役員報酬とのバランスを考慮することが重要です。   同業他社の役員報酬の相場を経営者が知る機会は中々ないかと思います。 まずは顧問税理士に相談しましょう。同業者の顧問先を多くもつ税理士であれば、すぐに教えてくれるでしょう。 一方、同業者の顧問先が少ない税理士の場合は、相場観をあまり把握できていないケースもあるため、自社と同じ業種の顧問先が多い税理士に相談するのも一つでしょう。 税金や社会保険料とのバランスを取って決める 役員報酬を設定する際には、税金や社会保険料とのバランスを取ることも重要です。法人税や地方法人税、法人住民税、法人事業税などの会社にかかる税金の納税額は、会社の利益に応じて決まるため、役員報酬を多くすると、その分、法人税などは少なくなります。   しかし、役員報酬が多いと、役員個人の所得が増え、役員個人の所得税や住民税、社会保険料が増えることになります。   役員報酬が高額になると、会社が負担する社会保険料も増えるため、役員報酬の金額を設定する際には、会社の利益だけでなく、法人と役員個人の納税額や社会保険料とのバランスを考慮することが重要です。   このような法人税や所得税のバランスを意識した役員報酬のシミュレーションも税理士に相談すれば、算出してもらえるでしょう。 役員報酬の金額を決定する際の注意点 ここでは、役員報酬の金額を決定する際の注意点について解説します。 定款または株主総会の決議によって定める 会社法では、役員への報酬は「定款または株主総会の決議によって定める」と規定されていますが、中小企業や小規模な法人では、定款で役員報酬を明記していないケースが多いです。記載がある場合でも「株主総会の議決により決定する」とされていることが一般的で、通常は株主総会において役員報酬が決議されます。   株主総会で個々の報酬額を決定する方法の他に、役員報酬の総額を先に株主総会で決定し、その後取締役会(または取締役の決定)で個々の役員への配分を決定する方法も存在します。先に総額だけ決定する方法が実務では広く浸透しています。   いずれの場合も、役員報酬を税務上の損金として計上するためには、議事録を作成し保存することが不可欠です。1人社長の場合でも、法的な義務を果たすため、形式的なものでも株主総会の開催と決議は必要です。税務調査時には議事録を確認されることがあるため、しっかりと記録を残しておきましょう。   ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― <役員報酬を決める流れ> ①業績の伸びに応じて役員報酬の変更を検討する際は、事前に顧問税理士に相談しておく(決算前) ②決算日から3ヶ月以内に株主総会を開く ③役員報酬の総額に関する変更議案を提出し、過半数の賛成票を得られれば可決する ④決定事項に関する議事録を作成・保存する ⑤取締役を開く ⑥各役員の個別報酬議案を提出し、過半数の賛成票を得られれば可決する ⑦決定事項に関する議事録を作成・保存する ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   役員報酬が変更できるのは、事業年度開始から3ヶ月以内 上述したように、役員報酬の額は、事業年度の開始日から3ヶ月以内に決定する必要があります。この期間内に決定しなければ、税務上の損金としての計上が認められなくなります。 計画的に進める必要があるため、業績に応じて報酬額を変更する際は、早め早めに税理士に相談しましょう。 役員報酬の金額は基本的に1年間固定 一度設定された役員報酬の額は、原則として1年間(少なくとも事業年度末まで)変更されることはありません。 売上が想定より伸びなかったり、逆に利益が多く出て納税額を圧縮するため費用を多めに計上したいと感じたりしても、役員報酬は簡単に変更できないため、慎重に決定することが重要です。 そのためにも、予め実現可能かつ正確な経営計画を作成し、税理士と報酬金額をシミュレーションしておきましょう。   ただし、役員の責任範囲や職務内容に変更が生じ、より重要な役割を担うことになった場合や、会社の経営状況が大幅に悪化した場合など、特別な事情がある場合には、事業年度途中であっても報酬額の変更が許可されることがあります。   実際の業務内容に見合わない場合は、税務署から不正行為とみなされる恐れがあるため、注意が必要です。   報酬の増額や減額を行う際にも、株主総会や取締役会での決定が必要です。議事録の作成・保存を忘れないようにしましょう。 親族への役員報酬は税務調査で指摘されやすい 役員報酬の設定においては、親族に対する報酬支払いは税務調査の対象となりやすい点に留意する必要があります。社長の親族の給与が、実際の職務と比較して高額でないか、一般の社員以上に厳しくチェックされるケースが多いです。   会社の実質的な運営に貢献していないと、不当な経費計上と判断されるリスクが高まります。   そのため、親族が役員を務めている場合は、職務内容と比較して妥当か、相場と乖離していないか、金額の設定と管理に細心の注意を払い、税務上のリスクを最小限に抑えるようにしましょう。 役員報酬の金額や変更に不安を感じたら税理士へ相談を 本記事では、役員報酬の相場や給与との違い、決め方や注意点について解説しました。   役員報酬は、企業の財務状況や納税額に直接影響を及ぼすため、税務のプロフェッショナルである税理士に相談して決定することをお勧めします。 税理士事務所によっては、納税額や会社のキャッシュフロー予測に基づいた適切な役員報酬シミュレーションをしてくれる事務所もあります。   また、正確なシミュレーションを算出するためには、経営計画や現状の経営数値を正確に把握する対策も必要です。その基礎ができていなければ、誤ったシミュレーションで失敗してしまう可能性があります。 税理士事務所によっては、経営計画書の作成サポートから現状の経営数値を把握するための経理体制構築をサポートできる事務所もあります。   「もし今の税理士から適切なシミュレーションをしてもらえていない」「自社の役員報酬額が適切か、アドバイスをもらいたい」「そもそも経営計画書が作れていない、ざっくりとしたイメージになっている」とお悩みの場合は、船井総合研究所・税理士セレクションにご相談ください。   成長企業の顧問先を多く持つ税理士をご紹介し、経営計画のサポートから貴社の売上規模・業種にあった役員報酬を設定できる税理士をご紹介します。 まずはセカンドオピニオンから、というご相談も承っております。ぜひお気軽にご相談ください。  …
税理士の賢い選び方
2024-06-03
税務顧問とは?意外と知らない、税理士の基本サービスを解説
突然ですが、税務顧問のサービスは税理士によって異なるのをご存知ですか?   「税務顧問」という言葉は知っていても、どのようなサービスかを聞かれると答えられない経営者様が多いのではないでしょうか。 税理士業界はクローズドな業界のため、他の税理士がどのようなサポートをしてくれるのか、どのような税理士がいるのかを知る機会が中々ありません。   そこで、本記事では、税務顧問の基本的なサービス内容について解説します。   そもそも税務顧問とは 税務顧問とは、法人や個人事業主が税理士と年間契約を結び、定期的な会計業務・税務業務を依頼することです。税務顧問契約を結んでいる税理士を「顧問税理士」と呼びます。   事業を営む場合、様々な税金を支払う必要があり、税金の申告は期限内に行わねばなりません。どの税金をいつまでにどのような手続きで支払うべきかを把握するのは難しく、税金の計算以外にも事業内容に合わせた会計処理、決算書の作成など専門的な作業が必要です。そのため、専門的な知識を持つ税理士に依頼し、正確な書類を作成・申告してもらう必要があります。   また、税理士事務所によっては、会社の経営状況や経理の課題に合わせて的確なアドバイスをしてくれる事務所もあります。 税理士事務所によって得意な業種・テーマが異なるため、事前に把握するようにしましょう。   税務顧問の基本的なサービス ここでは、税務顧問の基本的なサービスについて解説します。   ①税務書類の作成 皆様がまず思い浮かべるのが、「税務書類の作成」です。税理士には3つの独占業務があり、そのうちの一つが「税務書類の作成」となっています。 税務書類とは、税務署に提出する書類や税務代理に関する書類を指し、法人や個人事業主の決算書、法人税・消費税・地方税の確定申告書、中間申告書(事業年度の中間点で納税する手続き)、年末調整、法定調書、償却資産税申告書などが該当します。   上記は必ず提出しなければならないので、税理士であれば当たり前のように作成してくれますが、税理士によって差がつくのが「試算表の作成」です。 試算表は、財務諸表と異なり、作成義務はありません。そのため、税理士によって差が出やすいサービスになります。しかし、試算表は経営状況や経理のミスを早期把握できるため、年商が1億円を超えるなどある程度の規模になってきたら、毎月作成して確認したほうがよい集計表です。 顧問税理士を検討する際は、試算表を毎月作成してくれるかも確認するとよいでしょう。   また、その際は、試算表の作成スピードについても確認することをおすすめします。 自計か経理代行を活用しているかでスピードは変わってきますが、20日以内で出してもらえる事務所は優良な税理士事務所でしょう。自社のスピード感に合わせて、検討しましょう。   ②税務の代理 各種税金の申告や申請、不服申し立てや過払い時の請求代行などを指します。 こちらもどの税理士も基本的にやってくれる業務ですので、一見差がつきにくいと感じられるかもしれませんが、企業ごとに適用できる優遇税制などを把握しているか否かで、知らず知らずのうちに差が出ているケースもあります。   実際、弊社にご相談いただいたお客様の中には、適用できる税額控除があったのに税理士が失念しており、本来払わなくてもよい税額が年間2,000万~3,000万円あったことが発覚したケースもございます。   また、弊社にご相談いただくお客様の中でも「税理士が申告を誤っていた」「ミスが多い」といった理由で税理士変更を検討されるケースも多いです。 そのため、自社の業界や最新の税制に詳しいか、ミスなく申告ができる複数体制の税理士事務所かどうかも判断材料の一つにしておくとよいでしょう。   ③税務会計や経営に関する相談 税務顧問契約を結ぶと、自社の経営状況を数字で定期的に把握した上で、適切な税務会計や経営に関する相談・アドバイスをもえらえます。   具体的には、 ・今期の着地予測や、目標着地に向けた経費の遣い方や会社としてのアクションに関するアドバイス ・会社の事業計画に併せて使えそうな税制、補助金、助成金等の提案 ・納税額の予測シミュレーションや節税対策の提案 ・銀行に評価される決算書作りに関するアドバイス ・医療系の場合は医療法人化やMS法人の活用に関するアドバイス をもらえます。   毎月の面談時に試算表をもとにアドバイス・提案してもらえるケースや、日々のチャットやメール、電話で提案してもらえるケースがあります。   年商規模に応じて必ずしも毎月面談が必要でないケースもあるかもしれませんが、「昨年より売上が伸びており、今後も事業を拡大したいと考えている企業」の場合は、できれば毎月面談してもらうことをおすすめします。   もし今の税理士から税務書類の作成・申告のみのサポートしか受けられていない場合は、他の税理士とサービスを比較・検討してみましょう。本来受けるべきサポートを受けられていないかもしれません。   ④決算対策や節税対策の提案・情報提供 税理士事務所によっては、銀行評価を意識した決算書作りのための対策や、節税対策等の“決算対策”について極的にアドバイスしてくれる事務所もあります。 銀行が融資を行うか否か、またいくら融資するかは、決算書を見て判断します。そのため、銀行から評価される決算書になっているかどうかは重要です。   税理士事務所によっては銀行出身者を雇用し、銀行内部で行われる審査・稟議について理解した上で支援をしてくれる事務所もあります。銀行融資を積極的に活用していきたい事業の経営者様は、そういった視点でアドバイスをもらえるかも確認するとよいでしょう。   ⑤税務調査の対応 税務調査が入った場合、顧問税理士は企業や個人事業主の代わりに調査官への対応や、必要となった場合の異議申し立て・審査請求などへ対応してくれます。たとえ正しく申告していたとしても、税務調査がおこなわれるケースは多々あります。税に関する知識がなければ、調査官から指摘されたときに適切な対応をとれず、追徴金を課せられる可能性も否定できません。   ある運送会社様では、国税局から特定の費用に関して「外注費」として認められない、との指摘を受けました。国税局の調査は、税務署が行う事案より難易度が高い為、当時の税理士からは対応できないと言われました。そこで、税務調査に強い税理士に相談した所、当該費用を外注費として認めてもらうために説明資料を準備し、無事「外注費」として認めていただいたケースがあります。その結果、1億円の追徴課税を回避できました。   税理士によっては税務調査に不慣れで、経営者に寄り添って対応できない事務所もあります。 税務調査に強い税理士に依頼すると、普段から備えておくべき経費計上のアドバイスや対策、心がけるべきことについてサポートしてもらえます。   過去、税務調査で苦い経験をされた方、税務調査が不安な方は税務調査に慣れた税理士事務所を選ぶのも選択肢の一つでしょう。   ハイレベルな税理士事務所であれば受けられるサービス ここでは、ハイレベルな税理士事務所であれば受けられるサービスについて紹介します。 これから述べるサービスについては、税務顧問に加えて別途金額がかかってくるケースがほとんどですが、税務顧問と合わせて受けたいサポートの一つです。   経理改善や効率化、クラウド会計導入に関するサポート ハイレベルな税理士事務所では、上記のような税務書類の作成・申告、相談などに加えて、経理改善や効率化、クラウド会計導入に関するサポートも行っています。   自社の経理で非効率になっている部分を洗い出し、業務フローを整理してくれたり、自動化や効率化のサポートをしてくれたりします。クラウドシステムに強い事務所であれば、自社にあったシステムの選定から・導入・運用サポートまで行ってくれる事務所もあります。   弊社にご相談いただいたお客様の中には、税理士を変えてクラウド会計を導入し、自動化・効率化を進めたことで経理工数を80%削減できた事例も多数あります。   「昔ながらの経理のやり方になっている」「未だにアナログでの作業が多い」「経理の残業が多く、負担になっている」場合は、経理改善に強い税理士に相談してみるとよいでしょう。 会計ソフト入力や給与計算等の経理業務のアウトソーシングをしてくれる事務所もあります。もし今「経営者ご自身が経理業を兼務しており、本業に集中できていない」「人を増やさずに経理を効率化したい」とお考えの場合は、経理のアウトソーシングを活用してみるのもよいでしょう。   資金繰り管理や資金調達(銀行融資・補助金・助成金)に関するサポート ハイレベルな税理士事務所では、資金繰りや資金調達に関するサポートも受けられます。   会社経営において、資金繰りは最も重要な問題の一つです。取引先への支払い、従業員への給与支払い、税金の納付など、様々なお金の動きがあり、お金はPL上の数字とは異なる動きをするため、資金繰りの見通しを立てておく必要があります。   また、事業拡大のために設備や広告費、人件費などに先行投資する場合、キャッシュが一時的に減少する可能性があります。資金繰りの見通しを立てて対策をする必要があるケースも出てくるでしょうし、早めに資金調達を検討した方が良いケースもあります。 資金調達の方法としては、金融機関からの融資の他にも、政府や地方自治体から提供される助成金や補助金を活用する選択肢もあります。   資金繰りや資金調達に強い税理士であれば、自社に合った最適な資金調達方法についてアドバイスをしてくれます。また、今後の資金需要の予測シミュレーションや資金調達に必要な試算表・資金繰り表などの作成にもスピーディーに対応してくれるため、安心して進めることができます。   事業承継や相続対策に関する提案・サポート 事業承継や相続対策は、事業や財産を次世代にスムーズに引き継ぐための重要なプロセスです。事業承継には、親族内承継(親族を後継者とする)、親族外承継(役員や従業員らを後継者とする)、第三者承継(M&A)など様々なパターンがあるため、最適な承継先と方法を選択し、承継に向けて早くから専門家と対策を実施する必要があります。   しかし、税理士事務所の平均的な法人顧問先数は30~40件と言われており、実は事業承継を経験したことがない事務所もあります。   一方で、税理士事務所によっては、事業承継専門のチームを有しており、毎年100件以上の事業承継対策を行っている事務所もあります。 事業承継や相続のアドバイスをもらいたい場合は、多数の経験がある事務所に相談するとよいでしょう。   優良税理士との税務顧問契約の7つのメリット ここでは、優良税理士との税務顧問契約の7つのメリットについて解説します。 ①正確な申告書を提出できる 優良税理士に税務顧問を依頼すると、正確な申告書を提出できます。当たり前のことですが、意外と当たり前のことができていない事務所もあるのも実情で、「税務調査が入ってから税理士のミスに気づいた」、「税理士を変更してからミスに気づいた」という話を伺うことも少なくありません。   優良税理士であれば年間を通じて、帳簿のつけ方や確定申告書の作成、最新の税務情報や法改正、節税などに関して最適なアドバイスなどを受けることができます。   ②経営数値を早期把握できる 優良税理士に税務顧問を依頼すると、試算表を早期に作成してくれたり、リアルタイムで経営数値を見られる体制づくりをサポートしてもらえます。   弊社にご相談いただくお客様の中には、「数か月前の経営数値を見ながら事業を進めてしまっている」とお悩みの方もいらっしゃいます。経営数値を早期に把握できないと、次の計画・対策を立てることができません。事業をより効率的に成長させていくためにも、早期把握できる体制を整えましょう。   ③優遇税制や節税対策など専門的なアドバイスをもらえる 優良税理士に税務顧問契約を依頼すると、優遇税制や節税に関する専門的なアドバイスをもらえます。税法の変化や新たな優遇税制に関する情報を迅速にキャッチし、自社に活かしていくことができます。   ④税務・会計に関する不安を日常的に解消できる 税法や会計基準は複雑であり、経営者や経理担当者がそれらに精通することは困難です。専門知識を持った税理士に日常的にサポートしてもらうことで、税務や会計に関する疑問や不安を解消できるでしょう。 弊社にご相談いただいたお客様の中には、チャットワークやLINEで気軽に相談ができる、レスポンスの早い税理士に変更したことで、これまでは自社で都度調べていたことを瞬時に解決できるようになったとお喜びの声をくださっています。 税理士事務所の中には、「連絡しても返信に数日かかる」「連絡がつかない」方もいらっしゃるので、自社のスピード感に合った税理士を選びましょう。   ⑤銀行評価を意識した決算対策ができる 優良税理士に税務顧問を依頼すると、銀行評価を意識した決算対策ができるようになります。税理士試験には銀行融資対策等の項目はなく、銀行評価を理解し対策できる税理士事務所は一部に限られます。   情報収集&勉強をしてノウハウを貯めている事務所、金融機関出身者を雇用している事務所等の限られた優良税理士事務所であれば、銀行や金融機関が重視する指標や要素を理解し、最適化するためのアドバイスをもらえます。これにより、企業は銀行評価を向上させ、資金調達の可能性を高めることができます。   ⑥税務調査が入っても安心して対応できる 税務調査に強い税理士に依頼すると、税務調査が入っても安心して対応できるというメリットが得られます。 日頃から税務調査を意識した対策やアドバイスをもらうことで、安心して経営ができます。   また、経営者に寄り添ったサポートをしてくれる事務所に依頼することで、万一税務調査が入っても、経営者の意図を理解した上で適切な対応策を講じ、リスクを最小限に抑えてくれます。   ⑦他社の事例を教えてもらえる 優良税理士に税務顧問を依頼すると、一歩先を行く他社の事例を教えてもらえることもあります。優良税理士には成長著しい企業や、地域一番店レベルの優良企業が集まっていることが多く、その中で得られた知識や経験を元に、他社の事例やベストプラクティスを教えてもらえます。   自社が今の税理士の最も大きな顧問先である場合は、注意が必要です。今後も事業を拡大し、次のステージを目指していきたい場合は、自社よりも大きな顧問先を持つ税理士に依頼することも選択肢の一つでしょう。   良い顧問税理士の特徴 ここでは、優良税理士の特徴について紹介します。   態度が威圧的ではなく、親身に寄り添ってくれる 税理士業界は長らく「先生」業という文化があったため、「態度が威圧的」「高圧的な態度で指摘してくる」という理由で弊社にご相談いただくケースも多くございます。   良い税理士は、態度が威圧的ではなく、親身に寄り添ってくれるという特徴があります。相談をした時に親しみやすい人柄かどうか、ニーズを理解した上で親身に対応してくれるかを確認しましょう。   試算表を30日以内に提出してくれる 良い税理士は、試算表を30日以内に提出してくれるという特徴があります。   適切な期限内で書類を作成・提出のサポートをしてくれる税理士は信頼できる税理士と言えるでしょう。 反対に、数か月に1回、もしくは出さないという税理士もいます。   決算前検討会や決算後の報告会をしてくれる 良い税理士は、決算前検討会や決算後の報告会をしてくれるという特徴があります。   クライアントと定期的にコミュニケーションを取り、決算に向けて着地がいくらになりそうか、どのような対策をしていくのが良いかについて事前に話し合ってくれる税理士は信頼できるでしょう。   適切な節税提案をしてくれる 良い税理士は、適切な節税提案をしてくれるという特徴があります。   弊社にご相談いただいたお客様の中には、「毎年、ある日突然納税額を聞かされて驚くというのが恒例だった」という方もいらっしゃいます。直前に納税額を聞かされると、対策のしようがありません。   予測を立て提案をしてくれる税理士を選びましょう。   レスポンスを1日以内にしてくれる 良い税理士は、レスポンスを1営業日以内にしてくれるという特徴があります。   クライアントからの質問や相談に対して迅速に対応できるパートナーがいると、経営者の方がより早く疑問を解決できたり、より早く経営判断をできるようになります。   クラウド会計の導入・運用をサポートしてくれる 良い税理士は、クラウド会計の導入・運用をサポートしてくれるという特徴があります。   クラウド会計の普及が進んでいる中で、導入や運用に精通した顧問税理士のサポートを受けることで、自社の経理業務を効率化することができるでしょう。   複数名体制でサポートしてくれる 良い税理士は、複数名体制でサポートしてくれるという特徴があります。   「担当と連絡がつかない」というお悩みはよくありますが、複数名体制でサポートしている事務所であれば、誰かしらが対応してくれるため、スムーズにやりとりを行なうことができます。   社長と同年代または若い税理士がいる 良い税理士は、社長と同年代または若い税理士がいるという特徴があります。   社長と年齢が離れた税理士の場合、気軽に相談しにくいケースがあります。 また若い税理士が所属している税理士事務所は、傾向としてクラウドツールや最新の情報に精通しており、柔軟性があります。   どのような税理士が所属しているかも確認しましょう。   毎月面談を実施してくれる 良い税理士は、毎月面談を実施してくれるという特徴があります。   年商規模によっては、毎月は不要かもしれませんが、定期的な面談を行うことで、様々なアドバイスを受けられます。   自社に必要なスピード感で面談を実施してくれるかも確認しましょう。   今の税理士の税務顧問サービスに物足りないと感じたら 本記事では、意外と知らない税務顧問の基本サービスについて解説しました。 税理士によって受けられるサービスは異なりますので、自社の成長フェーズや経営課題に応じて受けるサービスを変えていくとよいでしょう。   もし、今の税理士からの税務顧問サービスに物足りないと感じているのであれば、税理士を変更すべきタイミングです。まずは、他の税理士とサービスを比較・検討してみましょう。   船井総合研究所・税理士セレクションでは、様々な業種・成長フェーズに応じた優良税理士をご紹介できます。「当たり前のことを当たり前にやってくれる税理士」「ワンランク上の税理士」をお探しでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。  …
