- 税理士の賢い選び方2023-08-08融資を受けるには税理士は必要?融資を受けるためのポイントや税理士に相談するメリットを解説!皆様は顧問税理士から、融資に関するアドバイスやサポートを受けられていますか? 税理士事務所の中には、❝銀行借入に関するアドバイス❞を基本サービスとして捉え、積極的にサポートをしてくれる税理士事務所もあります。 実際にそのような税理士事務所とお付き合いしている経営者様からは、 「リアルタイムで経営状況を把握してくれている顧問税理士だからこそ、良いタイミングで借入の提案をしてもらえた!」 「税理士を変更して試算表のスピードが上がったことによって、必要なタイミングに銀行融資をスムーズに獲得することができた!」 というお声を頂戴しております。 そこで、本日は融資を受けるためのポイントや税理士の活用方法をご紹介します。 街の税理士が全員融資に詳しいかと言われると、否です。 税理士試験に融資や資金調達に関する項目はないため、税理士事務所によってサービス品質が異なります。 融資を受けるときの重要ポイント 金融機関から融資を受けるためには、健全な財務体制の構築や金融機関の評価を意識した事業計画書の作成など、ポイントをおさえる必要があります。 ①健全な財務体制の構築 大前提として、金融機関は返済できると判断した企業にしかお金を貸しません。 そのため、「この企業なら安心してお金を貸せる」と思わせる財務状況を作っておく必要があります。 これは融資が必要になってすぐ構築できるものではありません。 例えば、 ・金融機関に提出する決算書や試算表、借入一覧表や資金繰り表がスピーディーに出せる体制が構築できている ・毎月税理士と業績検討