税理士の賢い選び方
2024-05-23
飲食業に強い税理士とは?飲食業に強い税理士のメリットや選び方、税理士の相場について
人口減少や物価上昇での購買意欲低下による市場縮小、採用費や人件費、原価、物流費等の高騰によるコストの増加、生産年齢人口の減少による人手不足、IT技術やAI技術の普及によるデジタル格差の拡大、集客の変化等、飲食店を取り巻く環境は日々変化しています。   飲食店経営においては、料理の美味しさや接客なども重要となりますが、お金がないと集客施策を打てず集客に苦戦する…、損益の管理ができていないと気づいたら赤字に…というケースもあります。 利益状況を把握した上で、適切な人件費や採用費に投資をできないと優秀な人材が集められません。材料費、設備投資にいくらかけられるのかを把握できていないと、顧客満足度を高める質の高い材料や店舗設備への投資もできません。   この問題を解決するためには、飲食業に強い税理士に、現状の経営数値をリアルタイムで把握できる仕組みをつくってもらい、月次で税理士と一緒に状況を確認しながら適切な経営投資の判断をしていく必要があります。また、キャッシュの見通しや今後の投資計画に応じて資金調達を行う必要が出てくることもあります。 中小規模の飲食店では、税理士を上手く活用できず、毎月顧問料を支払っているだけという経営者も少なくありません。しかし、飲食店であればこそ、税理士に様々なサポートを任せる利点は大きいのです。   本記事では、飲食業に強い税理士をつけるメリットと選び方、顧問料の相場について解説します。成長支援ができる税理士変更により事業を改善できた事例も紹介しますので、飲食業を営まれている方や、税理士の変更を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。   飲食業経営でよくあるお悩み ここでは、飲食業経営でよくあるお悩みについて紹介します。   採用費や人件費、原価高騰による利益の減少 採用費や人件費、原価の高騰は、飲食店の利益率を圧迫する悩みの一つです。 近年、円安の影響で食品の相次ぐ値上げが増え、原価の高騰で頭を悩ませている経営者様が多いのではないでしょうか。また、最低賃金の見直しや優秀な人材の獲得のための採用費、人件費も高騰しており、飲食店における利益率を圧迫しています。さらに、近年ではキャッシュレス決済の導入で手数料負担が増加している飲食店も多いでしょう。 また「売上ばかり追っていて、利益率をあまり意識できていなかった」「気づいたら赤字になっていた」とお悩みの経営者様も少なくありません。 これらを解消するためには、原価率の変化を定点観測し、食品の仕入れ、採用費・人件費、広告費等にいくらまで投資ができるか、経費の見直しが必要な部分はどこかを把握できる体制を整える必要があります。 税理士によっては、毎月試算表を作成し、原価率や人件費率等を打ち合わせで確認し、サポートしてもらえる事務所もあります。   オーダーや予約管理など、人手不足に対応するための効率化設備への投資 人手不足に対応するための効率化設備への投資も、飲食店経営者を悩ませる要因の一つです。 飲食業界では恒常的な人手不足という課題に直面しています。このような課題を解決するために、近年ではタッチパネルやQRコードを活用し、セルフで注文してもらう形式や配膳ロボットを活用する企業も増えてきました。また、予約情報の管理やスケジュール調整を行うシステムを導入し、最小限の人手で効率よく店舗を回すための投資も必要になってきています。   その際、このような業務効率化設備への投資について、いくらまで投資しても利益が出るのか、システムに投資した場合に削減できる人件費を加味すると、利益率はどの様に変化するのか、飲食業の支援が得意な税理士からはアドバイスをもらえるでしょう。   飲食店における経理の煩雑さ 経理が煩雑であることも、飲食店経営者を悩ませる要因の一つです。 飲食業の経理では、支出や売上が頻繁に発生するため、手間と時間がかかります。飲食店の経理業務では、来店客の退店時に都度お金のやり取りが行われます。また、営業が終わるとその日の会計伝票の金額とレジの金額を照合する必要があります。現金を直接やり取りする場合、お釣りのミスや帳簿とレジの金額の不一致なども起こりやすくなっています。   店舗別の原価管理・予実管理ができていない 店舗別の正確な原価管理・予実管理も、飲食店経営者を悩ませる要因の一つです。 人手不足や経理処理の煩雑さを要因として、十分にできていないケースが少なくありません。   店舗別の正確な原価管理は、経営の効率化による利益率向上と無駄なコストの削減に不可欠です。適正な価格設定や販売戦略を策定する上でも役立ちます。飲食店経営者の中には、価格を大まかに決める方も少なくありません。経営の調子が良いときは大きな問題とならないかもしれませんが、売上が減少したり原料価格が変動したりすると、経営に支障が出始めます。価格は原価を考慮して適正に設定しなければ、本来の利益を損なってしまいます。長期的な視点で経営を考える場合、店舗別に何にどれだけの費用がかかっているかを数値で把握し、将来の見通しを立てる必要があります。   また、複数店舗を経営している場合、各店舗の損益把握と、予実管理も重要になってきます。店舗別の損益確認、予実管理を行うことで、どこの店舗が好調でその要因は何か、不調の店舗はどこに問題があるのかを判断することができます。 赤自店舗のマイナスで会社全体の経営状況が悪化しないよう、各店舗別の経営数値がリアルタイムで把握できる仕組みを整えておきましょう。   飲食業に強い税理士へ依頼するメリット ここでは、飲食業に強い税理士へ依頼するメリットについて解説します。 飲食業向けのアドバイスや情報提供を受けられる 飲食業の顧問先が多い税理士は、飲食業に関する税務・会計に長けており、専門的なアドバイスを受けられます。飲食店の課題は共通している部分が多く、「他店はどのように経理を効率化しているのか」や、「事業投資・資金調達に最適なタイミングはいつか?」といった疑問に対して専門家の視点からアドバイスを受けることができます。 もし今の顧問税理士が、飲食店の顧問先が少ないようであれば、飲食店の顧問先を多数持つ税理士へ相談してみるのも一つでしょう。   採用費や人件費、原価率へのアドバイスが受けられる 飲食業に強い税理士であれば、毎月の打ち合わせで採用費や人件費、原価率に関するアドバイスを受けられます。(※企業の規模によっては毎月ではなく、隔月などのケースもあります) 優良税理士事務所であれば、毎月試算表を作成し、その数値をもとに現状の原価率や人件費率を算出してくれます。経営者様の頭を最も悩ませる「今、何にいくらまで投資ができるのか」といった判断も、今後のキャッシュフロー予測表に基づいてアドバイスをもらえるでしょう。   経理改善をサポートしてもらえる 飲食業に強い税理士へ依頼すると、飲食店に合った経理改善のサポートをしてもらえます。 実際、弊社にご相談いただいた大阪の飲食店様では、クラウド会計の導入や、店舗別の正確な原価管理算出、店舗別損益把握の体制づくりなどをサポートしてもらえました。以前の税理士は「決算申告のみ」のお付き合いで、業務効率化の支援はありませんでしたが、飲食業に強く、経理改善も得意な税理士事務所を選ぶことで、飲食業において効率的な経理体制づくりをサポートしてもらえるのです。   経理代行をしてもらえる 飲食業に強い税理士事務所の中には、経理を丸ごと代行してくれえる事務所もあります。飲食店の会計処理は、軽減税率制度の影響やUberEatsや出前館などの配達サービスの普及により、販売手数料やキャッシュレス決済の手数料の処理が増加し煩雑になっています。 経理代行に対応してくれる税理士へ依頼することで、これらの煩雑な会計を正確に処理してもらい、その時間をサービス向上や経営判断の時間に充てることができるでしょう。   飲食店経営に専念できる 飲食業に強い税理士へ依頼すると、飲食店にあった適切なアドバイスや効率化をサポートしてもらえるため、経営者が本業に専念できるメリットがあります。 飲食店経営者が経理業務に時間を取られてしまっていたり、損益把握ができていなかったり、補助金・助成金・銀行融資・節税対策などの情報をご自身で調べていたりする場合、店舗の業務や新メニュー開発、従業員の教育・管理に十分な時間を割けなくなる恐れがあります。経営に専念できないことで、売上低下や顧客離れのリスクも高まります。 もし今経営者ご自身が経理業務に追われて経営に集中できていない場合は、飲食店に強い税理士への依頼や経理のアウトソーシングを検討しましょう。   節税対策ができる 飲食業に強い税理士へ依頼すると、適切な節税対策を提案してもらえます。 期中から活用できる税制の提案や、利益が大きく出そうな場合は採用投資・設備投資・広告宣伝投資等の前倒し&強化の提案などをしてもらえます。 それらを実施した上でも余剰に利益が出る場合、適切な節税対策のアドバイスなどをしてもらえます。 手元のお金を少しでも増やせるよう、税理士と事前に対策をしておきましょう。   開業準備や店舗展開のサポートが受けられる 飲食業に強い税理士へ依頼すると、開業準備・店舗展開のサポートが受けられるメリットがあります。 開業には多くの準備が必要であり、特に資金調達は重要です。金融機関からの融資を受けるためには事業計画書や必要な書類の準備が欠かせませんが、税理士と事前に契約しておくことで、これらの準備作業や融資面談の対策、希望額が通らなかった際の対応などをサポートしてもらえます。また、事業計画の策定においても税理士は重要な役割を果たします。運転資金の見積りや資金計画、立地や戦略に関する相談などについて、経験に基づいたアドバイスを受けることができるでしょう。 また店舗展開に向けた店舗別損益の算出や経理改善のサポートが受けられます。   このように飲食店に強い税理士であれば様々なサポートを受けられます。 「今の顧問税理士には顧問料を支払っているだけ」「アドバイスや情報提供をもらえていない」と感じられた経営者様は、事業の成長と税理士の間にミスマッチが生じているのかもしれません。 一度他の税理士とサービスを比較・検討してみてください。   飲食業に強い税理士を選ぶポイント ここでは、飲食業に強い税理士を選ぶポイントについて解説します。   飲食業の顧問先を多く持ち、ノウハウがあるか 飲食業に強い税理士を選ぶ際には、飲食店の顧問先を多く持ち、ノウハウがあるかについて確認しましょう。飲食業に強みを持っている事務所であれば、HPに顧問先数や飲食店のサポート事例を掲載しているケースもあります。 様々な飲食店の顧客を持つ税理士事務所には、最新の事例や情報が入ってきます。自社より一歩先を行く飲食店の事例を提案してもらえることも可能でしょう。 そのため、飲食店に特化した税理士に依頼したい際は、飲食店の顧問先が何件あるかを最初に確認しましょう。   レスポンスが早いか 飲食業に強い税理士を選ぶ際には、レスポンスが早いかどうかも確認しましょう。長期的な信頼関係を築く上では、レスポンスの早さや円滑なコミュニケーションは重要です。実際に弊社で税理士を変更した理由の一つに、普段税理士と電話やメールでの連絡が取れない状態が続いたからというケースもあります。   また、レスポンスの早さだけでなく丁寧さも重要です。質問に対して適切な回答が得られるかどうかは、契約を結ぶ前であっても判断できます。問い合わせや打ち合わせの段階で適切な対応が得られない場合は、他の税理士を検討されることをお勧めします。   定期的に面談を実施してくれるか 飲食業に強い税理士を選ぶ際には、定期的に面談を実施してくれるかを確認しましょう。飲食店に強い税理士は、定期的な面談を通じて企業の経営状態を把握し、必要に応じて効果的な対策を提案してくれます。税理士との面談の頻度は、毎月なのか2ヶ月に1回程度なのか、事業規模によりますが、税理士との定期的なコミュニケーションは事業の成功に不可欠です。税理士を選ぶ際には、このような細かな面談を実施してくれるかを確認しましょう。   経理改善などの業務も行ってくれるか 飲食業に強い税理士を選ぶ際には、経理改善などの業務も行ってくれるかを確認しましょう。経営者様ご自身が経理業務を負担に感じている場合は、早急に対策が必要です。経理改善サポートやアウトソーシングを活用し、経営者様が本業に集中できる体制を整えましょう。 奥様や経理担当者様が業務を負担に感じているケースも、税理士に相談することで解決できるかもしれません。経営数値をリアルタイムで把握するために、円滑な経理体制が必要な場合は、経理改善まで相談できる税理士に依頼しましょう。   節税対策などのアドバイスを積極的にしてくれるか 飲食業に強い税理士を選ぶ際には、節税対策などアドバイスを積極的にしてくれるかを確認しましょう。税法や控除制度は頻繁に変更されます。アドバイスを積極的にしてくれる税理士は、常に最新の法改正に対応するために知識を更新し続けています。税理士と顧問契約を結ぶ際には、その税理士が最新の法改正にもしっかりと対応しているか、情報提供をしてもらえそうかも確認することが重要です。   一歩先を行く事例を交えたアドバイスをくれるか 飲食業に強い税理士を選ぶ際には、一歩先を行く事例を交えたアドバイスをくれるかを確認しましょう。自社よりも一歩先を行く飲食店を顧問先に持ち、業界動向や新たなビジネスチャンス、補助金・助成金の情報などについて、クライアントからの要望を伝えるだけでなく、税理士側からの提案もあるかどうかが重要です。 自社が顧問先の中で最も大きい企業の場合は、今の税理士から創業のタイミングと言えるでしょう。次のステージを見据えたアドバイスをもらえる税理士を検討しましょう。   威圧的ではないか 飲食業に強い税理士を選ぶ際には、態度が威圧的ではないかを確認しましょう。 税理士の選定において重要なポイントは、サービスの質についてはもちろんですが、担当となる税理士との相性が合うかどうかも重要な要素です。税理士といっても、さまざまなタイプの方が存在します。 例えば、男性か女性か、ベテランか若手か、コミュニケーション能力が高く話術がうまいタイプか、寡黙で黙々と仕事をこなすタイプか、ITツールを活用するタイプか紙資料でやりとりするタイプか、面談を重視するタイプかタイムリーに電話やメール、ビデオ会議でやり取りするタイプか等が挙げられます。これらの違いにはそれぞれ一長一短があり、一概にこういうタイプがベストというものはありませんが、継続的にやり取りすることを考えると、威圧的ではなくコミュニケーションが取りやすいタイプの税理士を選ぶことが重要です。   飲食店に強い税理士に依頼するタイミング ここでは、飲食店に強い税理士に依頼するタイミングを解説します。   開業時 飲食店を開業する際に税理士の力を借りることはおすすめです。開業準備には、事業計画の策定や資金調達など様々な手続きが必要です。また、開業後も、経営状況がすぐにわかる体制を整えておかないと、赤字の垂れ流しに繋がりかねません。開業時に飲食業に強い税理士に依頼することで、これらのプロセスをスムーズに進めることができ、開業前後のリスクを軽減することができます。   個人事業から法人化を検討している時 個人事業から法人化すると、法人化の手続きも必要ですし税務上の対応も変わります。税理士に会社設立に関する手続きを代行してもらったり、進め方を教えてもらうことでスムーズに法人化を進められるようになります。法人化手続きが完了した後は、適用される税率や税制などが変わってくるため、適切なアドバイスをもらいましょう。 一般的に、年商1,000万円を超えたら法人化することが多いですが、どのタイミングで法人化するのがベストなのかは状況によって異なります。 税理士事務所によっては売上・利益の見込から税額シミュレーションや、採用面等でのメリットデメリット等からアドバイスをしてもらえます。場合によっては、個人経営で進めた方が良いケースもあります。 今の顧問税理士に法人化シミュレーションを出してもらえない場合は、他の税理士に相談してみましょう。   事業の拡大や店舗展開を検討している時 事業の拡大や店舗展開を検討している際も、税理士のアドバイスが重要です。 税理士事務所によっては、個人事業主の顧問先が多く、複数店舗を展開している企業が顧問先にいないケースもあります。 事業を拡大する際に使用できる補助金・助成金に関する情報提供や複数店舗での会計になれた税理士に相談するとよいでしょう。   飲食店に強い税理士の相場 ここでは、飲食店に強い税理士の相場について解説します。 顧問料は年間の売上や税理士の訪問回数、依頼したい内容、法人か個人事業主かなどによって変動します。 一般的な目安として、従業員が5名未満で年商3,000万未満の場合は、月額約25,000円程度、従業員が50名未満で年商2億未満の場合は、月額約45,000円程度が相場とされています。 ただし、依頼内容によって費用は変動しますので、まずは相談からスタートすることが重要です。 以下は、主な業務ごとにかかる費用の目安です。   <年商2億、従業員50名未満の場合> 税理士の顧問料 月額3.5万〜6万円 記帳代行料 月額2万〜4万円 決算申告代行 30万〜50万円(年1回) 消費税申告代行 2万〜5万円(年1回)     税理士変更によって、利益を守れる体制に変わった飲食店の事例 ここでは、税理士を変更し利益を守れる体制に変わった飲食店の成功事例をご紹介します。 大阪で飲食店を営むI社(当時の年商2.8億、従業員数100名/パート・アルバイト含む)では、以前の税理士との付き合いにおいて以下のようなお困りごとがありました。   <Before> ・クラウド会計の導入を希望しても難色を示された。 ・会計ソフトとインターネットバンキングの連携について「私はわからないのでサポートしません」と十分な対応をしてもらえなかった。 ・店舗別の正確な原価管理・損益算出ができなかった。 ・福祉事業ではグループホームが増設され、飲食事業でも出店を考えていたが、このままでは売上が増えても利益管理や予算策定ができない。   そこで、飲食業の支援ノウハウを持ち、経理改善のサポートができる税理士に変更されました。 ・税理士の下限品質をクリアしている(月次試算表提出、決算前検討会の実施等)。 ・飲食業の支援ノウハウを持っている。 ・店舗別損益を出すための経理改善をしてくれる。 ・クラウド会計の導入支援をしてくれる。   その結果、税理士変更前後で下表の通り大きな変化が生まれました。 <After>   Before After サポート内容 決算申告のみ 税務・経理のトータルサポート 店舗別損益 出せていない 正確な店舗別原価・損益を出せるように 会計入力 業務効率化の支援なし すべて手入力 業務効率化の支援あり 業務量削減 コミュニケーション 電話・FAX チャット・オンラインMTG 定期訪問   また、税理士変更に伴い、顧問料をはじめとする各種料金は下表の通り変化しました。 税理士変更により、会社として利益を守れる体制になっても、税務顧問料は年間+20万円程度で収まりました。   Before After 税務顧問料 14万円/月 ※グループ会社2社 13.5万円/月 ※グループ会社2社 決算申告料 60万円/回 68万円/回 年末調整料 - 18.9万円/回 年間税理士報酬合計 228万円 248.9万円   代表の方は下記のように述べています。 「税理士を変更したことにより、会計ソフトと銀行口座の連携等ができて、やらなくていい仕事をたくさん見つけることができました。不明点はチャットですぐに返信してくれるところがいいですし、何かあればいつでもオンラインMTGを繋げるので安心です。 町の税理士で困っているなら、絶対変えた方が良いと思います。正直、値段もそこまで変わらなかったです。今となっては、税理士変更前の税理士には「時間を返してほしい」と思います。 税理士変更でこんな簡単に解決するのか、と驚きました。 私達と同じような状況で頑張っておられる企業様があれば自分で調べるのではなく、プロの方にご相談し、自社に合った税理士を選んでいただくのが良いと思います。」   飲食業に強い税理士をお探しなら 本記事では、飲食業経営でよくあるお悩みや、飲食業に強い税理士をつけるメリットや選び方、相場について解説しました。飲食店経営において、業界の特性やニーズを理解し、経営のパートナーとして継続的に支援してくれる税理士を選ぶことが重要です。 船井総合研究所・税理士セレクションでは、飲食業に強い税理士をご紹介できます。単なる低コスト&低サービス事務所の紹介ではなく、真に必要なサービスを適正価格で提供する優良税理士をご紹介しています。 税理士にお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。    …
税理士の賢い選び方
2024-05-20
医療法人化のメリット・デメリットは?医療法人化すべきタイミングや法人化までの流れを解説!
医院経営が軌道に乗り、ある程度の売上になってきたら「医療法人化」を検討し始める院長先生も多いのではないでしょうか。   医療法人化は、いつでも申請・設立できるわけではありません。各都道府県別に年に2回申請の期間があり、それを逃すと次の申請期間までは法人化ができません。   そこで本記事では、医療法人化を検討される院長先生の皆様が、適切なタイミングで法人化ができるよう、医療法人化のメリットとデメリット、法人化すべきタイミングや法人化までの流れについて解説していきます。   医療法人化を検討している院長先生は、ぜひ参考にしてみてください。   医療法人とは 医療法人の定義 医療法人とは、医療法に基づき、都道府県知事の許可を受け、医師や歯科医が常勤する病院や診療所、介護老人保健施設などを設立する組織をいいます。   医療法人は、”自主的にその運営基盤の強化を図るとともに、その提供する医療の質の向上及びその運営の透明性の確保を図り、その地域における医療の重要な担い手としての役割を積極的に果たすよう努めなければならない”と医療法第40条の2で示されています。   医療法人化とは、開業医が個人クリニックで行っていた医療活動を、組織として行うために医療法人を設立することを指します。     医療法人の種類 医療法人は、主に社団医療法人と財団医療法人の2つに分類されます。 社団医療法人は、病院や診療所を設立するために複数の医療関係者が集まって設立される法人で、最も一般的な医療法人です。 一方、財団医療法人は、個人や法人が無償で寄付した財産を使用して設立される法人です。   厚生労働省が発表している「種類別医療法人数の年次推移」によれば、令和5年の医療法人数58,005件中、財団法人は362件(0.6%)、社団法人は57,643件(99.4%)と、ほとんどが社団医療法人となっています。   引用:「種類別医療法人数の年次推移」(厚生労働省)   <社団医療法人と財団医療法人の主な違い>   社団医療法人 財団医療法人 医療施設の種類 病院・診療所・介護老人 設立者 個人または法人(財産を拠出または寄附する者に限る) 基本事項 定款の定めによる 寄附行為の定めによる 財産の形態 拠出 寄附 議決機関 社員総会 ※社員3名以上 評議員会 ※理事の定数を超える人数 業務執行機関 理事会 理事会 監査機関 監事 監事 残余財産の処分方法 国・地方公共団体または持分の定めのない医療法人に帰属     医療法人と個人クリニックの違い 医療法人と個人クリニックの最も基本的な違いは、「事業を行う主体が異なる」という点です。 個人クリニックでは、医師個人である開業医が事業を営み、医師個人が患者との契約や報酬などに直接関与します。そのため、売上から経費を引いた事業所得がそのまま院長先生ご自身の所得になっていました。 一方、医療法人は、個人と法人が分かれており、法人格が事業を主体的に行います。個人と法人の財産も明確に分けられ、医療法人の経営者は役員報酬として法人から給与を受け取ります。 また、医療法人では、複数の分院展開が可能となっているのが特徴です。 今後も医院を成長していきたい、事業を拡大していきたいとお考えの院長先生にはおすすめです。   <医療法人と個人クリニックの違い>   医療法人 個人クリニック 許認可 都道府県知事の許可が必要 届け出のみ 登記 必要 不要 診療所数 複数の分院が開設可能 1ヶ所のみ 報酬・所得 役員報酬を規定する ≒事業所得 退職金制度 あり なし 社会保険 加入義務あり 5人以下の場合は加入義務なし 立入検査 定期的にある なし     医療法人化6つのメリット ここでは、医療法人化のメリットについて解説します。 医療法人化のメリットには、代表的なものが6つ挙げられます。   メリット1:個人事業に比べ節税効果が期待できる 医療法人化の最大の利点は、個人開業医と比較して節税効果が高いことです。 一定の事業所得がある開業医の場合、医療法人化することで支払うべき税金が低くなるケースが多くあります。   それは、医療法人化をすると、所得税から法人税に変わるためです。 開業医では、売上から経費を差し引いた事業所得に対して、最大税率45%の「所得税」が課されます。 所得税は累進課税制度を採用しているため、所得金額が高くなるほど税率も高くなり、納税額も増えます。 課税される所得金額 税率 控除額 1,000円から194万9,000円まで 5% 0円 195万円から329万9,000円まで 10% 9万7,500円 330万円から694万9,000円まで 20% 42万7,500円 695万円から899万9,000円まで 23% 63万6,000円 900万円から1,799万9,000円まで 33% 153万6,000円 1,800万円から3,999万9,000円まで 40% 279万6,000円 4,000万円以上 45% 479万6,000円 (出所:国税庁 所得税の税率)   また、所得税だけではなく、課税所得に対して10%の税率で住民税も発生します。そのため、所得が4,000万円以上ある場合、税率は55%にも上ります。   しかし、医療法人化すると、法人税が適用されるため、法人にかけられる税率は以下のように変化します。   区分 税率 資本金1億円以下の法人など 年800万円以下の部分 15% 年800万円超の部分 23.2% (令和7年3月31日まで) (出所:国税庁 法人税の税率)   例えば、年間の事業所得が1,800万円だった場合、開業医では個人所得として税率40%が適用されます。医療法人化した場合、法人税が適用されて税率は、800万円以下は15%、800万以上は23.2%となります。   実際には、開業医の場合は社会保険診療報酬の「概算経費」を活用できる場合や、医療法人化すると雇用保険や健康保険などの社会保険負担が発生するなど、比較において考慮すべき要素は他にもありますが、一般的には事業所得にかかる税金は安く抑えることができます。 さらに、医療法人化して報酬を給与として受けることで、給与所得控除の活用や役員をしている家族への報酬分散による一定の節税効果が期待できます。     メリット2:分院展開や介護事業などの運営ができるようになる  個人事業主である開業医の場合、診療所は1ヶ所のみに限られるのに対し、医療法人では分院の設立や、介護事業などの展開が可能です。   定款の変更や各行政の厳しい手続きをクリアする必要はありますが、複数院を展開することができるようになります。   また、本来業務として介護老人保健施設および介護医療院の運営ができるようになるほか、医療法第42条に規定されている「附帯業務」や「附随業務」もできるようになります。   <附帯業務> 附帯業務を行なうためには定款変更手続きが必要となるほか、各都道府県知事から認可をもらわなければなりません。 また、「本来業務」である病院、医師若しくは歯科医師が常時勤務する診療所、介護老人保健施設を行わず「附帯業務」のみを行う医療法人を設立することは医療法の趣旨に反するため、認められません。   内容 (例) 医療関係者の養成または再教育 看護専門学校、リハビリテーション専門学校 医学または歯学に関する研究所 臨床医学研究所 疾病予防のために有酸素運動を行わせる施設 フィットネス 疾病予防のために温泉を利用させる施設 ケアハウス その他保健衛生に関する業務 (1)    直接国民の保健衛生の向上を主たる目的として行われる以下の業務   ・薬局   ・施術所   ・衛生検査所   ・介護福祉士養成施設   ・難病患者等居宅生活支援事業   ・介護事業   ・助産所   ・歯科技工所など (2)    国際協力等の観点から、海外における医療の普及又は質の向上に資する以下の業務   ・海外における医療施設の運営   <附随業務> 開設する病院等の業務の一部として又はこれに附随して行われるもので、定款の変更は必要ありません。   ・病院に通院・入院する患者もしくはその家族のために、その病院等の敷地内で行われる駐車場業や施設内で行われる売店の営業、自販機の設置など  ※施設外の法人所有の遊休資産を用いて行われる事業は附随業務に含まれない ・病院に通院・入院する患者の無料送迎など   このように、医療業務を主として行いながらより良い地域医療を提供するための事業を拡げることができます。     メリット3:社会的信用性の向上により、資金調達の幅が広がる可能性がある 医療法人の設立には、都道府県知事からの厳格な審査が必要であり、個人資産と法人資産の明確な分離を求められることから、社会的信用性が向上します。   開業医としての信用性が向上し、金融機関からの融資を受けやすくなります。   最新の医療機器の購入や機器の入れ替え、施設のバリアフリー化など、より良い医療サービスを提供するための設備投資を行っていく際、診療報酬だけでは資金繰りに限界があります。   その際、医療法人であれば、多様な方法で資金調達ができる可能性が高くなります。   メリット4:優秀な人材の採用・定着が可能になる 医療法人化のメリットの一つとして、優秀な人材の採用・定着が挙げられます。 一般企業においても、大手は社会的信用が高く、優秀な人材が集まりやすい傾向にあるのと同様に、医療業界においても、医療法人化により社会的な信用が向上し、個人クリニックと比較して、優れた人材を集めやすくなります。   さらに、医療法人化すると事業の拡大や分院展開、介護事業への進出も可能になることから、配置転換がしやすくなります。様々な部署や分院があることで、優秀な人材の適性やライフスタイルに合わせることや社内の人間関係トラブルをフォローすることが可能になります。個人医院であれば、職場に合わなければ退職の選択肢しかありませんでしたが、事業を拡大していくことで、スタッフにも様々な選択肢を用意することができるようになります。 その結果、獲得した優秀な人材の定着に繋がります。     メリット5:退職金を受け取れる 退職金は、他の所得に比べると優遇されている収入の一つですが、個人事業主では退職金は認められていません。小規模企業共済などに加入していない限り受け取ることができませんが、医療法人化すると、退職金を受け取ることができます。   受け取れる退職金は2種類あり、通常の退職時には「退職慰労金、特別功労金」を、死亡退職時には「死亡退職慰労金、弔慰金、特別功労金」を受け取ることができます。   役員退職金規定を設け、既定の範囲内で支払うと、法人の経費として参入できるため、法人にも節税のメリットがあります。   <受け取れる退職金の種類>   受け取れる退職金 計算式 通常退職時 退職慰労金 最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率(3倍程度) 特別功労金 特別功労者には退職金の30%を超えない範囲で特別功労金を加算 死亡退職時 死亡退職医療金 最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率(3倍程度) 弔慰金 業務上の死亡の場合:最終報酬月額×36ヶ月 業務外の死亡の場合:最終報酬月額×6ヶ月 特別功労金 特別功労者には退職金の30%を超えない範囲で特別功労金を加算   事業承継がスムーズになる 2007年4月に実施された第五次医療法改正以降、出資持分無しの医療法人のみ設立できることとなりました。持分なしの医療法人化では、事業の継承がスムーズに行えます。理事長の変更だけで事業を引き継ぐことが可能です。また、個人クリニックや持分ありの医療法人を事業承継する場合、多額の相続税がかかってしまいますが、持分なしの医療法人の場合、法人の資産が増加しても持分がないため、相続税や贈与税のリスクがありません。 将来的に事業を子どもに引き継ぐ予定がある場合は、医療法人化して事業継承や相続の対策を検討することが賢明です。   2007年以前に設立された持分ありの医療法人を事業承継する場合は、出資持分の譲渡や払い戻しが必要となります。出資持分の評価額が過大になり、苦労するケースが多い為、利益の圧縮や設備投資など評価額を下げる、持分なし医療法人へ移行するなど対策が必要になります。   これから医療法人を設立される方は持分なしの医療法人になりますが、参考情報として頭に入れておくとよいでしょう。   医療法人化の3つのデメリット ここでは、医療法人化のデメリットについて解説します。医療法人化のデメリットには、代表的なものが3つ挙げられます。以下で詳しく説明していきます。 医療法人化の行政手続きが煩雑、かつ法人化できる期間が年に2回決まっている 後程、「医療法人を立ち上げて診療開始するまでの主な流れ」でも述べますが、医療法人化の手続きは、非常に煩雑で時間がかかります。事前審査の申込~開設まで6~9ヶ月かかる長期戦です。 必要書類の提出だけでなく、説明会への参加や法人定款の作成、自治体での面談や保健所や法務局、厚生局での手続きが必要となってきます。   また、意外と知られていないのが、医療法人化はいつでもできるわけではないことです。年に2回しか申請できません。(各自治体によって異なります)   例えば、東京都であれば、令和5年度の医療法人設立スケジュールは下記のようになっています。   ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― <第 1 回 >  ・申請書の受付期間:令和5年8月21日(月曜日)から                令和5年8月25日(金曜日)まで 郵送必着  ・医療審議会の開催:令和6年2月初旬  ・認可書の交付  :令和6年2月下旬 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― <第2回> ・申請書の受付期間:令和6年3月13日(水曜日)から               令和6年3月19日(火曜日)まで 郵送必着 ・医療審議会の開催:令和6年8月初旬  認可書の交付  :令和6年8月下旬 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――   非常に限られた期間の間に申請書を提出しなければならないため、ご自身の自治体の申請スケジュールを把握し、計画的に進めましょう。     社会保険への加入義務が生じる 医療法人化すると、社会保険や厚生年金への加入が必須になります。社会保険には、健康保険・介護保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険が挙げられます。これらの社会保険料は、給与の約30%が掛け金となっており、そこから法人と従業員が折半して負担します。 例えば、月額給与50万円の場合、社会保険料は15万円、そこから半分を負担する為、法人は7.5万円増となります。医療法人にとっては従業員ごとに社会保険料の負担が増えます。   ただし、医師会に加入されている先生の場合、所定の手続きを行なえば医療法人化後も医師国保を継続することができます。医師国保の方が、保険料が割安になる場合が多い為、選択肢の一つとして検討するとよいでしょう。   法人資産を経営者が自由に利用できなくなる 医療法人化すると、個人と法人の資産が明確に区分されます。 経営と所有が分離されるため、たとえ経営者であっても資金を自由に使うことはできなくなります。   医療法人化を検討すべきタイミング 医療法人化を検討すべきタイミングには、代表的なものが3つ挙げられます。 以下で詳しく説明していきます。   年間の所得が1,800万円を超える時 開業医としての年間事業所得が1,800万円を超えている場合、医療法人化によって税金を節約できる可能性があります。開業医の事業所得にかかる税金と医療法人化後の給与所得者としての納税額を比較すると、医療法人化した方が少なくなる傾向にあります。   例えば、年間事業所得が1,800万円であるケースと同じ金額を医療法人として給与として得るケースでは、納税額には大きな違いが生じます。税金を節約したい場合は、年間所得が1,800万円を超える辺りを目安に、医療法人化を検討することが効果的です。     開業医としての事業所得 医療法人化後の役員報酬 給与収入額 - 1,800万円 給与所得控除額 - 195万円 課税額 1,800万円 1,605万円 所得税率 40% 33% 所得控除 279万6,000円 153万6,000円 所得税額 440万4,000円 376万500円 個人住民税額(10%) 152万400円 160万5,000円 個人事業税額(5%) 76万200円 なし 合計税金額 668万4,600円 536万5,500円 差額   社会保険診療報酬が5,000万円を超える、もしくは自由診療報酬も含めた報酬が7,000万円を超える時 社会保険診療報酬が5,000万円を超える場合や自由診療報酬を含めた報酬が7,000万円を超える時も、医療法人化を検討すべきタイミングの一つでしょう。 これらの診療報酬額を超えると、個人の開業医に認められている「概算経費」という特例措置が使えなくなるためです。   概算経費とは、個人事業主が経費計算の事務作業に煩わされないように導入されている経費の計算方法で、実際に使った経費ではなく、社会保険診療額別に一定の概算経費計上ができる特例措置です。   年間の社会保険診療報酬(A) 概算経費 2,500万円以下 A×72% 2,500万円超~3,000万円以下 A×70%+50万円 3,000万円超~4,000万円以下 A×62%+290万円 4,000万円超~5,000万円以下 A×57%+490万円   これまでは概算経費を活用することで、実際の経費よりも多めに経費を計上し、課税額を抑えることができました。 例えば年間の社会保険診療が4,800万円、その保険診療に関わる実際の経費が2,000万円だった場合、実際の経費では、4800万円(売上)―2,000万円(経費)=2,800万円が所得となって税金がかかってしいますが、   概算経費で計算すると、4,800万円×57%+490万円=3,226万円(概算経費) 4,800万円(売上)―3,226万円(概算経費)=1,574万円を所得とすることができました。   しかし、概算経費は「社会保険診療報酬が5,000万円以下」かつ「社会保険診療と自由診療報酬を合わせた報酬が7,000万円以下」が適用条件になっているため、これらの金額を超えてくると適用できません。 社会保険診療額の金額も、医療法人化を検討するタイミングの一つと言えるでしょう。   事業拡大を検討している時 分院展開や介護施設の運営など事業の拡大を検討している時も医療法人化のタイミングの1つです。 個人クリニックでは、冒頭でもお伝えした通り、1か所でしか病院を運営できません。更なる地域医療への貢献、事業展開を検討している時も検討すべきタイミングの一つでしょう。   医療機器の償却期間が終わる開業7年目を迎える時 開業時に導入した医療機器は、通常償却期間が6年と定められています。この期間内は毎年の経費計上が可能ですが、7年目以降は経費計上ができなくなります。   例えば、開業時に2,400万円の医療機器を購入していた場合、毎年400万円減価償却費として経費計上ができましたが、7年目以降は減価償却費が0になります。その分、経費が大幅に減少し、収益が増加するため、課税対象額も上がります。   そのため、医療機器の償却期間内に医療法人化することも検討すべきタイミングと言えます。   事業継承を検討している 事業を後継者に引き継ぐ予定がある場合、医療法人化は検討すべきタイミングでしょう。将来的に医療法人化する場合、持分のない医療法人となるため、事業を引き継ぐ際には理事長を交代するだけで簡単に承継ができます。   どのタイミングで医療法人化すべきかは、税理士によっては数値で細かくシミュレーションをしてもらえます。これまであまり検討したことがなかった方も、ぜひ一度医療法人化のシミュレーションをしてみて、自院にあった法人化のタイミングを検討するのもよいでしょう。   医療法人を立ち上げて診療開始するまでの主な流れ ここでは、医療法人化に向けた流れについて解説します。 実際に手続きを行うには、各自治体が定めるスケジュールに従う必要があります。 基本的に院長先生のみで進めることは難しい為、医療法人化に詳しい税理士や代行業者に相談しましょう。   ①医療法人化に向けたシミュレーションを行う 医療法人に詳しい税理士であれば、医療法人化に向けたシミュレーションを実施してくれます。 法人設立後、税額が手元の資金がいくら変わるのかを、数値で出してもらうことで、医療法人化した方が 良いのか、まだ自分達には必要がないか、客観的に判断ができます。   これまで述べたように医療法人化には様々なメリットがある一方で、勿論デメリットも存在します。 法人化すべきタイミングを誤らないよう、医療法人に詳しい税理士にまずは相談しましょう。     ②医療法人化に向けた申請期日やスケジュールの確認 冒頭でも述べた通り、医療法人化は申請の期間が年2回と決められています。そのタイミングに合わせて、医療法人化の準備ができるよう、自分の自治体の申請期日をまず確認しましょう。   医療法人に詳しい税理士であれば、シミュレーションの段階で該当自治体のスケジュールを教えてくれることもあります。   ③医療法人化設立に向けたパートナーを決める 医療法人設立の認可手続きは、行政書士のみができると法律で決められています。しかし、税理士でも行政書士法により、行政書士登録をすることができます。そのため、医療法人に強い税理士事務所では税務から医療法人設立までまとめて依頼することが可能です。 行政書士の資格者がいないケースでも、医療系の顧問先を多く持つ税理士事務所であれば専門の行政書士事務所と提携し、1つの窓口で医療法人設立までをサポートいただけるケースも少なくありません。   もし、今の顧問税理士が医療法人に詳しくない場合は、医療法人化に強い税理士事務所・行政書士事務所を探してパートナーとするのも1つでしょう。   ④医療法人化に向けた必要書類の収集・書類の作成 医療法人化までのスケジュールを把握し、パートナーを決めたら、続いて行うことは医療法人化に向けた書類作成です。 医療法人を立ち上げるには、多くの文書が必要です。医療法人設立に必要な文書一式は、各都道府県が配布する設立の手引きなどで確認できますが、これらを1人で進めることは非常に困難なため、税理士や行政書士と一緒に確認しながら進めましょう。   以下は主な流れです。   (1)社員・理事・監事の決定 (2)必要書類の作成  ・定款の作成  ・財産目録の作成  ・事業計画の作成  ・収支予算の作成   ⑤設立総会の開催 設立時には、設立者が集まり、意見を述べて決議する必要があります。ここでの決議事項や内容は、議事録に残し、「設立総会議事録」として設立認可申請書に添付します。決議すべき項目は次の通りです。   ・医療法人設立の目的を承認すること ・社員を確認すること ・定款を承認すること ・基金の拠出と設立時の財産目録を承認すること ・役員や管理者を選任すること ・設立代表者を選任すること ・診療所の土地や建物を賃借する契約を承認すること ・リース契約の引継ぎを承認すること ・会計年度や初年度の事業計画と収支予算を承認すること ・その他必要な事項   ⑥設立認可申請書の提出・設立認可申請 設立認可申請書は様式に従って作成します。様式は、各自治体のホームページで公開されていますので、そちらからダウンロードして作成します。また、各自治体が指定する仮申請に必要な書類一式も準備し、期日に遅れることなく提出するようにしてください。なお、仮申請書類は返却されないため、各種書類は原本ではなく写しを提出するようにしてください。   ⑦医療審議会への諮問と設立認可書交付 医療法人設立の仮申請から事前協議を経て完成した認可申請書類は、本申請で受付されると、医療審議会の調査審議を受けます。   医療審議会は、都道府県に設置される諮問機関であり、医療法に定められた事項や知事の諮問に応じ、医療の提供に関する重要事項の調査審議を行います。   医療審議会が、医療法人の設立認可申請に対して調査審議をした結果、「認可に特に問題無し」との答申をすると、申請先の都道府県から、知事の名で医療法人設立認可書が送付されます。   ⑧法人設立登記 医療法人の設立認可を得た後、医療法人設立の登記申請書類を作成し、2週間以内に所管の法務局(登記所)で医療法人の設立登記を行わなければなりません。   医療法人が行う主な設立登記事項は以下の通りです。   ・法人の名称 ・事務所の所在地 ・法人成立の年月日 ・法人の目的等 ・法人の資産の総額 ・存立期間または解散の事由が定められた場合は、その時期または事由   また、以下の項目に該当する場合、変更登記が必要となります。「資産総額の変更登記」は毎年必ず行い、「理事長の変更登記」は任期満了による理事長改選のある年(通常は2年に一度)に必ず行います。   ・資産総額の変更(毎事業年度の決算後、医療法人の資産総額を登記する) ・理事長の変更(名前や住所、任期満了に伴う改選を経て再任された場合も変更が必要) ・定款(寄付行為)変更認可を受けた登記事項の変更 ・事務所所在地の変更   ⑨個人から法人への名義変更 医療法人化に際して、医療施設の資産や施設名義が個人から法人名義に変更されます。具体的には、医療施設の土地、建物、および設備の所有者が個人から法人に移ります。これに伴い、登記手続きや関連する法的手続きが必要に応じて行われます。   ⑩保健所にて使用許可申請と開設許可申請 診療所の使用許可申請は、有床診療所を開設する際に必要な手続きであり、都道府県からの許可を受けることが不可欠です。この許可を得ることなくして、患者を入院させることはできません。   無床診療所の場合は「開設許可申請」だけで済みますが、有床診療所を開設する場合は診療所の使用許可も必要です。そのため、「使用許可申請」と「開設許可申請」を同時に行います。   診療所が開設されると、開設後10日以内に都道府県に「開設届」を提出する必要があります。ただし、有床診療所の場合は、診療所の開設届を提出する前に、使用許可(医療法人の場合は開設許可も含む)を取得する必要があります。   ⑪診療所開設届と個人診療所廃止届 個人経営の診療所が医療法人化する際には、従来の診療所を廃止し、医療法人としての医療施設を新たに開設する手続きが必要となります。   ⑫保険医療機関指定申請 医療法人としての医療施設を新たに開設するにあたり、個人診療所時代に受けていた保険医療機関指定や、基本診療科や特定診療科の施設基準などの指定を再度受け直す必要があります。また、生活保護法や難病指定医療機関の指定申請も必要に応じて同時に行います。   ⑬諸官庁への届出 医療法人を設立した後は、税務関連の手続きとして、法人としての事業を開始することを税務署と各都道府県税事務所に届け出る必要があります。     まとめ 本記事では、医療法人化のメリットとデメリット、法人化すべきタイミングや流れについて解説しました。   医療法人化は、適切なタイミングで行うと節税効果やスムーズな事業承継、事業拡大の後押しになります。一方で、デメリットもあるため、まずは医療法人化のシミュレーションを行い、判断することが重要です。また、医療法人化に向けた手続きは非常に煩雑であるため、外部パートナーを上手く活用してすすめましょう。   税理士に依っては、医療法人化支援をしたことがないというケースもあり、スケジュールが遅延してしまうこともあります。 一方で、医療法人化支援のノウハウを豊富に持っている税理士であれば、医療法人化に向けた数値シミュレーションから設立までのサポートを一貫してサポートしてもらえます。 船井総合研究所・税理士セレクションでは医療法人に強い優良税理士事務所のご紹介が可能です。 お気軽にご相談ください。  …
税理士の賢い選び方
2024-04-15
税務調査が入る確率は?調査が入りやすい企業の特徴や調査が入らないための対策を解説
事業を営んでいると、ある日突然税務調査の通知を受けることが。 税務調査について不安はあっても、具体的な調査内容や対応方法については知らない部分も多いのではないでしょうか。   本記事では、税務調査が入る確率や、調査が入りやすい特徴について解説します。 税務調査について気になっている経営者様はぜひ参考にしてみてください。   法人と個人事業主の税務調査が入る確率 結論から述べると、税務調査が入る確率は決して高くはありません。 税務調査が入る確率については、国税庁が公開している税務調査実績より紐解くことができます。 法人の税務調査の確率 法人の税務調査実績に関して、令和4年度おける法人税の申告件数は約312.8万件でした(令和5年11月公表値)。法人に対する実地での税務調査件数は約6.2万件であったため、法人に税務調査が入る確率は1.9%(6.2万件/312.8万件)=約2%です。   個人事業主の税務調査の確率 今回は、課税売上1,000万円以上の一定規模の個人事業主を想定して算出します。 個人事業主の令和4年度おける消費税申告件数は、約105.5万件でした(令和5年5月公表値)。個人事業主に対する実地での税務調査件数約2.6万件であったため、2.5%(2.5万件/105.5万件)といった確率になっています。   この数字から、税務調査の対象になる確率はどちらも約2%程度と高くないと言えますが、もう1つ注目すべき数値があります。それは直近3ヵ年の税務調査の件数の変化です。   法人と個人事業主の直近4年間の税務調査件数 法人の直近4年間の税務調査件数 国税庁の統計によれば、令和4年に実地調査が行われた件数は約6.2万件でしたが、令和2年、令和3年に行われた実地調査より増加傾向にあります。 これはコロナが影響していると考えられ、コロナ前である令和元年は約9万件実施されていた頃へ徐々に戻っていく可能性が考えられます。 そのため、今後法人向けの税務調査件数は増えていくことが予想されます。 【実地調査件数】 令和元年 令和2年 令和3年 令和4年 前年比 90,000件 29,000件 41,000件 62,000件 152.3%    出展:国税庁.“令和4事務年度 法人税等の調査事績の概要” https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2023/hojin_chosa/index.htm,(参照2024-04-11) “令和2事務年度法人税等の調査事績の概要” https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2021/hojin_chosa/pdf/01.pdf, (参照2024-04-11)   個人事業主の直近4年間の税務調査件数 国税庁の統計によれば、令和4年に実地調査が行われた個人事業者の消費税の件数は約2.6万件でした。 こちらも同様に令和2年、令和3年に行われた実地調査より増加傾向にあります。 今後は、コロナ前の3万件前後に戻っていく可能性が考えられます。 【実地調査件数】 令和元年 令和2年 令和3年 令和4年 前年比 30,736件 11,076件 16,908件 25,513件 152.3%   出典:国税庁.“令和2事務年度 所得税及び消費税調査等の状況”. https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2021/shotoku_shohi/pdf/shotoku_shohi.pdf,(参照2024-04-11)   今後はコロナ前の件数に増加していく可能性あり 税務調査が入る確率は2%というと、可能性が低いように感じますが、「50社に1社」と考えると身近に感じられるのではないでしょうか。今後はコロナ前の件数に戻っていくことが予想されるため、税務調査が入る確率が高くなる可能性もあります。ここ数年で税務調査が来ていないという企業は再度決算申告の内容に間違いがないか、全ての数字を正しく計上できているか、経理体制に不備がないか見直しておくとよいでしょう。 税務調査は単に「調査」であるため、脱税の疑いがある企業だけでなく、正しく申告している企業も調査の対象になる可能性があります。調査の対象になっても悲観的になる必要はなく、顧問税理士と連携して冷静に対処すれば問題はありません。   ここからは、税務調査についての簡単なおさらい(目的や種類、頻度)や、税務調査が入りやすい企業の特徴について解説します。 税務調査のおさらい 税務調査とは 税務調査は、国税庁や地方の税務署が実施し、納税者が正確に税金を申告しているかどうかを調査する手続きです。法人税や所得税など、多くの税金は、納税者が自ら税金を計算して申告し、支払う「申告納税制度」に基づいています。この制度には計算ミスや虚偽の申告が含まれる可能性があるため、税務調査は不正行為を防ぎ、申告内容を確認する目的で実施されます。   税務調査の種類 税務調査は、「強制捜査」と「任意捜査」の2種類に大別されます。 強制調査 強制捜査とは、国税局査察部が、裁判所の令状を持ち、脱税の疑いのある納税者を対象に行う税務調査です。特に「脱税額が1億円を超える」などの重大な疑いがある場合に実施されます。強制調査では、納税者は調査を受け入れることが義務付けられています。   任意調査 一方、任意調査とは、脱税の疑いがない多くの法人や個人が対象となる税務調査です。事前に税務署から電話で連絡があり、訪問日時などが通知されます。顧問税理士がいる場合は、基本的に税務署からの連絡は顧問税理士に入り、顧問税理士と一緒に任意調査受け入れの日程を調整します。突然の訪問はありません。通知が電話ではなく通知書で届く場合もあります。 任意調査という名前ではありますが、調査官(税務署の職員)は「質問検査権」を持ち、正当な理由なく帳簿書類の提示などを拒否すると罰則が科せられることがあります。   税務調査の頻度 税務調査の頻度は、一般的に3〜5年に1度程度と言われますが、実際には10年以上税務調査がない会社や、創業以来一度も税務調査を経験していない企業もあります。どのような企業や個人事業主であっても、税務調査を受ける可能性はありますが、何故税務調査が入る頻度が高い企業、あまり税務調査が入らない企業があるのでしょうか。   税務署が調査対象を選定する方法 税務署が調査対象を選定する方法は、ズバリ「税務署独自のシステム」です。   KSK(国税総合管理)システムというものに全国の法人・個人の10年間程のデータが入っており、今年儲かっている業種や重点調査業種(脱税が多い業種など)の中から候補先を抽出しているのです。 また、会計データ上に異常値がある場合には、アラートが出る仕組みになっており、アラート数が一定数以上になると調査対象候補としてピックアップされる、機械的な仕組みとなっています。 税務署の統括官は、システムが抽出した候補から対象先を選定します。 また、税理士を変更することで税務調査が入るのではないかと考えている方もいらっしゃるかもしれません。確かに税理士の変更により科目体系や概況書が大きく変わった場合、KSKシステムからアラートが発生してしまうケースはあります。しかし、適正な科目へ修正することは何ら問題なく、調査官に対して説明をすればよいだけです。 税理士の変更自体が調査の引き金になることはなく、それどころか、自社にとって最適な税理士に変更することで、税務調査への対応もより円滑に行えるでしょう。   税務調査が入りやすい企業の特徴 ここでは、税務調査が入りやすい特徴について解説します。税務調査が入りやすい企業や個人事業主には、一定の共通点があります。以下で詳しく説明していきます。   不正が多い特定の業種 国税庁の「実地調査の状況」によれば、風俗業や飲食店、廃棄物処理などの業種では、不正発見の割合が顕著に高いことが報告されています。これらの業種に属する法人や個人事業主に対しては、税務署が特に注意を払っているといえるでしょう。   規模が大きい企業 規模が大きな企業も税務調査が入りやすい特徴の一つです。一般的に、売上や利益が大きい企業ほど多くの税金を納めています。申告内容に誤りがある場合、納税額への影響も大きくなるため、税務署は規模が大きい企業に対して注意を払っているのです。   売り上げや利益の変動が大きい企業 売上や利益が急激に変動する企業も、調査の対象となりやすい傾向があります。特に、黒字から赤字への転換や利益の急増(減少)などのケースに対して、税務署は注意を払っています。   過去の税務調査で指摘を受けた企業 過去に税務調査で指摘を受けた企業は、申告内容について特に厳しく監視されます。過去の指摘事項を遵守しているかどうかが問われるため、再度の調査の対象となりやすいです。   申告内容に不審な点がある企業 申告内容に疑わしい点がある企業も、税務調査の対象となりやすいです。たとえば、確定申告書と取引先の支払調書の金額に差異がある場合や、経費が不自然に高い場合などが該当します。申告内容に不審な点があると調査の対象になる可能性が高まります。   税務調査が入らないための対策 ここでは、税務調査が入らないための対策について解説します。税務調査が入らないためには、ミスのない申告と適正な経費計上を徹底し、信頼できる税理士とパートナーシップを築くことが重要です。   申告漏れや申告数値に誤りがないよう、税理士に月次決算・月次監査をしてもらう 税務調査が入らないようにするためには、申告漏れや申告数値に誤りがないよう徹底しましょう。申告書類に不備があると、内容に疑念が生じ税務調査を受ける可能性が高まります。   正確な申告を行うためには、日々の会計ソフト入力をミスなく正しくに行うこと、年に1回決算を行うのではなく、月次決算を行い毎月数字を締めること、税理士から月次監査(毎月の会計ソフト入力内容のチェック)を受けることが欠かせません。年に1回の本決算でしか数字を締めていない、監査を受けていないという場合、税理士側も12ヶ月分の内容を確認・修正するのは時間がかかる上、税理士も人間の為ヒューマンエラーのミスが発生するリスクが高まります。 そのため、税務調査官も税理士の関与・監査頻度を必ず確認します。(年1回、年4回、年12回等) 売上や計上漏れを防ぐため、入出金があったら即座に処理するなど、税理士と一緒に日頃から適切な会計処理を行える仕組みを整えて、毎月数字を締めて監査を受けるようにしましょう。   適正な経費計上を行う 税務調査が入らないようにするためには、適正な経費計上を行うようにしましょう。申告内容に関連する領収書などの資料は必ず保存することを徹底してください。 税務調査が入ったときに、申告書類や日々の記帳について税務署から指摘を受けることがあります。そのようなときも、資料や領収書のデータがあれば、納得のいく説明ができるはずです。   また、売上原価や人件費、外注費など、税務調査で見られやすい項目については、決算時に税理士にしっかり確認してもらいましょう。 税務署OBが在籍している事務所であれば、税務調査で指摘されやすい項目を理解した上でチェックしてもらえます。   経理体制を整える 必要資料がすぐ出せない場合は、調査員に不信感を持たれやすくなります。しっかりしたファイリングを見せるだけでも管理力が高いことを示せます。 調査時には過去3~7年分の資料を見られる可能性もあるため、情報を残し、整然と資料を出すためにも、電子帳簿保存法改正、インボイス制度にしっかり対応した形で残しておきましょう。   税務調査に強い税理士に相談をする 税務調査に強い税理士との顧問契約は、有効な税務調査対策の一環となります。 税務調査に強い税理士に相談し、1億円の追徴課税を回避した事例 とある運送会社様(年商10億円/大阪府)では税務調査がいきなり入り、外注費として計上していた費用について、国税局から「給与として認定されるため、仕入れ税額控除は認められない。」と指摘され、1億円を超える消費税の追徴課税を求められました。   顧問税理士では対応が難しく、藁にも縋る思いで国税庁出身の税理士が代表を務める税理士法人にご相談されました。   税務調査には、一般的な税務署からの税務調査と国税局からの税務調査があり、国税局からの税務調査は一般的な税理士では対応が難しいことも多く、税務調査が得意な事務所に相談した方が良い案件です。   こちらの企業様は税務調査に強い税理士に依頼し、各外注先から業務報告書を全て収集、業務として請負契約をしていない場合でも外注費であることを理解してもらえる資料を作成いただきました。その結果、無事外注費として認定していただくことができました。 給与と認定されていたら、危うく1億円の追徴課税になるところでした。   このように、税務調査の内容によっては税務調査を得意としない税理士では対応できないケースもあります。特に年商規模の大きい企業や、顧問税理士の顧問先の中で自社が最も大きい企業である場合、顧問税理士では対応できないケースが出てくるかもしれません。そこで予め、「自社より大きい規模の顧問先がいる」「国税出身者がいるなど税務調査に強い税理士がいる」事務所をパートナーとして、日頃から対策を行うことがおすすめです。   税務調査に強い税理士をお探しなら 本記事では、税務調査が入る確率や調査が入りやすい企業の特徴について解説しました。税務調査が入らないようにするためには、日々の会計処理を正確に行い、税務申告を適切に行うことが重要です。また、日頃から税務調査対策を意識して経費の計上や経理体制を整えておく必要があります。   船井総合研究所・税理士セレクションでは、税務調査に強い税理士のご紹介が可能です。 「税務調査が入らないよう日頃から対策をしたい」 「今の顧問税理士では税務調査の対応が不安」 「税務調査に強い税理士ならどのようなサポートをしてくれるのか知りたい」 という経営者様はお気軽にご相談ください。  …
経理の基礎知識
2024-04-04
法人の銀行融資について審査の流れやポイント、調達までの期間を短くするコツを徹底解説!
資金調達にはいくつかの方法があり、それぞれに特徴がありますが、中でも銀行融資は代表的な資金調達方法の一つです。   本記事では、法人の銀行融資について審査の流れやポイント、調達までの期間を短くするコツについて徹底解説します。融資を検討している経営者様は、ぜひ参考にしてみてください。   法人向け銀行融資について 法人向け銀行融資とは 法人向け銀行融資とは、その名の通り、企業が銀行からお金を借りることです。 運転資金や設備投資、新規事業立ち上げなどの費用を賄うため、借りるケースが多いです。   銀行融資は通常、返済見込みがあると判断された場合に提供されます。融資の条件は、格付けや担保の有無、貸付金額などによって異なるほか、都市銀行や地方銀行、ネット銀行など各銀行によって特色があります。   基本的に試算表や資金繰り表の提出が必要で、新規事業に関する融資の場合は事業計画書が必要になります。内容や収益見込みを銀行に共有し、審査を通れば融資を受けられます。(なお、融資以外にもビジネスローンやカードローンなどもありますが、これらには事業計画書の提出が不要です。)   法人向け銀行融資の種類 銀行融資には複数の種類がありますが、それぞれ金利相場や審査期間が異なります。 代表的な融資の種類は下表の通りです。   種類 特徴 借入上限額 金利相場 審査期間 信用保証協会付融資 信用保証協会が連帯保証人となる 2億8,000万円 ※無担保保証枠8,000万円 ※有担保を前提とする普通保証枠2億円 1.5~3.5%程度 1カ月~3カ月 プロパー融資 銀行が企業に対して直接融資する 原則なし 1~3%程度 2~3週間 売掛金債権担保融資 在庫や売掛債権を担保にして受ける融資 1.11億円 2.75%~ 2週間~1カ月 不動産担保融資 不動産を担保にして受ける融資 数億円まで可 2.5~6%前後 1週間~1カ月 オンライン融資 オンラインで完結する融資 10万~数千万円 1~18%程度 即日~1週間 ビジネスローン 事業用のローン 数十万~数百万円 2.5~15%程度 即日~1週間 カードローン ATMで借入・返済できる 数百万~2,000万円程度 3~14%程度 即日~1週間     信用保証協会の保証付き融資 ・借入上限額:2億8,000万円 ・金利相場:1.5~3.5%程度 ・審査期間:1カ月~3カ月   信用保証協会の保証付き融資とは、銀行融資を受ける際に信用保証協会が連帯保証人となる制度 です。債務者が返済困難となった場合には、信用保証協会が銀行へ立替払いを行います。   利用にあたっては、資本金や従業員数、業種など信用保証協会が定める利用基準を満たす他に、所定の信用保証料の支払いが条件となります。   創業間もない企業などに対して、銀行は融資可否の判断が慎重になる傾向があります。このような場合、信用保証協会が保証人となることで信頼度が増し、融資を受けやすくなるメリットがあります。   プロパー融資 ・借入上限額:原則なし ・金利相場:1~3%前後 ・審査期間:2~3週間   プロパー融資とは、銀行が直接企業に融資することを意味します。 信用保証協会の保証を受けないため、企業が返済不能になった場合は銀行が損失を負います。そのため、信用保証協会の保証付き融資と比較して、審査条件が厳しいのが特徴です。   借入金の上限は無いものの、経営状況や企業の歴史などが慎重に考慮されるため、銀行からの信頼が高い企業に適しています。 売掛債権担保融資 ・借入上限額:1.11億円 ・金利相場:2.75%~ ・審査期間:2週間~1ヶ月   売掛金債権担保融資とは、企業が売掛債権を銀行に譲渡し、銀行がこれを担保として融資する方法です。 売掛債権担保融資では、売掛債権を担保とするため、不動産や保証人などの担保は必要ありません。そのため、不動産をあまり所有していない企業や急速に売上が伸びた企業にとって有効な手段と言えます。 ただし、売掛金債権担保融資は、通常は取引先への通知と承諾が必要です。取引先によっては、契約段階で担保提供を禁止している場合もあるため、契約書の段階での確認が重要です。   不動産担保融資 ・借入上限額:数億円まで可 ・金利相場:2.5~6%前後 ・審査期間:1週間~1ヶ月   不動産担保融資とは、土地や建物、マンションなどの不動産を担保にして融資を受ける制度です。   企業の返済能力だけでなく、不動産の価値も審査基準の1つとなります。価値の高い不動産を担保にすることで、一度に大きな額の融資を受けることが可能です。保証人の担保を付けたくない企業や担保として利用できる不動産がある企業には特に適しています。   オンライン融資 ・借入上限額:10万~数千万円 ・金利相場:1~18%程度 ・審査期間:即日~1週間   オンライン融資とは、オンライン上で融資の手続きが完結する制度です。従来の銀行融資などと比較して、膨大な資料の準備も対面での申し込みも必要ありません。企業の会計データなどを元に人工知能が与信モデルを作成し、簡便かつ迅速な資金調達が可能で、りそな銀行や住信SBI銀行、GMOあおぞらネット銀行や福岡銀行などが展開しています。   金利相場は1%から18%程度で、借入上限額は貸金業者や金融機関によって異なります。審査期間は申し込みから数時間から数日間かかる場合が一般的です。   ビジネスローン ・借入上限額:数十万~数百万円程度 ・金利相場:2.5~15%程度 ・審査期間:即日~1週間   ビジネスローンとは、無担保・無保証人で申し込めるビジネス向けのローンです。 金利は比較的高いですが、通常の銀行融資よりもスピーディーに融資が実行されます。 長期の借入れには適さず、すぐに返せる見通しがあり急場をしのぐため短期間で資金を調達したい場合に適したローンと言えます。     カードローン ・借入上限額:数百万~2,000万円程度 ・金利相場:3~14%程度 ・審査期間:即日~1週間   カードローンとは、ATMを利用して借入れや返済が可能であり、通常は保証人が必要ありません。また、ビジネスローンとは異なり、資金の用途が制限されない点が利点です。そのため、一部を生活資金に充てることも可能です。 ただし、数千万円単位の取引を行う場合は、信用保証協会の利用が必要なこともあります。金利は比較的高めですが、カードの利用条件によってはビジネスローンよりも金利が低くなることもあるため、いざという時の選択肢の一つとして把握しておくとよいでしょう。     法人向け銀行融資の審査の流れ ここでは、法人向け銀行融資の審査について、基本的な流れを解説します。 融資を受けるためには、事前相談や書類提出を経て、審査に通過する必要があります。 各段階におけるポイントを以下で詳しく説明していきます。   ①事前相談と書類準備 まずは、担当の銀行員に融資の相談を行いましょう。 この相談では、銀行が融資に対してどのような要件を重視しているか、提出すべき資料や情報が何かを理解すること重要です。 これまで融資を受けた実績がない銀行に相談する場合は、会社案内書や決算書、事業計画書などの資料を持参すれば、より具体的な相談が可能です。   事前相談で得た情報を元に、必要な書類を用意します。 書類に不備があると審査期間が延びる場合があるので、税理士に相談し、正確に整えるようにしましょう。必要書類は資金使途によっても異なりますが、一例として、運転資金の融資を必要となる、または持参すると良い書類を下表にまとめました。   普段、試算表を税理士から提出してもらっていない企業は、準備に時間がかかるため、注意が必要です。できれば、毎月試算表を作成する仕組みを整えましょう。   書類名 概要 (1)借入申込書 銀行に融資を申し込むための申込書。 銀行ごとに所定の書式がある。 (2)履歴事項全部証明書 会社の情報を証明する書類。法務局で取得する。 商業登記簿謄本と呼ぶこともある。 (3)定款(写) 法人の事業内容などが書かれており事業実態を証明する。 銀行融資の初回利用時に求められることが多い。 (4)事業計画書 企業の中長期的な計画を示す書類。 銀行によっては所定のフォーマットがある。 (5)試算表 決算書を作成する前段階で準備する表。 企業の現状を表しており、税理士等へ作成を依頼する。 (6)資金繰り表 現預金の収支をまとめたもの。 実績表と予定表の2種類があり、「予定表」の提出が必要 (7)決算書 損益計算書・貸借対照表・株主資本等変動計算書・キャッシュフロー計算書などが該当する。過去3期分を求められることもある。 (8)納税証明書 国税(法人税・所得税・消費税)または地方税(事業税)の納税証明書。 (9)銀行取引一覧表 他の銀行からの融資がある場合に提出することがある書類。 預金や借入の状況について自社で作成する。 (10)印鑑証明 印鑑が実印登録されたものであることを証明するための種類。 市役所などで発行する。 (11)その他商取引を証明する書類 必要に応じて商取引を証明するために、書類の提出を求められることがある。   ②申し込み 必要書類と共に融資申請書を銀行に提出し、正式な申請が完了します。 申請時には事業計画などに関する質問があるかもしれません。事前に準備しておきましょう。   ③審査 申し込みが完了すると、銀行の担当者は稟議書を作成します。 稟議書には、主に過去3期分の決算書と直近の試算表、資金使途や返済財源、年間の返済金額が妥当で回収見込みがあるかなどがまとめられます。   その後、各決裁者に回っていくのですが、格付けや融資額によって「支店決裁」か「本部決裁」かに分かます。 「格付けが高く、融資金額が小さい」場合は支店長決裁となるケースが多いです。一方、「格付けが低く、融資金額が大きい」「担保が不足している」といったケースは、本部決裁になります。     <支店決裁> ・承認者:融資担当者→融資担当課長→副支店長→支店長 ・メリット:・本部決裁に比べると融資が通りやすい       ・決済までの期間が早い ・デメリット:・金額が大きい融資は受けられない   <本部決裁> ・承認者:融資担当者→融資担当課長→副支店長→支店長→融資部担当者→融資部課長→融資部副部長→融資部本部長 ・メリット:・大きな融資を依頼できるため、企業成長に貢献しやすい ・デメリット:・審査が細かく厳しい        ・決済まで時間がかかる     いずれにせよ、窓口の融資担当者に伝えた内容は稟議書を通じて間接的に伝えられていくので、予め、経営者が伝えたいことは誰が見てもわかる資料にまとめておきましょう。稟議書の内容を強化できるような資料を準備しておくことをおすすめします。   税理士によっては決算書に加え補足資料を用意してくれる事務所もあります。 税や会計の専門家である税理士からの補足資料は、信頼性をより向上させるため、役立ちます。   ④契約と融資の実行 審査に合格すると契約の段階に進みます。 契約には、「金銭消費貸借契約書」など複数の契約書が必要です。契約書に問題がなければ、契約が成立し、銀行から融資を受けることができます。   銀行融資を成功させるためのポイント ここでは、銀行融資を成功させるためのポイントについて解説します。銀行融資の審査を通過するためには、返済能力を客観的に証明することが重要です。 ①自己資本比率(ROE)を改善する   銀行からの融資を受ける際には、自己資本比率(ROE)の向上が重要です。 一般的には自己資本比率40%以上が安全とされ、計算方法は以下の通りです。   自己資本比率=自己資本/総資本×100   銀行は融資可否の判断に「格付け」を行います。財務内容が優れており、債務履行の可能性が高い企業には積極的に融資を行います。一方、財務内容に問題がある場合は、高リスクと見なされ融資が困難になることもあります。自己資本比率が高いと「安全性が高い」と評価されるため、ROEが低い場合は改善が必要です。   自己資本比率を高めるためには、 ①本業でしっかりと利益を出す(内部留保を増やす) ②借入金の繰上返済を行う(負債を減らす) ③不良在庫を処分する(総資産を減らす) ④不要な資産を売却する(ただし、売却代金が簿価より安い場合は自己資本比率を下げることになるので注意) など行うとよいでしょう。   ②資金繰り表作成し、収益見込みと返済の見通しを示す 銀行は、稟議を判断する際に資金繰り表も見ます。すぐに資金繰り表を出せない、ということ自体がマイナス評価になってしまいます。 予実管理ができているか等の資金繰り管理のレベルも見られますので、日ごろから税理士にアドバイスを受けて、適切な資金繰り表の作成&運用をしておくことが重要です。   ※創業融資、新規事業融資の場合、事業計画書を作成し事業の見通しを示す 創業融資、新規事業融資の場合、その事業がどれだけ返済実現性があるかどうかを見られます。   ①正確な数値や精度の高い見込み数値が記載されている  →ターゲットとなる顧客の性別や年代の人口分布、流動状況、競合店舗の存在・シェア率、客単価×座席数×回転数などの売上予測、原価率や利益率、利益や経費の計画など   ②実行可能なプランかどうか  →目標となる売上を達成するための人員配置や目標達成に向けた行動量などが現実的か、銀行はチェックします。人を増やせば売上が上がる業種の場合、採用計画が妥当かどうかなど、数値に基づいた明確な根拠があるとよいでしょう。   正直に申し上げると、財務状況を直ちに改善することは難易度が高いでしょう。そのため、将来的な利益の見込みを示す、客観的かつ説得力のある経営計画が不可欠です。さらに、返済計画を立て、資金の用途と返済計画を明確にすることで、審査通過の可能性が高まります。     ③融資に強い税理士への相談   法人融資を受ける際、融資に強い税理士へ相談することは多くのメリットがあります。   (1)銀行内部で行われる審査・稟議について理解した上でサポートしてもらえる   資金調達は、税理士試験で科目がないため、できる税理士とできない税理士が分かれる分野です。 税理士事務所によっては、「銀行借入のお手伝いは基本業務の一つ」と考える事務所もあります。 銀行出身者を雇用し、銀行内部で行われる審査・稟議について理解した上で支援をしてくれる事務所もあります。   銀行の内情を理解した上で必要な情報や資料をまとめてくれるため、安心して相談ができます。   (2)自社の財務状況を適切に評価し、改善策を提案してくれる 融資を受ける前に、財務状況で予め引っかかりそうな部分を改善・サポートしてもらえます。 基本的なことでは借入金利の見直しや期間の変更、繰上返済の提案、支出項目の見直しによる経費削減提案、販売先や仕入先の取引条件見直し、設備投資の詳細なシミュレーション等サポートしてもらえます。   (3)提出書類の作成スピードアップ・信頼性向上 融資や資金繰り管理に精通した税理士は財務面や法的規制に精通しているため、財務書類の作成や分析、融資申請書の準備などを効率的に行うことができます。自社による作成ではなく専門家である税理士のサポートを受けることで、融資申請書や財務報告書の信頼性が向上し、融資審査を通過する確率が高まります。 また、自社で作成するよりもスピーディーにこれらの資料を準備することが可能になります。   調達までの期間を短くするコツ ここでは、調達までの期間を短くするコツについて解説します。   ①予め、まとまった資金が必要になるタイミングを予測しておく 円滑な資金調達の実現には、資金が必要となるタイミングを正確に予測することが重要です。資金繰り表を作成するなどして、いつどの程度の現金が必要で、いつどの程度の現金が入ってくるのかを見積もりましょう。 また、過去の財務情報から季節的な影響や市場変動の影響で売上が変動する時期を予測し、現金の増減パターンを把握することも重要です。 現金の必要性を見積もることで、難しい条件の融資にも早めに対応する準備ができます。   ②正確な試算表の早期作成 融資審査をスムーズに進めるためには、正確な試算表を早期作成することが重要です。自社の経営成績や財務状況をリアルタイムで把握し、銀行からの質問や不明点に迅速に回答できるように準備しておくとスムーズです。試算表を普段作成していない、また数ヶ月遅れのため、銀行への提出書類が揃わず、融資まで時間がかかる中小企業も多いです。 また、申込書や必要書類に正確な情報を提供することも重要です。不完全な情報や誤った情報は審査を遅らせる原因となります。 申込の前には具体的な返済計画を作成し、融資用途や希望金額、利率、返済期間などを明確にすることも大切です。返済能力を示す準備が整っていれば、審査はよりスムーズに進むでしょう。   銀行との信頼関係 資金調達までのプロセスを迅速化するには、銀行との信頼関係を構築することが重要です。信頼関係があれば、銀行は親身に対応し、難しい融資条件にも柔軟に対応してくれます。規模の小さい金融機関であっても、銀行員が丁寧に対応してくれることがあります。   また、申込時には銀行に回答期限を確認することも有効です。回答期限が明確であれば、銀行員も迅速に動いてくれるでしょう。   銀行はビジネスにおいて重要なパートナーです。基本的なことですが、横柄な態度で接することなく、親身に対応しましょう。   法人が銀行融資以外で資金調達する方法 ここでは、法人が銀行融資以外で資金調達する方法について解説します。 もし銀行での融資が難色を示した場合の選択肢として、頭に入れておきましょう。   日本政策金融公庫 日本政策公庫は、財務省が管轄する政府系の金融機関で、新規ビジネスを始める企業や創業期の企業、中小企業などを支援しています。 金利が銀行よりも安く、担保や保証人を要求されないため、審査が通りやすい利点があります。 審査はあるものの、事業計画書を提出し、返済見込みを説明すれば融資を受けられます。 申し込みから融資までの期間は約3週間で、審査終了までに約10日、融資が振り込まれるまでにさらに約10日程かかります。   ファクタリング ファクタリングは、売掛債権を売却して資金調達する方法です。通常の融資と異なり、借入ではありません。売掛債権があれば、赤字など経営上の問題を抱える企業でも利用できます。売掛債権担保融資とは異なり、金融機関での担保価値の審査は不要です。また、売掛債権内でのみ利用可能であり、売掛債権の額面をそのまま買い取ってもらえるわけではなく、手数料などの経費がかかるため、実際に受け取る金額が減少する欠点があります。 ファクタリングは売掛債権を買い取るため、資金調達までの時間が短く、即日から1週間程度で完了します。   地方自治体の融資制度 地方自治体では、中小企業を支援するための融資制度を提供しています。企業の経営安定や新規創業を目的とし、地方自治体と金融機関が協力して実施しています。銀行融資に比べて金利が低いのが特徴ですが、自治体ごとに制度が異なるため、地域ごとの融資制度を確認することが重要です。 自治体の融資制度についても、資金調達支援が得意な税理士であれば情報提供や申請サポートをしてくれます。   まとめ 本記事では、法人の銀行融資について審査の流れやポイント、調達までの期間を短くするコツについて解説しました。   法人が銀行融資を受ける場合、返済能力を明確に示すこと、予めまとまった資金が必要になるタイミングを予測しておくこと、正確な試算表を早期作成できる仕組みを整えておくこと、日頃から銀行と信頼関係を築いておくことが重要です。 基本的なことではありますが、中々できていない中小企業が多いのも実情です。   また、経営計画や返済計画を立て、返済能力を客観的に証明できるよう、日頃から専門家のアドバイスを受けることも有効です。税理士事務所によっては、銀行融資のサポートを得意とする事務所もあるので、有効活用しましょう。   船井総合研究所・税理士セレクションでは、銀行融資のサポートに長けた優良税理士をご紹介できます。資金繰りに強い税理士をお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。…
税理士の賢い選び方
2024-03-19
法人化する最適なタイミングとは?決算月の決め方や法人化の流れ、メリット・デメリットを解説
個人事業主として事業を営まれている方の中には、法人化を検討している方も少なくないかと思います。法人化には節税効果や社会的信用の向上などの利点がありますが、売上高やビジネスの規模、税金対策の観点から適切なタイミングを検討することが肝要です。   本記事では、法人化する最適なタイミング、決算月の決め方や法人化の流れ、メリット・デメリットについて詳しく解説します。個人事業主の方や法人化を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。   法人化(法人成り)とは 法人化とは、個人事業主が株式会社や合同会社などの法人を設立し、これまで営んでいた事業を法人として継続するプロセスを指します。法人化により、事業の拡大や資金調達、人材採用においてより有利になります。また、利益に依っては税率が下がったり、免税事業者期間を伸ばす事ができたりもします。   一方、個人事業主と法人との間には大きな違いがあるため注意が必要です。支払うべき税金は、所得税から法人税へ変化します。また、個人事業主であれば開業届を提出するだけで事業を開始できましたが、法人であれば登記手続きが必要となり、登記に関連する費用も別途必要になります。 そのため、個人事業主が法人化する際には、適切なタイミングを見極めることが重要です。   法人化する最適なタイミング ここでは、法人化する最適なタイミングについて解説します。個人事業主が法人化を検討する際には、利益や売上、節税といった要素を総合的に考慮することが重要です。利益や売上の水準によっては、法人化による税金負担がかえって大きくなる可能性があるため、適切なタイミングを見極めるようにしましょう。   所得金額 が800~900万円になった時 所得金額が800~900万円になった時は、法人化を検討すべきタイミングの1つです。 個人事業主の所得税と法人の法人税は、その年の所得金額によって税率が異なるため、法人化したほうが所得税を抑えられるケースがあります。   所得税と法人税の税率については下表をご覧ください。 個人事業主の所得税は、所得額によって税率が5%〜45%まで変動します。所得が900万を超えると33%を超えてくる一方で、法人税は年間所得800万円を基準に15%または23.2%が適用されます。 そのため、一般的にが所得が800~900万円になったら、法人化を検討し始めることをおすすめします。   ・個人事業主の所得税 課税される所得金額 税率 控除額 1,000円 から 1,949,000円まで 5% 0円 1,950,000円 から 3,299,000円まで 10% 97,500円 3,300,000円 から 6,949,000円まで 20% 427,500円 6,950,000円 から 8,999,000円まで 23% 636,000円 9,000,000円 から 17,999,000円まで 33% 1,536,000円 18,000,000円 から 39,999,000円まで 40% 2,796,000円 40,000,000円 以上 45% 4,796,000円 (出所: 国税庁「所得税の税率」) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm   ・ 法人の法人税(普通法人)     所得金額 税率 資本金1億円以下の法人など 8,000,000円 以下 下記以外の法人 15% 適用除外事業者※ 19% 8,000,000円 超 23.2% 上記以外の 普通法人 8,000,000円 超   23.2% ※適用除外事業者:3年以内に終了した各事業年度の平均所得が15億円を超える法人は、適用除外事業者と言います。このような法人には、年間800万円以下の所得については19%の税率が適用されます。  (出所: 国税庁「法人税の税率」) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5759.htm   さらに、法人が納める税金には法人税に加えて法人地方税もあります。 また、法人化により、会社として税金や社会保険料を支払う必要があります。法人から役員報酬を受け取ることで、個人としても所得税や社会保険料を支払うことになります。そのため、役員報酬にかかる税金や社会保険料、会社に残すお金にかかる法人税や社会保険料のバランスを考慮することが重要です。   法人化するならどのタイミングが適切か、支払う金額は最終的にどちらの方が得かを、税理士にシミュレーションしてもらいましょう。   売上が1,000万円を超えた時 売上が1,000万円を超えた時も、法人化を検討する際の一つの目安といえるでしょう。 売上が1,000万円を超えると、その2年後からは消費税の納税が義務付けられる消費税課税事業者となります。ただし、この義務が発生した時点で法人化すれば、売上の基準がなくなるため、最大2年の免税期間を確保することができます。 例えば、2023年に個人事業主としての売上が1,000万円を超え、その翌年の2024年に法人化を行った場合、通常であれば2025年から消費税の納税が必要ですが、法人化により売上の基準が2024年にリセットされます。その結果、最長2026年まで納税を延期することができます。 ただし、法人設立に関連する資本金が1,000万円を超える場合、特例の規定により初年度から消費税の納税義務が発生するため、この点には留意が必要です。   事業の拡大を検討している時 事業の拡大を検討している時も、法人化を検討するタイミングの1つといえるでしょう。取引先や仕入先によっては、事業形態が法人でなければ契約をしないというケースや、個人事業主に対しては規模の大きな取引を行わないというケースも存在します。 また、法人化することで社会的信用度が向上し、人材採用をしやすくなります。 取引拡大、人材採用の観点から、法人化することによって社会的信用度が向上し、事業をさらに拡大する機会が得られると言えます。また、法人化によって、法人向けの助成金や補助金の申請が可能になります。加えて、法人形態が株式会社である場合、新株を発行して資本金を増やすことや、増資によって資金調達を行うことも可能です。   節税対策を検討したい時 節税対策を検討したい時も、法人化を検討するタイミングの1つといえるでしょう。個人事業主は所得が増えるほど税率が上がる累進課税制度が適用されますが、法人の場合は所得額800万円を基準に税率がほぼ一定です。そのため、所得が800万円を超えると法人化することで節税効果が期待できます。 また、法人化により役員報酬が適用され、給与所得控除額の減額や退職金の損金処理、欠損金の繰越控除期間の延長など、法人ならではの節税メリットが得られます。ただし、節税が可能かどうかは個々の状況によって異なるため、売上や利益の観点と合わせて慎重に検討することが重要です。 まずは顧問税理士に相談しましょう。   法人化のメリット ここでは、法人化のメリットについて解説します。法人化のメリットには代表的なものが6つ存在します。以下で詳しく説明していきます。   ①節税効果が期待できる 法人化のメリットには、節税効果が期待できる点が挙げられます。先述のとおり、個人事業主の場合、所得税は累進課税となり、所得が増えると段階的に税率が上昇し、最大で45%に達します。一方、法人税の場合、資本金1億円以下で所得が800万円を超える法人の税率は23.2%となりますが、所得が800万円以下の場合は15%です。 したがって、所得が増加すればするほど、法人設立による節税効果が高まるというわけです。   ②社会的信用を獲得できる 法人化のメリットには、社会的信用を獲得できる点も大きいです。法人を設立する際には、商号(社名)、住所、資本金などの情報を法務局に提出し、登記しなければなりません。この登記情報は一般に公開されるため、法人としての責任を果たし社会的信用度を高めるのに役立ちます。個人事業主とは契約しない企業なども、法人化により取引が可能になるため、事業の拡大には大きな利点があります。   有限責任にできる 法人化のメリットには、有限責任にできる点が挙げられます。個人事業主と法人の責任には大きな違いがあります。個人事業主は無限責任であり、つまり事業上のすべての責任を個人が負う必要があります。経営が悪化した場合、未払いの仕入先への負債や金融機関からの借入金、さらには税金の滞納なども、全て個人の責任となります。 一方、法人の場合は、個人保証による借入れを除いて、出資金の範囲内でのみ責任が及びます。これが「有限責任」と呼ばれるもので、代表者個人がすべての責任を負う必要はありません。つまり、出資額以上の支払い義務は生じず、個人の資産は保護されます。このように、リスクを最小限にとどめることができる点は、個人事業主が法人化する際の大きなメリットの一つと言えるでしょう。   決算月を任意で設定できる 法人化のメリットには、決算月を任意で設定できる点が挙げられます。個人事業主と法人の間には、事業年度や決算月に関する違いがあります。 個人事業主の場合、法律によって事業年度は通常1月から12月までと決められており、そのため決算月は12月となります。一方、法人の場合は、事業年度の決算月を自由に設定することができます。 この柔軟性により、法人は法人の繁忙期と決算月を調整して重ならないようにすることが可能です。そのため、事業の運営や財務の管理において、より効率的かつ戦略的なスケジューリングが実現できます。   赤字(欠損金)を10年間繰り越すことができる 法人化のメリットには、赤字(欠損金)を10年間繰り越すことができる点が挙げられます。個人事業主であっても、青色申告を行っていれば、赤字を3年間繰り越すことができますが、法人化すればこの期間が10年間まで延長されます。この10年の繰越控除期間の間、利益が出た年に赤字と黒字を相殺することで、利益が発生した年の課税所得を減らし、法人税を節税することが可能となります。   社会保険に加入できる 法人化のメリットには、社会保険に加入できる点が挙げられます。社会保険への加入は、従業員にとって福利厚生の向上につながります。健康保険や雇用保険などへの加入により、万が一病気や怪我で働けなくなった場合でも手当が支給されるため、安心して働くことができます。 また、経営者は労働者ではないため、労働保険への加入は対象外ですが、万が一の場合には遺族年金や加給年金、障害年金が支給されます。さらに、厚生年金への加入により、将来の年金収入が増加します。   法人化のデメリット ここでは、法人化のデメリットについて解説します。法人化のデメリットには代表的なものが2つ存在します。以下で詳しく説明していきます。   社会保険の加入が必須となる 法人化のデメリットには、社会保険の加入が必須となる点が挙げられます。法人化すると、健康保険や厚生年金保険などの社会保険に加入する義務が生じます。社会保険料の支払いは福利厚生の向上につながりますが、その反面、企業の財政に負担をかけることになります。 収益が安定している企業ならば、それほど負担とは感じないかもしれませんが、スタートアップ企業などの場合は、収益が不安定であるため、社会保険料の支払いが負担となることが考えられます。また、経営者は複雑な社会保険制度を理解し、適切に対応しなければなりません。社会保険関連の法律や制度は頻繁に変更されるため、法改正にも迅速に対応する必要があります。   赤字でも税金の支払いが必要となる 法人化のデメリットには、赤字でも税金の支払いが必要となる点が挙げられます。個人事業主が決算で赤字になった場合、所得税や住民税は免除されます。しかし、法人は赤字であっても法人住民税の均等割を支払わなければなりません。 法人住民税は地方自治体に支払う税金で、法人税と均等割の2つに分かれています。法人税は法人の収益に応じて算出されるため、赤字の場合は発生しません。しかし、均等割は資本金や従業員数に基づいて決まるため、赤字であっても支払わなければなりません。 そのため、法人化を検討する際には、事業の規模や収益の状況を踏まえ、総合的に判断する必要があります。所得税や法人税に関する法律は、複雑であるため理解に多くの労力を必要とし、改正も頻繁に行われます。事業主自身だけで判断することは困難なため、税理士にシミュレーションしてもらうことをお勧めします。   法人化する際の決算月の決め方 ここでは、法人化する際の決算月の決め方について解説します。 決算月とは、企業の事業年度の最終月を指します。事業年度は1年以内であれば自由に設定できますので、4月から9月までの期間や10月から3月までの期間など、年間で2回の事業年度を設定することも可能です。一般的には、1年に1度の事業年度を設定する企業が多いです。 また、決算日に厳密な決まりはありません。そのため、1/10から1/9など月の途中で事業年度を設定することもできます。多くの法人は、1/1から12/31など月末を決算日とする企業が一般的です。以下で詳しく説明していきます。   法人と個人事業主の決算月の違い 法人においては、年度決算の月を自由に設定することが可能ですが、個人事業主の年度決算は12月と定められており、変更することはできません。個人事業主は通常、12月末を年度決算日とし、確定申告は2月16日から3月15日に行います。このため、個人事業主が年度決算月について迷う必要はありません。一方で、法人の場合は適切な年度決算月を選択することが重要です。   3月決算が多い理由 企業が事業年度を自由に決定できる一方で、3月を決算月とする企業が多いのはなぜでしょうか。この理由にはいくつかの要因が考えられますが、代表的なものが下記です。これらの要因を考慮して、多くの企業が決算期を3月に設定していると言えます。   公共機関との取引に合わせるため 多くの企業が国や地方公共団体などの公共機関と取引を行っています。これらの公共機関の会計年度が3月であるため、企業の決算期もそれに合わせることが一般的です。公共機関は年度末に予算を使い切る必要があるため、3月に多くの発注が集中します。そのため、企業側も決算期を3月に設定することで、公共機関からの注文に迅速に対応できるようにしています。   日本の教育制度に合わせるため 日本の教育制度では、学校の年度が4月から3月までの期間です。新卒者の採用や入社時期は4月が一般的であり、企業側もそれに合わせて人事計画を立てる傾向があります。このため、企業の決算期を3月に設定することで、新卒者の採用や入社手続きを円滑に進めることができます。   税法の改正に対応するため 税法の改正は一般的に4月から適用されることが多いです。企業が決算期を3月に設定している場合、法改正後の新しい税制にすぐに対応できます。逆に、決算期が3月以外の場合、途中で仕訳や会計処理を変更する必要が生じるかもしれません。   9月決算が多い理由 9月は多くの企業が採用している2番目に多い決算月です。その理由はさまざまですが、一般的に考えられる理由を以下に挙げます。これらの理由から、多くの企業が9月を決算月として選択しているといえるでしょう。 3月が監査法人や税理士にとって繁忙期であるため 3月は多くの企業が決算を行う時期であり、監査法人や税理士などの専門家もこの時期に多くの業務を抱えます。そのため、これらの専門家の負担を考慮して、決算月を3月からずらして9月に設定する企業があります。 実際、この時期は税理士と中々連絡が取りづらいと感じる経営者様も多くいらっしゃいます。ミスのない決算を行うために、税理士の繁忙期を外すというのも選択肢の一つです。   社内外の業務のピークとかぶらないようにするため 4月は企業内外で様々なイベントや業務がピークに達する時期です。新入社員の入社や人事異動、年度末の決算業務などがこれに該当します。これらのイベントや業務が9月決算と重ならないよう、決算月を9月に設定する企業が多いです。   12月決算が多い理由 12月も多くの企業が決算月として選択する月です。以下で代表的な理由を挙げます。今後も、国際的な経済環境の変化や企業のグローバル化の進展に伴い、12月決算を採用する企業が増える可能性があるといえるでしょう。   暦に合わせる形での事業年度選択 一般的に、1月から12月までの暦年を事業年度として選択する企業が多いです。特に規模の小さい企業では、個人事業から法人格に移行する際に、個人事業の事業年度である1月から12月をそのまま法人の事業年度として採用することが一般的です。   国際会計基準との関連での大企業の動向 近年、大企業の中には3月決算から12月決算に移行する動きが見られます。この背景には、国際会計基準(IFRS)を中心とした企業のグローバル化があります。欧米や中国などの国々では12月決算が一般的であり、国際会計基準では親会社と子会社の決算期を統一するよう求められます。このため、自社と関連会社の決算期を12月に統一することで、連結決算の作成が容易になります。   法人化までの流れ ここでは、法人化までの流れについて解説します。法人化には複数の手続きが必要であり、それらを十分な余裕を持って進めることが重要です。法人化は単なる法人設立とは異なり、これまで個人事業主として営んできた事業を法人として引き継ぐという点が大きく異なります。以下で詳しく説明していきます。   設立手続き まずは、法人設立に関する手続きです。具体的には、定款の作成と認証、資本金の支払い、設立登記申請などが含まれます。会社の種類によって手続きが異なるため、設立する法人の種類に応じた手続き内容を確認しましょう。 会社設立後の課税額には、株式会社の場合、資本金の額や株主構成、役員報酬などの金額、そして決算月などが大きく影響します。税金に関する知識がないままこれらを決めてしまうと、税金の負担が増える可能性があります。 税理士事務所によっては、会社設立支援に特化した事務所もあり、設立の手続きから役員報酬の決め方などのアドバイス、創業融資や助成金・補助金のサポートをしてくれる事務所もあります。 設立後のサポートも含めて、会社設立前から税理士に相談することをおすすめします。   設立登記の申請 法人設立に関する手続きを完了した後は、法務局に法人登記の申請を行います。法人登記の申請日が会社の設立日となります。設立日を特定の日に設定したい場合は、その日までのスケジュールを逆算して手続きを進めましょう。   法人口座の作成 会社設立後は、会社名義の口座を金融機関で開設します。口座開設には会社の登記簿謄本や定款、会社印などの書類が必要です。審査に時間がかかることもあるため、手続きを迅速に行いましょう。   役員報酬の設定 役員報酬は、会社設立後3ヶ月以内に設定する必要があります。役員報酬の設定にはルールや税務上の注意点がありますので、税理士などの専門家の助言を受けながら決めることが重要です。役員報酬の決定後は変更が難しいため、慎重に検討しましょう。   諸官庁へ届け出 会社設立後は、税務署や都道府県税事務所、市区町村役場に法人設立届出書を提出する必要があります。また、青色申告承認申請書の提出も忘れずに行いましょう。 会社設立支援に長けている税理士事務所であれば、届け出の代行もしてくれます。   社会保険の手続き 従業員がいない場合でも、役員報酬を受け取る場合は社会保険に加入する必要があります。社会保険への加入手続きや必要書類の提出は迅速に行いましょう。また、労働者を雇い入れる場合は労働保険への加入手続きも行います。手続きには期限があるため、適切なタイミングで行うことが重要です。   法人化で失敗しないために、まずは税理士に相談を 本記事では、法人化する最適なタイミング、決算月の決め方や法人化の流れ、メリット・デメリットについて詳しく解説しました。 個人事業主が法人化を決める際には、事業の利益や売上だけでなく、役員報酬の支払い後の社会保険料や個人の所得税なども考慮する必要があります。一般的には利益が800万円、売上が1,000万円を超えたあたりで法人化を検討するとされていますが、実際には個々の事業状況によって異なります。 また、法人化には設立手続きや個人事業の廃業手続きなどが発生し、登記費用なども必要です。そのため、法人化の際には慎重に自身の状況を把握し、検討することが重要です。 法人化した方が得なケース、損するケースは様々です。法人化を検討する際には、税の専門家である税理士に法人化のシミュレーションをしてもらいましょう。 なんとなくで始めるのではなく、数字や税金対策に基づいて判断することが、成功のカギです。   船井総合研究所・税理士セレクションでは、法人化のサポートに長けた税理士のご紹介が可能です。法人化は、マイホームを購入する時のように、人生の中でも大きな決断のタイミングです。 失敗しない法人化を実現するためには、成長企業や法人化のサポートに長けた税理士に依頼することがカギです。 困った時にチャットやメールですぐに相談できる、様々な融資や助成金・補助金の提案ができる税理士をお探しならぜひお気軽にご相談ください。  …
税理士の賢い選び方
2024-03-12
法人の節税対策とは?今すぐ実践できる32の対策とポイントを解説!
皆様は顧問税理士から節税対策について提案を受けられていますか? 経営者の皆さまは、「従業員と稼いだ大切な利益。税金へ支払うより、できれば事業や人、教育に投資していきたい」とお考えかと存じます。   本日は法人が今すぐ実践できる35の節税対策について解説してまいります。   本記事で述べる内容はあくまで一般的な内容の為、自社に合う合わない、活用できるできないは会社の状況や戦略に依ります。   本記事の内容を参考にしていただき、顧問税理士に相談するか、顧問税理士からアドバイスをいただく事が難しい場合、節税対策に強い税理士に相談しましょう。   法人税とは 法人税の概要 法人税とは、法人が利益を上げた際に支払う税金のことです。税金は、国に納める「国税」と、地方自治体に納める「地方税」に分類され、法人税は国税にあたります。また、地方税である法人住民税、法人事業税もあり、これらをまとめて法人税等と呼ぶことが一般的です。 法人税の申告と納付期間は、一般的に法人の事業年度終了の翌日から2か月以内です。この期間内において法人税の申告書を提出し、税金を納付する必要があります。   予め納付日は決まっているため、税理士と一緒に計画を立てて行動することが重要です。   節税対策の重要性  法人税は、課税所得×法人税率-控除額で算出されます。  法人の課税対象所得(税法上の所得)は、法人が事業活動から得た利益(売上収入や、土地・建物の売却収入など)に各種損金(費用や損失に当たるもの)を差し引いた後の金額です。  損金の金額が大きければ大きいほど課税対象所得は少なくなるので、納税金額を抑えることができます。 一定の条件を満たせば減額、あるいは免除される税金や、損金計上できる経費もあるため、正しい節税知識さえ理解しておけば、割と簡単に節税ができるケースもあります。 企業に合った節税対策を積極的に提案できる税理士は限られているため、もし節税対策に強い税理士をお探しなら下記記事をご覧ください。 ▼節税に強い税理士の選び方とは?選ぶコツや探し方、事前に準備しておくことを解説! https://zeirisi-selection.funaisoken.co.jp/column/zeirishi-henkou/column-2005/   法人の節税対策のポイント ここでは節税対策を「将来のリスクヘッジを兼ねた対策」「資産の整理を兼ねた対策」「成長投資を兼ねた対策」の大きく3つに分けて35個の対策を解説してまいります。 将来のリスクヘッジを兼ねた対策 ①経営セーフティ共済に加入し掛金を費用計上する 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)は、取引先事業者が倒産した際に、中小企業が連鎖倒産や経営難に陥ることを防ぐための制度です。(独立行政法人 中小企業基盤整備機構) 取引先が倒産した際、無担保・無保証人で共済金の借入れができます(掛け金の10倍まで、上限8,000万円)。掛金は月額5,000円〜200,000円まで選択可能で、前納の制度で掛金を前払いできるので、前納分を年払いできます。また、掛金は積立のため、40ヶ月加入で全額掛金が戻ります。 利益が出ている法人が余剰資金の中から一定の金額を掛金として拠出し費用として計上することで効果的な節税対策となります。   <おすすめポイント> ・取引先が倒産した場合の備えになる(無担保・無保証人で掛金の10倍まで借入れができる) ・40ヶ月以上加入すると、掛金の100%が戻ってくる ・掛金を全額損金計上できる     ②生命保険・損害保険の加入を検討する  生命保険、損害保険、養老保険・年金保険等に会社として加入すれば、支払う保険料の全額、または一部を損金として計上できます。保険の解約返戻金は法人税の課税対象になるため基本的には課税の繰り延べです。ただし、出口戦略次第で節税対策になります。(e.g. 社長の退職金と解約返戻金を相殺することにより法人税の課税を軽減する)  法人で保険に加入する目的としては、大きく3つあります。  (1)経営者に万が一のことがあった時の備え(長期定期保険、逓増定期保険、et. al.)  (2)社員の死亡保障や退職金準備(団体定期保険 et. al.)  (3)事業承継対策(生命保険、終身保険 et. al.)  経営者に保険の補償も受けられるため、万が一の際の備えとしても機能します。法人の抱えているリスクの見直しにも繋がるため、すでに保険に加入している場合であっても保障内容や保険の種類などを定期的に確認することも重要です。    <おすすめポイント> ・経営者の万一の備えや事業承継対策に使える ・従業員の福利厚生に繋がる   ③中小企業退職金共済に加入する 中小企業退職金共済制度は、自社で退職金制度を設けることが難しい中小企業のために設けられた制度です。 事業主が中小企業退職金共済と退職金共済契約を締結し、毎月従業員の掛金を支払います。従業員が退職する際には、事業主が中小企業退職金共済に退職届を提出し、退職者本人からの請求に応じて、中小企業退職金共済から直接退職金が支払われる流れとなっています。 掛金は全額事業主が負担し、従業員に負担を求めることはできません。掛金の月額は5,000円以上30,000円未満で、従業員ごとに選択することができます。 支払った費用の全額が損金にできますので、節税手段として有効といえます。 また、新規加入者に対して、加入後4ヵ月目から1年間、従業員一人あたりの掛金月額の半額(ただし、一人あたりの上限5,000円)、最大6万円が助成されるのもメリットの一つです。   <おすすめポイント> ・費用の全額を損金にできる ・福利厚生として離職防止にも役に立つ     資産の整理を兼ねた対策   ④抱えている不良在庫を処分する  在庫は利益を生み出さないものであっても「棚卸資産」として企業の財産と見なされてしまいます。そのため、売れる見込みのない不良在庫は早めに処理しましょう。  古い在庫などの資産を処分すると、その処分にかかった費用などを損金に計上できます。  不良在庫の処分には、値引き販売や廃棄の選択肢があります。  ・ 売却損:原価より安く売却した場合、原価との差額を損金計上  ・廃棄損:売却できずに廃棄した場合、原価の全額を損金計上(「廃棄証明書」などの証明書類が必要)  ・評価損:評価額が原価より下がった場合、原価との差額を損金計上  など処分時の計上の仕方はケースによって変わってきます。 <おすすめポイント> ・不良在庫の管理コストを削減できる ・在庫回転率が改善し、金融機関から評価を得やすくなる   ⑤不要な固定資産の処分を検討する  不良在庫以外にも不動産、設備、機械装置、車両、ソフトウェア等の固定資産の中で、不要なものを抱えている場合に有効な手法です。  資産の故障や損傷により修理が不可能である場合や、法的な規制や技術の進歩により資産が使用できなくなった場合などに、不要となった資産を決算までに除却・売却の処理を行うことで固定資産除却損、売却損の計上により利益が圧縮できます。 <おすすめポイント> ・除却損・売却損の計上で利益を圧縮できる ・固定資産税を抑える効果も見込める   ⑥含み損のある有価証券の売却や評価損の計上を検討する  保有している有価証券や投資信託、社債などがある場合は、売却や評価損の計上を検討しましょう。  取引先の株式など重要性の高い有価証券とは異なり、売却しても問題ない有価証券は早々に売却したほうがよいでしょう。  現金を増やしながら、売却損として計上することができます。  売却できない有価証券で回復見込みのない場合は、有価証券の評価損の計上を行うことで利益を圧縮することができます。  上場有価証券の価額に回復の見込みがあるかどうかの判断は難しいものもあり、内容によっては税務調査のリスクもあります。有価証券の売却や評価損の計上を検討する際には顧問税理士に相談しましょう。   <おすすめポイント> ・含み損のある有価証券を売却すると、現金を増やしながら経費計上できる   ⑦買掛金・未払金・未払費用を漏れなく計上する  会計のルールでは、商品の引き渡しやサービス提供が完了していれば、代金をまだ支払っていなくても、費用(損金)として計上することができます。  支払義務が確定していることや金額が明らかになっている仕入れや外注費なども対象となります。  未払金の計上としては、後述で述べる決算賞与や保険料、未納の税金なども該当します。  中小企業の会計は、現金を支払ったタイミングで損金計上をしているケースも多い為、適正に決算で計上できるものはないか、税理士に相談してみると良いでしょう。 <おすすめポイント> ・代金をまだ支払っていなくても、損金計上ができる   ⑧中古車など中古資産を購入し、短い年数で減価償却費を計上する  中古資産は新品の固定資産よりも耐用年数が短く、その分だけ減価償却の期間が短くなり、1年間で計上できる経費の金額が大きくなります。車検証などの経過年数が把握できることが必要な条件になります。  中古資産は新品と比較して割安で、節税メリットもあるため、業務用の車を購入する際や中古でも差し支えない製品を購入する際は検討をおすすめします。 <おすすめポイント> ・中古資産は、新品と比較して安価で購入できる ・新品より減価償却費として計上できる金額が大きくなる   ⑨資産購入時の支払いのうち取得価額に含めなくてよいものがないか確認する  固定資産を購入した際に支払った額のうち、取得価額に含める必要がないものも存在します。  例えば不動産を取得する場合に司法書士報酬や印紙代は費用として計上し、仲介手数料や固定資産税取得税精算金は資産として計上する必要があります。一方で不動産取得税に関しては費用に計上することも、含めないことも可能です。  このように資産購入時の支払いのうち、取得価額に含めなくてよいもの、そもそも含めないもの、必ず含めるものに分類されます。固定資産を購入する際に、これらの分類を確認し、可能な限り費用計上を行うことは利益を圧縮し節税効果を発揮します。 <おすすめポイント> ・㉓少額減価償却資産の特例、㉔一括償却資産の特例が適用できるようになる場合がある   ⑩繰越欠損金を活用する  繰越欠損金とは、当期の赤字を翌期以降の黒字から差し引くことで、将来の法人税の課税所得を減少させることができます。  課税所得がマイナスの場合(赤字の場合)、法人税の支払いはゼロになります。したがって、欠損金(赤字)が10万円であっても100万円であっても、赤字の事業年度の法人税はゼロになります。その後の事業年度が黒字であれば、課税所得に応じて法人税が課せられます。  繰越欠損金を適用できるのは、欠損金が発生した事業年度に青色申告を行っている法人です。なお、法人税の青色申告を行うには、青色申告を行おうとする事業年度が始まる前日までに、「青色申告の承認申請書」を税務署に提出する必要があります。  欠損金(赤字)が出た場合、青色申告をしていれば、翌年以降に繰り越すことができ、当期の利益と相殺することで効果的な節税対策となります。  法人は10年間が繰越期間となるので、期間が迫っている欠損金がある場合はどの節税対策よりも優先して活用できるように調整をしましょう。 <おすすめポイント> ・赤字金額を翌年以降の黒字金額と相殺できる   ⑪貸倒損失を計上する  取引先の倒産など回収できない不良債権を抱えている場合に有効な手段です。決算の際に貸倒れとすることができる債権がないか検討することや、債務免除を書面で通知することにより貸倒損失を計上することを検討の余地があります。  貸倒損失の計上は税務署からの指摘によって計上が認められないケースもあるので、適切な税理士とのリレーション構築が必要です。 <おすすめポイント> ・現預金の支出をせず、利益を圧縮できる   ⑫貸倒引当金を計上する  貸倒損失と同様に、お金を使わずに利益を圧縮できる方法です。  貸倒引当金とは、企業が貸し倒れリスクに備えて計上する費用のことであり、貸し付けた お金や売掛金などの債権に対して、将来的に回収が困難になる可能性がある場合に、その リスクを予測して一定の金額を引当てているかと思います。  回収が見込めない売掛金を貸倒引当金として計上すれば、損金の扱いになり節税効果が見込めます。貸倒引当金の計上には細かいルールがあり、税務調査の対象になるため検討の 際は必ず税理士に相談しましょう。 <おすすめポイント> ・現預金の支出をせず、利益を圧縮できる   成長投資を兼ねた対策 ⑬事業に必要な設備投資を行う  必要な設備投資は、本当に意味のある節税対策になります。  一定の条件を満たした設備投資は、中小企業投資促進税制・中小企業経営力強化税制の対象となり、対象資産の取得価額に対して「特別償却」か「税額控除」のどちらかを選択適用することができます。 「特別償却」とは、設備投資をした初年度に通常の減価償却費に加えて追加の経費を計上できる制度です。中小企業投資促進税制と中小企業経営力強化税制、どちらを選ぶかで計上できる償却費の割合は異なってきますが、取得年度に大きな償却を行うことができるため、その分だけ課税所得を減らし、法人税が削減できます。  ※ただし、将来に償却するものを前倒しで償却しているだけなので、全体の償却期間を考えると、法人税の合計額は減少しません。  「税額控除」とは、設備投資をした初年度に取得価額×7%に相当する金額を法人税額から直接控除できる仕組みです。税額控除は、通常の減価償却費の適用も受けられ、実質的には設備の取得価額の7%が引かれることになることから、特別償却より節税効果は高い傾向にあります。  適用するためには、事前に一定の認定等や書類を提出する等の注意点がありますので、どちらを選ぶ方が自社には合っているのかを含めて、まずは税理士に相談することをオススメします。 <おすすめポイント> ・自社に必要な投資を行いながら、節税できる   ⑭レバレッジドリースへの投資を検討する  レバレッジドリースとは、共同で購入した資産をリースに出し、得た利益を減価償却の仕組みを活用して節税効果を得る投資商品です。  具体的には、匿名組合という団体が、小さな単位で出資を複数の者から募り、航空機や船舶などの巨額の資産を購入し貸し出すことによってリース収益を得る取引になります。  匿名組合からの出資に加えて金融機関から借入れを行うことで巨額な資産を購入するのですが、出資額と借入額の比率は、2:8や3:7となり、借入金が購入代金の半分以上を占めることが多くあり、小さな力で大きな物を動かす「てこ=レバレッジ」になぞらえて、「レバレッジドリース」と言いわれています。 レバレッジドリースの節税効果は匿名組合での損益により生じます。購入した資産は買った直後から事業に使われ、それに応じて価値が下がっていきます。そのため、匿名組合では、物件の価値が減った分を損失として計上します。この損失は、匿名組合員となった会社に、出資の口数に応じて分配されます。そして、それぞれの会社で、「特別損失」として損金に算入されることで節税効果を発揮します。  レバレッジドリースは単年度に突発的に大きな利益が出て先送りをしたい場合や、後継者に自社株式を引き継ぐ為に自社株を引き下げたい場合に有効となります。 レバレッジドリースは投資の為、多様なリスクがあります。また、利益を先送りしたに過ぎないため数年後に大きな利益が出たとしても問題ないように出口戦略を考えていないと意味がないものになります。多くを考慮して判断する必要があります。 <おすすめポイント>  ・単年度に突発的な大きな利益が出た時に有効  ・事業承継対策になる   ⑮消耗品をまとめて買い替える  原則的に、未使用の消耗品は貯蔵品とする必要がありますが、一定の条件を満たした場合には購入した事業年度に全額を費用とすることが可能です。 コピー用紙やティッシュ、トイレットペーパー、包装用の段ボールなど継続的に使用する消耗品など事業年度ごとに一定量購入しているもので取得価額10万円未満のものなど、要件を満たす必要はありますが、簡単にできる節税対策の一つです。  決算期に購入を実施すると支払ってすぐに税額に影響するため、資金繰り的にもメリットがある対策になります。  <おすすめポイント> ・継続的に使用する消耗品をまとめて購入することで節税できる   ⑯固定資産の購入時に資産計上方法を細分化する  高額な資産を購入する場合や工事を行った場合に、購入資産の明細などから各資産の内容を把握し、個別に計上することで節税効果を得られる場合があります。  固定資産の細分化を行うことで、耐用年数の短い資産や購入した期に費用に計上できるものに分けられ、一括で減価償却を認識することよりも多くの費用を計上することができることがあります。 しかし、購入目的などによっては複数の資産を一つとして認識する必要があります。また、固定資産の細分化は専門的な知識を必要とするため税理士への相談をオススメします。 <おすすめポイント> ・一括で計上するより、細分化して計上したほうが節税できるケースがある   ⑰自社ホームページの作成・リニューアルを実施する  ホームページ作成・リニューアルを行った場合は、作成費用を広告宣伝費として経費計上でき、またほとんどが単年度の費用とできるため節税に効果的です。メンテナンス費用なども含めるとそれなりに数百万と高額な費用となることが多く、有効性の高い節税対策になります。 ただし、ECサイトや店舗の予約を取るためのサイト、アフィリエイトなどで収益化している一部のサイトに関しては経費計上できず資産計上の必要があります。 一年以上更新されていないと、長期前払い費用や繰延資産として計上する必要があるため、一年に一度はホームページ内で記事やデザインの更新を行う必要があります。   また、「中小企業者等」に当てはまる場合、ホームページの作成費用が30万円以下であれば、「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」により、減価償却せずに損金算入できます。 <おすすめポイント> ・自社の集客を強化しながら節税対策ができる   従業員満足度UPや採用対策を兼ねた対策 ⑱賃上げ促進税制を活用する   賃上げ促進税制とは、前年度より従業員の給与等を一定以上増加させた場合、税額控除を受ける事ができる制度です。全雇用者の給与等支払額の増加額の最大40%の税額控除が可能です。節税効果だけでなく、従業員の確保、定着、モチベーションUPが期待できます。 中小企業向け賃上げ促進税制の概要は以下になります。   2023年12月に「令和6年度税制改正の大綱」が閣議決定され、その中で「賃上げ促進税制」の改正が明記されました。今後の国会審議等を踏まえて変更となる可能性がありますので制度の詳細について税理士と相談できるようにしましょう。 <おすすめポイント> ・最大で法人税額または所得税額の40%の税額控除 ・従業員の確保、定着、モチベーションUP   ⑲従業員に決算賞与を支給する  決算時に賞与を支給すれば損金計上できます。業績が好調で決算着地として大幅な利益が見込まれるときに、従業員への決算賞与を支払うことで、費用計上され利益が圧縮されます。  下記三点を満たしている場合は、未払い計上することが可能となります。  ①同時期に賞与の支給を受ける全ての従業員一人ひとりに対して賞与の支給額を通知していること  ②通知した日の属する事業年度終了の日の翌日から1か月以内に、通知をした全ての従業員に対してその通知金額を支給していること  ③損金整理を行っていること  社員のモチベーションアップや求人効果など副次的な効果も見込める有効な対策です。 <おすすめポイント> ・業績が好調で大幅な利益が見込まれる時に有効な施策 ・社員のモチベーションアップを図りながら、節税対策ができる   ⑳役員や従業員の自宅を社宅扱いにする  法人名義で契約することで社宅に係る費用を損金として計上できます。  社宅扱いにするためには、  ・会社名義で賃貸物件を借りたうえで、  ・会社が家賃・ローンを払い、  ・入居する経営者や従業員から一定の賃料(賃貸料相当額)を徴収する  ・役員または従業員が生活している(賃貸用等はNG)  を満たす必要があります。会社が支払った家賃と入居者から受け取った賃貸料相当額の差額分を会社の経費として計上できるので節税効果を発揮します。  ただし、賃貸料相当額の50%以上の家賃設定にしなければ課税される場合があるなどいくつかの注意点がありますので、こちらも税理士に確認しましょう。 <おすすめポイント> ・福利厚生を充実させ、求人へのアピールにもなる ・役員や従業員に対して給与として課税されないため個人の税金を抑えることができる     ㉑社員旅行を実施する  社員旅行は福利厚生費用として計上可能で、社員のモチベーションアップなどにもつなげられる対策です。  ・旅行の期間が4泊5日以内  ・会社負担金額がひとり10万円以内  ・旅行に参加した人数が全体の人数の50%以上  といった所定の要件を満たした社会通念上一般に行われているレクリエーション旅行と認められるものであれば、費用を福利厚生費として計上できます。 <おすすめポイント> ・社員教育やモチベーションアップを行ないながら節税できる   ㉒健康診断を実施する 人間ドックや健康診断を実施するための費用を福利厚生費として計上することができます。従業員全員を対象にしていることや、かかった費用を会社が医療機関に直接支払うことなど、満たすべき条件があります。 労働安全衛生法第66条に基づき、事業者は労働者に対して、医師による健康診断を行わなければならないと定められており、健康増進の観点や福利厚生として働く意欲にも繋がるため、検討いただければと思います。 <おすすめポイント> ・社員の健康を守りながら節税できる   ㉓企業型確定拠出年金を導入する 企業型確定拠出年金(401K)は、企業が掛金を毎月積み立てし、従業員(加入者)が自ら年金資産の運用を行う制度です。退職金制度の一つとして導入することができます。役員のみでもOK、任意加入でOKです。 企業にとって、毎月拠出する掛金が、会社負担分の社会保険料がかからず、全額損金算入することができ節税効果が見込めます。また、個人にとっても給与所得にはならず、そのまま控除することができるメリットもあります。   制度を活用した対策 ㉔少額減価償却資産の特例を活用する   少額減価償却資産の特例とは、青色申告をしている中小企業が取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合に、費用を一括で経費にできる制度です。   30万未満で年間300万円までは固定資産を購入した際に全額費用とすることができます。   本来の耐用年数より短い期間で費用化できることで節税効果を生みます。適用にあたってはいくつかの注意点があるため、制度の概要はしっかりとチェックすることが必要です。   <おすすめポイント> ・本来の耐用年数より短い期間で経費計上できる     ㉕一括償却資産の特例を活用する   一括償却資産の特例とは、取得価格10万円以上20万円未満の減価償却資産を購入した時に活用できる精度です。   個別の減価償却せずに、使用を開始した年から3年間にわたって、その年に一括償却資産に計上した資産の取得価額の合計額の3分の1を必要経費にできる、つまり3年間で均等償却することができる制度です。   少額な固定資産を個別に管理し、月割りで減価償却費を計算するのは手間がかかるため、この特例が認められています。   こちらも本来の耐用年数より短い期間で費用化できることがメリットです。ただし、一括償却資産の3年均等償却を行っている資産を譲渡・除却しても、減価償却を打ち切ることができないという点は注意が必要です。   <おすすめポイント> ・本来の耐用年数より短い期間で経費計上できる ・減価償却費の計算が楽になり、手間が省ける     ㉖出張旅費規程を定める   出張旅費規程を策定することにより「交通費」「宿泊費」「出張先」など諸費用を経費計上できるようになり、出張が多い会社にとっては大きな節税効果を生みます。 また、旅費日当として、出張にかかる食費や少額の諸雑費の支払い、従業員の慰労や労いを目的に、会社から支給する手当として経費に計上する事ができます。   旅費日当に関しては従業員にとっても各種税金等がかからず手取りが増えるといったメリットもある節税対策の一つです。   ただし、支給する金額が高額な場合、税務署から指摘を受ける可能性があります。金額の設定には税理士事務所にノウハウがあるので、検討する際は税理士に相談しましょう。   <おすすめポイント> ・出張旅費規程を定めることで、「交通費」「宿泊費」などの諸費用   ㉗別会社を設立する   新たな法人を設立することで、さまざまな節税効果が各社に適用され、一つの法人の場合よりも比較し、利益を圧縮することができます。   別会社を設立することで節税効果を得るためのポイントは下記のようなものがあります。   ・軽減税率の適用  →所得800万円以下であれば法人税率が15%(800万円超は23.2%)   ・消費税免除  →開業から2年間は消費税が免除(課税売上高1,000万円未満に限る)   ・少額減価償却資産の特例  →それぞれの法人で年間限度額まで費用計上できる   ただし節税対策のための別会社は、租税回避となり脱税とみなされる場合があるため十分に注意することが必要です。   <おすすめポイント> ・各法人ごとに軽減税率などを適用できるため、利益を圧縮できるケースがある     ㉘短期前払費用の特例を活用する   短期前払費用の特例とは、1年以内にサービスの提供を受けるものを前払いで支払い、支払い時の事業年度にまとめて経費にできる制度です。   具体的には家賃や生命保険料、サーバー費用、リース料、会費などが挙げられます。   特例適用要件には判断が難しいものもあるため、税理士に相談して節税になりうるか相談しながら計画的に利用しましょう。   <おすすめポイント> ・1年以内にサービス提供受ける家賃や保険料などを前払いし、損金計上できる     ㉙決算期の変更を検討する   決算月付近に大きな利益が発生する場合、決算期を変更することで、大きな利益が出た月を翌年に持ち越すことで、その年度の納付を抑えられます。    例えば、消費税の免税事業者であれば、決算期の変更によって消費税の免税期間を延長 できる可能性があります。    消費税の免税事業者が課税対象者になる基準は、課税売上高が1,000万円を超える場合です。1,000万円を超えた年度を基準に、翌々事業年度から課税事業者となります。    もし決算期前に事業年度全体で1,000万円を超える売上が見込まれる場合は、事前に決算 期を変更して免税期間を延長することができます。    一方で、決算月の変更は、定款の変更や株主総会の特別決議が必要など、手続きに手間と時間がかかります。事業年度は1年を超える期間での設定はできないため、その期は事業年度が短くなります。    繁忙期と重なると手続き等にミスが発生しやすいため、計画的に検討しましょう。   <おすすめポイント> ・消費税の免税事業者であれば、決算期の変更で免税期間を延長できる可能性がある ・利益を翌年に持ち越し、当年の納税を抑えられる     ㉚資本金額の見直しを行う   資本金の金額によって、適用される税制や税額が異なるため節税に繋がる場合があります。税務上、資本金は「1,000万円以下」「1,000万円超」「1億円超」の3つで違いが生じます。   <1億円以下に減資する場合のメリット>   ・資本金1億円以下は、中小企業と見なされ、軽減税率の適用できる ・赤字が出た時、一定の条件を満たせば最大10年間「繰越欠損金」として繰り越せる ・赤字がでた時、一定の条件を満たせば1年以内の事業年度の所得金額を差し引いて、既に支払った法人税から「欠損金」分を還付を受けられる ・800万円以下の接待交際費を全額損金算入できる ・資本金1億円以上であれば対象になる外形標準課税を払う必要がない ・上述した「中小企業経営強化税制」が適用できる ・30万未満の減価償却資産を損金算入できる「少額減価償却資産の特例」を受けられる ・資本金1億円以上であれば対象になる、特定同族会社に対する留保金課税が適用されない   <1,000万円未満に減資するメリット> ・法人住民税の均等割を低くおさえられる ・一定の条件を満たせば、創業後2期分の消費税が免税になる     減資は基本的に取引先や金融機関からの信用低下に繋がる可能性もあるため、新会社を設立する際や別会社を設立する際、増資を検討する際に資本金の金額によって変わる税制に注意しながら進めましょう。   <おすすめポイント> ・資本金の違いで受けられる税制が変わる     ㉛役員退職金を支給する   役員に退職金を支給することで、役員個人・企業共に節税対策ができます。   企業が退職金を支給する場合、一定の限度額まで損金算入できます。単年度に費用計上される金額が大きいため、効果的な節税対策となります。金額は、在任期間や報酬額、規定の功績倍率などによる計算に基づき、同業種で同じくらいの規模の役員の支給状況と比べて適正である場合、支給する額の損金算入が認められます。また、支給前であっても未払金計上して損金にできます。   受け取る側のメリットとしては、退職金を一時金として一括で受け取ると「退職所得」にできます。退職所得は、役員報酬や給与より税制上で優遇されており、勤続年数×40万円の退職所得控除を受けられるほか、社会保険料がかかりません。   役員報酬の額を適切に設定することで、法人、個人ともに負担を軽減できます。 金額の設定や節税のシミュレーションを税理士に提案してもらいましょう。   <おすすめポイント> ・法人と個人ともに節税できる   ㉜売上計上のタイミングを翌期にずらす   売上計上を翌期に遅らせることで、現在の期間の税金負担を軽減する対策になります。   売上の計上タイミングは原則として商品等の引き渡しを行った日・役務の提供を行った日であり、実現主義と呼ばれます。重要な点は取引相手へ商品やサービスを提供すること、取引の相手から現金等価物(現金、売掛金、物など)を受領することです。ここで商品などの種類や性質、契約内容等により何をもって実現とするかが問題になる場合があり、以下の基準があります。   出荷基準:商品を出荷した事実をもって計上する 納品基準:相手に納品した事実をもって計上する 検収基準:相手が検収完了した事実をもって計上する 役務完了基準:サービスの提供が完了した時点で計上する   業種や商品・サービスによって選択できる基準は変わりますが、合理的な理由のもと変更できるのであれば、売上の計上タイミングで節税効果を得ることができます。   <おすすめポイント> ・業務フローの見直しになる   節税の注意点   以上のように、様々な節税対策を解説しましたが、これらの対策は場当たり的に行うのではなく、税理士と計画的に進めることが重要です。   必要のない備品や高額な社用車を直前で購入し、失敗する経営者様も多いです。 また、間違った節税対策を行うことで資金繰りが悪化したり、税務調査で指摘が入ったりするなど経営上大きな問題を引き起こす可能性があります。   そのため、予め、税理士と今期の納税金額予測やそこに向けてどのような対策をしていくかを毎月の打ち合わせの中で相談しながら進めましょう。   期中から利益着地・納税金額を予想しておけば、 「これだけ利益が出るならもっと投資して大丈夫」ということが分かり、 企業の更なる成長の為にシステム投資・販促投資・人材投資等を行うことができます。 結果として、成長投資と節税対策を実現できる、これが理想の節税対策です。 節税対策に強い税理士をお探しなら 株式会社船井総合研究所・税理士セレクションでは、成長企業のための成長支援ができる優良税理士の紹介を行っています。   各業種や成長フェーズにあった必要な節税対策を積極的に提案できる税理士のご紹介が可能です。 もし今の税理士から節税対策の提案を受けられていないとお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。    …
税理士の賢い選び方
2024-02-09
【2024年版】中小企業の税理士の選び方とは?失敗しないために知っておくべきポイントや事例を解説
船井総合研究所では、中小企業の経営者様から税理士に関するご相談を年間500件以上いただいております。 また、毎年、弊社のお客様向けに中小企業と税理士のリアルなお付き合い状況を把握する「顧問税理士実態大調査」を実施しており、税理士に関するお悩みやお付き合い状況のデータを蓄積してまいりました。   そこで、本日は中小企業と税理士のリアルなお付き合い状況、よくあるお悩み、中小企業の税理士の選び方や失敗しないために知っておくべきポイントを解説してまいります。   中小企業と税理士のリアルなお付き合い状況 税理士を変更したことがない中小企業は50.3% 船井総合研究所・税理士セレクションが2023年10~11月に実施した「顧問税理士実態大調査2023」によると、 税理士を変更したことがないと回答した企業は、全体の50.3%と、約半数の中小企業が税理士を変更したことがないという結果でした。 また、「税理士を1回変更したことがある」と回答した企業は35.8%となっており、中小企業の多くが「ほとんど税理士変更をしていない」という状況でした。   <回答数> ※151   <回答者属性> ※業歴10年以上:81.4% ※年商規模1~5億円企業が43.7%、10億円以上が27.8% 成長企業は、「税理士変更回数」がやや多い また、昨年より売上が伸びている成長企業と、昨年より売上が減少している売上減少企業を比較した所、成長企業の方が「税理士を1回でも変更したことがある」と回答した企業が、売上減少企業よりやや多い結果となりました。   成長企業は、税理士変更を「2~3回変更したことがある」と回答した企業、「4回以上変更したことがある」と回答した企業が、売上減少企業より多い結果となりました。   成長企業は、「税理士との面談頻度」が高い さらに、成長企業と売上減少企業の税理士との付き合い方に関して比較した所、成長企業は毎月面談を実施している層が49.4%、3ヶ月に1回ペースも含めると定期的に打ち合わせをしている層は75.9%でした。   一方で、売上減少企業は毎月面談をしている層が30.4%、3ヶ月に1回ペースも含めた打ち合わせをしている層は47.8%と、成長企業ほど、税理士との面談頻度が高いことがわかりました。   これらの結果から、成長企業ほど、税理士を変更し、定期的な面談を行うなど、密なコミュニケーションを取っていることがわかります。   中小企業と税理士に関するよくあるお悩み 中小企業と税理士に関するよくあるお悩みとしては、下記のようなご相談をいただくことが多いです。   ▶ 今の税理士は申告書作成だけで決算対策の提案がない‥ ▶ 毎月早く試算表を把握したいが、税理士の提出が遅い‥ ▶ 税理士に質問や相談をしても、レスポンスが遅い‥ ▶ キャッシュフロー予測や資金繰りについて、税理士から提案をしてもらえない‥ ▶ こちらから言わないと節税対策や補助金などに関するアドバイスをしてくれない… ▶ 会社の未来を一緒に考えてくれる税理士に相談したい‥   これらの問題は、他の税理士とサービスを比較・検討することで解決ができるかもしれません。 中小企業の税理士の選び方 成長ステージに応じてお付き合いする税理士を変える 「以前より事業規模が大きくなったのに、創業当時から同じ税理士に依頼している」 「税理士からのサポートに物足りなさを感じてきた」 という場合は、企業の成長ステージと税理士のレベルにギャップが生じてきているタイミングかもしれません。   創業期・成長期・成熟期・衰退期など、企業の成長ステージに応じてお付き合いしていく取引先やシステム等が変わるように、税理士から受けるべきサポートも変わってきます。   自社の売上規模や成長ステージが変わってきたら、より良いサポートを受けるために他の税理士の話を聞いてみるのも一つでしょう。   税理士に依頼できるサービスを知る・比較してみる 成長ステージにあったサポートを受けるにあたって、まずは「他の税理士事務所ならどのようなサポートを受けられるのか」、「他の税理士事務所のサービスを知ること・比較すること」から始めてみましょう。   普段、顧問税理士以外の税理士と話す機会がないため、「他の税理士がどのようなサポートをしてくれるのかわからない」「自社の顧問税理士が適切なのかわからない」といったご相談をいただくケースが多いです。   そのため、税理士紹介サービスやインターネットを使って、他の税理士を知る・比較することから始めてみましょう。     中小企業が税理士に依頼できるサービス例 税理士事務所によって得意なテーマや業種、対応できるサポートは異なりますが、一般的なサービス例をご紹介します。   税務顧問・決算申告  毎月の会計業務や税務を支援する契約で、税理士の基本的な業務の一つです。法人税や消費税などの税務申告書の作成や提出、企業が税務面で直面する様々な課題に対してサポートをします。 ほとんどの中小企業が依頼している業務ですが、業歴が長い企業の場合、「決算申告のみ」依頼されているケースもあります。創業期は、「決算申告」のみで問題なかったかもしれませんが、遅くとも年商3,000万円を超えたら「税務顧問と決算申告」をセットで依頼するとよいでしょう。   経理代行・記帳代行などのアウトソーシング  一部の税理士事務所では、煩雑な経理業務や記帳業務を外部委託するサービスを提供しています。  具体的には、仕訳入力や勘定科目の管理、月次決算業務、振込業務や請求書発行業務などをアウトソーシングすることができます。外部の専門家に業務を委託することで、企業は専門性の高いサービスを、社内で経理を雇うよりもリーズナブルな価格で利用できます。また、社内教育や人材育成にかかる負担を軽減しながら、業務効率や精度を向上させることができ、企業内のリソースを他の業務に集中できるようになり、業務効率化やコスト削減に貢献できます。   経理改善・クラウド会計導入サポート  税理士事務所によっては、昔ながらのやり方のまま属人化している経理業務を洗い出し、整理・改善サポートしてくれる事務所もあります。    業歴の長い企業などでは、経理担当者が、昔ながらの紙帳票やExcelを多用するやり方のまま経理業務を進めているケースがあります。このようなケースに対して、一部の税理士事務所では、業務フローを整理し、クラウド会計の導入やクラウド会計と既存のソフトとの自動連携を支援し、業務効率化に貢献します。  こうした取り組みにより、企業は経理業務にかかる時間やリスクを削減し、適切な経営判断のためのデータをリアルタイムで把握することができます。   節税対策  経営セーフティ共済や長期平準保険、社宅家賃の導入、401Kの活用や旅費規程の作成など、企業の状況に応じて積極的に節税提案をしてくれる事務所もあります。 適切な節税対策によって、税金の負担を軽減し、経営資源を効果的に活用することが可能となります。 税務調査のサポート  税務調査時には、税理士が企業や個人を代表し、税務当局とのコミュニケーションを行い、必要な文書や資料の提出をサポートします。  遠方の税理士とお付き合いしている場合でも、税務調査時には訪問サポートを受けられることが一般的です。  また、税務調査に特化した税理士事務所に相談した所、1億円の追徴課税を回避した成功事例もあります。税務調査に不安がある場合は、国税庁出身の税理士や、そうした税理士を抱える事務所に相談するとよいでしょう。 資金調達に関する情報提供・資金繰り表の作成  一部の税理士事務所では、金融機関に評価されやすい決算書や事業計画書、資金繰り表の作成、金融機関向けの説明資料の作成等を依頼できます。今後の資金調達を見据えて、金融機関から評価される決算対策を実施したい場合は、銀行出身者が在籍する税理士事務所や、金融機関対策を得意とする税理士事務所に相談するのが良いでしょう。    また、国や各自治体の補助金・助成金、ベンチャーキャピタルやクラウドファンディングなど、多様な資金調達の選択肢から最適な方法を提案してくれる事務所も存在します。 事業承継や相続に関するサポート  一部の税理士事務所では、事業承継や相続に特化しサービスを提供しています。  税理士試験には「事業承継」や「相続」に特化した科目はないため、対応できる税理士 / できない税理士が明確に分かれます。特に事業承継に関しては、経験が乏しい税理士が多いのが実状です。いわゆる町の会計事務所の平均顧問先は100件ほどのため、顧問先が事業承継を経験したことがあるのは0~1件といったケースも多いです。そのため、今後ご子息やご親族、社員の方に事業継承を検討されている場合は、事業承継に長けた税理士に相談することが有益です。    同様に相続に関しても、得意/不得意が税理士によって異なるため、ノウハウを持つ事務所への依頼が望ましいでしょう。 M&AやIPOなどのサポート  これらも一部のハイレベルな会計事務所しかサポートができない内容になります。 M&Aに向けた税務DD(デューデリエンス)・財務DD・労務DD(社労士事務所を抱える会計事務所のみ対応可能)や、IPOに向けた経理体制の構築などは、規模の大きな顧問先、事業拡大に積極的な顧問先を抱える中堅会計事務所であればサポートしてもらえます。   このように、税理士事務所によって提供できるサポートは様々で、提供できる事務所/提供できない大きく異なる為、自社に合ったサポートが受けられる税理士を一度比較・検討してみましょう。     税理士選びで失敗しないために確認すべきポイント 税理士の得意な業種やテーマを知る 税理士事務所によって得意な業種やテーマは異なります。そのため、「歯科やクリニックに特化している」「住宅・不動産業界の顧問先が多い」「クラウド会計のサポートに長けている」「事業承継専門のチームがある」など税理士事務所によって異なる特色をまずは把握しましょう。 HPにわかりやすく特徴や実績を掲載している事務所であれば、安心です。HP等ではわかりにくい場合、その事務所について詳しい人(事務所と付き合っている経営者や、事務所のことを良く知る業界関係者・税理士紹介サービス担当者等)に聞いてみるのが良いでしょう。   自社より一歩先を行く顧問先を持っているか確認する 自社より売上が大きい顧問先や、自社が今後取り組んでいきたいテーマを実施している顧問先(クラウド会計やM&A、IPOなど)がいるかも重要です。 先行事例を持つ税理士事務所に依頼することで、経営計画や事業展開を円滑に進めるサポートを受けることができます。 成長ステージに合ったサポートを提案できるか確認する 今後事業承継や相続、IPOなどをお考えの経営者様の場合、現在のニーズだけでなく、将来の展望に基づいた提案を行えるかどうかも確認することが重要です。 年齢が近い税理士がいるか確認する 経営者と年齢層が異なる税理士の場合、気軽に相談しにくい状況が生じることがあります。そのため、年齢が近い税理士がいるかも確認するとよいでしょう。 若い税理士が多いと、クラウド会計など最新のテクノロジーに柔軟に対応できる事務所が多いです。 中小企業の税制に詳しいか確認する 中小企業は、大企業とは異なる税務や財務の課題に直面することがあります。中小企業の税制に詳しい税理士であれば、中小企業向けの節税策や経営支援に特化しており、税制上の優遇措置や中小企業限定の税制メリットなどを説明してもらえます。 レスポンスが早い税理士を選ぶ 税理士に連絡した際、レスポンスが早いかどうかも重要です。昔ながらの税理士事務所の場合、 相談・連絡してから返答をいただけるまでに1週間もかかることも少なくありません。 複数名でのサポート体制を持ち、チャットやメールを活用する事務所では、即時のリアクションが期待できます。急を要する税務上の問題や疑問にすばやく対応してもらえると、スムーズで円滑な業務遂行が可能となります。 経営者に寄り添って対応してくれる税理士を選ぶ 経営者に親身に寄り添ってもらえるかどうかも選ぶ際に確認すべきポイントです。税理士業界は閉鎖的な業界特性もあり、昔ながらの税理士事務所の場合、高圧的な態度で接してくるケースもあります。   そのため、経営者に親身に寄り添ってくれるかどうか、経営者の意図を汲んで柔軟に対応してもらえるかどうかも相談時に確認するとよいでしょう。 中小企業に最適な税理士を探すなら 本日は、中小企業と税理士のリアルなお付き合い状況、よくあるお悩み、中小企業の税理士の選び方や失敗しないために知っておくべきポイントについて解説しました。   2024年に中小企業が受けるべき税理士からのサポートや、リアルな税理士変更事例を知りたい方は「税理士選び時流予測レポート2024」をご覧ください。   どこの事務所が何が得意か、自社に必要なサポートを充分にしてくれる税理士事務所はどこか、というのは、外からではわかりにくいのが現状です。 税理士セレクションでは、税理士業界専門のコンサルタントが貴社の経営ビジョンや経営課題を伺った上で、受けるべき税理士サービスや選ぶべき税理士事務所の条件を一緒に整理させていただき、適切な税理士事務所をご紹介させていただきます。   ・自社に最適な税理士を探したい ・他の税理士事務所ならどのようなサポートを受けられるのか知りたい ・顧問税理士の変更を考えている   という方はぜひお気軽にご相談ください。…
税理士の賢い選び方
2024-02-07
【院長必見】MS法人とは?医療法人との違いやメリット・デメリット、設立を検討するタイミングについて解…
個人で開業されている歯科医院やクリニックの院長先生から、MS法人化のタイミングや活用方法についてご相談いただくケースが多くございます。   そこで、本日はMS法人の概要や、医療法人の違い、メリット・デメリット、設立を検討するタイミングについて解説してまいります。   MS法人と医療法人の概要 MS法人とは? MS法人とは、正式名称を「メディカル・サービス法人」と言います。医療機関の経営形態の一つであり、クリニックや歯科医院の経営者が設立する法人です。会社法をもとに設立される法人で、経営と診療を分離することができ、医療法人ではできない売店や不動産賃貸事業、医業と連携した営利事業などを行うことができます。   医療法で規制されている事業に参入できるため、一般的な株式会社や合同会社と同じように事業を拡大していくことができます。   また、事業で出た利益を株主へ配当したり、株式や社債を発行して資金調達を行ったりできます。   MS法人は、事業を拡大していきたい院長先生にとって、有益な経営形態と言えます。   弊社にご相談いただくお客様の中でも、医療法人とは別にMS法人を設立し、理事長の配偶者やご親族がMS法人を経営しているパターンが多くございます。 医療法人とは? 医療法人とは、病院やクリニック、歯科医院、介護老人保健施設などの開設を目的に設立する法人です。医療法を基に設立される法人で、医療行為を行うための許可を各都道府県から受ける必要があります。そのため、診療報酬の受給や医療機関の運営など厳しい規制があります。   医療法人の目的は、医療を提供できる体制を確立し、国民の健康維持に寄与することです。 剰余金の配当は法律で禁止されており、利益を追求することはできません。     ▼医療法人のメリット・デメリットについて知りたい方はこちら 「医療法人化のメリット・デメリットは?医療法人化すべきタイミングや法人化までの流れを解説!」 MS法人と医療法人の違いとは 違い①:MS法人は、営利目的で運営ができる MS法人と医療法人の違い1つ目は、営利目的です。 MS法人は、営利目的で運営ができます。一方、医療法人は、医療行為を行うことを目的として設立されているため、非営利性を担保しなければなりません。つまり、MS法人は経営に特化した法人であり、医療法人は医療行為に特化した法人と言えます。 違い②:MS法人は、主に会計業務や、医薬品・医療機器などの仕入・管理・販売、不動産賃貸業など医療機関の経営に関する業務や関連業務を担う MS法人と医療法人は、できる業務内容が異なります。医療法人は、医療行為に関する業務を行うため、診療や患者対応など、医療行為に特化した業務を主に担当します。一方、MS法人は、医療機関の経営に関する業務や関連業務を担うケースが多いです。   <MS法人の主な業務例> ・レセプト業務・会計業務  →クリニックのレセプト請求や会計業務をMS法人に業務委託し、クリニックにとっては経費、MS法人にとっては業務委託料を収入とすることができます。 ・医療用具や衛生消耗品などの仕入・管理・販売  →眼科でのコンタクトレンズの販売や皮膚科での化粧品製造・販売等などを想像していただくとイメージを持っていただきやすいと思います。 ・医療機器の仕入・管理・リース  →高額な医療機器をMS法人からクリニックにリースすることで、得た収益をMS法人が吸収できます。    ※ただし、リース業務を行うにあたって事前に届け出が必要な医療機器もあるため、注意が必要です。 ・クリニックへの不動産賃貸・管理  →MS法人が所有している土地や建物をクリニックに賃貸し、役員報酬として配偶者や子どもに所得分散させることができます。 ・給食業務 ・清掃業務  →これらも業務委託という形でMS法人に依頼できます。   医療法人は医療業務に絞り、その他の業務はMS法人に委託することで、経営と分離させて活用される方が多いです。 MS法人のメリット    メリット①:所得の分散や節税効果が見込める 院長先生の配偶者やご子息をMS法人の代表や役員にすることで、所得を分散できます。所得税は累進課税のため、高所得者ほど高い税率が適用されます。個人の所得税に比べて法人税率の方が低いため、節税が期待できます。 また、個人では経費にできなかったものでも法人では経費として計上できるものもあるため、更なる節税効果が見込めます。経費の計上には一定の条件がありますが、適切に活用することで税金の負担を軽減することができます。 メリット②:診療と経営の分離が可能 MS法人を設立することで、医療法人は医療業務に、MS法人は経営に関する業務に分離させることができます。経営に関する負担を軽減することで、院長先生やスタッフは診療に集中でき、患者のケアにより時間を割くことができます。   また、お金の流れもわかりやすくなります。医療分野と非医療分野での経営状況を正確に把握できるようになるため、改善すべきポイントが明確になります。   さらに、もし医療法人で問題が起きた場合も、経営母体を分離しておくことでMS法人の財産は保護されます。 メリット③:医療法で規制されている事業を展開可能 MS法人は、医療法で規制されている事業にも参入することができます。医療法人ではできない介護事業や福祉事業など、幅広い事業展開が可能です。これにより、クリニックの得意な分野を中心に、地域の人々に向けてより多様なサービスを提供することができます。   MS法人は、新たなビジネスチャンスを探ることができます。   ただし、医療法で規制されている事業に参入する際には、適切な許可や手続きが必要となるため、専門家のアドバイスを受けながら慎重な判断が必要です。 メリット④:株式や社債発行による資金調達が可能 MS法人は、株式や社債の発行による資金調達が可能です。医療法人では、銀行からの借入しかできませんでしたが、MS法人では多様な方法で資金調達を検討することができます。   また、MS法人で調達した資金を医療法人に貸し付ける方法もあります。 メリット⑤:相続対策が可能 MS法人は、相続対策にも有効な手段です。 MS法人の代表は必ずしも医療従事者である必要はありません。そのため、医療資格をお持ちでない配偶者やご子息、ご親族に代表を引き継がせられることができます。また、役員報酬や配当などを支払うことで生前贈与となり、相続時の税金を減らすことができます。   また、医療法人からMS法人へ資金の流れを確立することで、医療法人の利益率が変わってきます。その結果、医療法人の持分評価額を抑制し、相続税を抑えることができます。 MS法人を活用すると、資産や事業の継承をスムーズに行えます。 MS法人のデメリット MS法人は、一定のメリットがある一方で、いくつかデメリットも存在します。 事前に対策しておけば問題ないので、まずはしっかりと確認しておきましょう。 デメリット①MS法人は、医療法人と役員を兼務できない デメリットの一つが、MS法人の役員と医療法人の役員は、兼務ができないことです。 医療法人は既出の通り、非営利性を担保しなければならないため、医療法において「医療法人の役員がその医療法人の開設・経営上で利害関係にある営利法人などの役員を兼務することは原則禁止」としています。 以前は、行政が厳しくなかったため、医療法人とMS法人の役員を兼務しているケースがありました。しかし、昨今では厳しくなっているため、今後MS法人を設立したいと考えている院長様は専門家に一度相談してみることをおすすめします。   MS法人化を検討する際には、役員の医療法人との兼務が制限されることによる影響を考慮し、経営戦略や組織運営を検討することが必要です。 デメリット②:税務面のリスクがある 医療法人とMS法人の取引が、第三者との取引と比べて大幅に価格が違うなど、合理性・妥当性が認められない場合は、税務調査の際に否認されたり、追徴課税を科されたりする場合があるかもしれません。   しかし、これは日々の顧問税理士とのやりとりなどで防げる問題ですので、MS法人と医療法人の取引金額等の設定に困ったらまずは税理士に相談してみましょう。 デメリット③運営コストが増加する 新たに法人を設立し、運営することになるため、ある程度の設立費用や維持コストはかかってきてしまいます。また、法人間での事務手続きが発生することで、人件費がかさむケースもあるかもしれません。   これらは、事前にMS法人と医療法人のやりとりに長けている税理士に相談することで、経理の仕組みはパターン化することができます。 すでに確立されたやり方を、自分のクリニックでも真似すればよいので、負担はそこまで大きくありません。   また、MS法人と医療法人の取引の間に消費税を課されることで、消費税が増加するケースもあります。これも事前にMS法人を設立したパターンと現状のパターンでは税務的にどちらが得かを税理士にシミュレーションしてもらうことをお勧めします。 MS法人設立を検討するタイミングとは? 医療法人や個人事業主の院長先生がMS法人設立を検討するタイミングとしては、一般的に下記が挙げられます。   ・年商1億円以上、あるいは法人利益800万円以上の医療法人  →年商1億円を超えてくると、医院経営のために設備や人材に積極的な投資をしているクリニックが多いかと思います。また、法人の場合、800万円を超えると法人税が大幅に増加するため、MS法人の活用を検討してみてもよいでしょう。   ・個人事業主の場合、所得1,800万円以上  →所得が1,800万円を超えると、所得税が40%以上かかってきます。MS法人を活用した節税対策を検討してみてもよいでしょう。しかし、昨今ではMS法人を活用するよりも医療法人化した方が良い、というケースが多くなってきているので、まずは税理士に相談することがお勧めです。   ・離婚リスクが低い  →せっかくMS法人を立ち上げ配偶者様を代表にされても、離婚問題に発展すると医療法人の代表である院長先生はMS法人に関与することができません。そのため、事前に協議しておくなど慎重に行う必要があります。   ・今後も医院経営を拡大し、事業を多角化していきたいと考えるようになった  →MS法人は、よりクリニックや事業を成長していきたい院長先生にはぜひご検討いただきたいです。   MS法人の活用事例 年商1.2億円のとある内科クリニック様は、コロナを機に年商を伸ばしているクリニック様でした。 開業当初は税金対策がなくてもよかったが、年商が伸びていくにつれ、今後は対策をしていかなければならないと感じていました。しかし、当時の顧問税理士からは税金や経営に関するアドバイスは一切なく、土地建物を購入した際も「良いじゃないですか」で終わってしまっておりました。   そこで、クリニックの支援に特化した税理士事務所に変更し、 ・今期の着地予測や納税金額シミュレーション ・業績好調なための節税対策提案 ・相続対策や土地建物所有のためのMS法人設立を提案 していただき、でMS法人設立を完了しました。   クリニックの支援に特化した税理士事務所であれば、MS法人を活用した節税提案や実際の設立までのサポートもしていただけます。   MS法人に強い税理士を探すなら MS法人は医院経営において様々なメリットがあります。適切な税務対策や経営戦略を立てるためには、MS法人に精通した税理士のサポートが重要です。 クリニックの支援に強い税理士であれば、MS法人の設立から活用、医療法人化のサポートまで幅広く対応いただけます。   船井総合研究所・税理士セレクションでは、クリニックの支援に強い優良税理士をご紹介できます。 ぜひお気軽にご相談ください。 クリニック向け資産形成セミナー    「税理士を変える」だけで医院成長が加速する! MS法人の活用や医療法人化、節税対策や資産形成に関して、顧問税理士から提案されていますか? 開催日時: 2024/06/23 (日) 19:30~20:30 2024/06/26 (水) 12:00~13:00 2024/06/27 (木) 12:00~13:00 2024/06/30 (日) 19:30~20:30 ・参加料無料   詳細・お申し込みはこちら…
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お客様の声

税理士を変更したことで、財務体質の改善や
経理の効率化に成功した事例を紹介いたします。

たった1年で年商+5,000万円の歯科医院が、医療法人化&歯科医院に強い…

  • 業種 歯科医院, 病院・クリニック
  • エリア 千葉県
  • 年商 2億円
  • 従業員 Dr.3名、衛生士6名、助手4名
お問合せのきっかけ
以前の税理士は、毎月試算表の報告はしてくれましたが、内容に関する詳しい説明はありませんでした。
また、医療法人化に関する提案もなく、法人化までのロードマップが描けない状態でした。

そのような中、船井総研主催の「歯科クリニック向け税理士変更セミナー」に参加し、「こんなことまでしてくれる税理士がいるのか!」と驚き、税理士紹介専門コンサルタントに相談しました。

これまで税理士の比較・検討をしたことがなかったので、まずはどういう税理士が自分のクリニックに合っているのか知る所から相談させていただきました。
導入効果
歯科の顧問先が多く、医療法人化の支援に強い東京の税理士事務所に変更し、下記5つの対応をしていただけました。

①クラウド会計の導入
②人件費シミュレーション
③医療法人化シミュレーション
④税務調査対応
⑤毎月の打ち合わせにおける疑問解消

今では、適切な人件費率や原価率など経営的なアドバイスをもらえるだけでなく、他のクリニックの事例も踏まえて、物差しを教えていただけるので助かっております。
お客様の声一覧はこちら
税理士セレクションの想い
~企業と税理士のミスマッチを解決したい~
弊社では全国約6,500の中小企業様及び約300の会計事務所様とのお付き合いをさせていただいておりますが、成長意欲の高い中小企業の皆さまとハイレベル会計事務所のミスマッチが発生していることを痛感しておりました。
弊社のお客様は成長志向の企業様が多く、経営者や経営幹部のレベルは高いのですが、税理士だけは年商2~3億規模の企業と変わらない…というケースが非常に多くございます。実際、弊社では税理士変更支援を公には告知していないにも関わらず、過去数々の税理士変更のご相談を頂戴しております。
船井総研会計業界専門コンサルタントが皆様の顧問税理士に関するお話しを伺い、税理士変更をすべきか否かのアドバイスをさせていただきます。また、税理士変更をご検討の際にはハイレベル会計事務所を選定しご紹介を行うことにより、皆さまの事業成長の後押しをしてくれる真のパートナー探しの一助になれればと考えております。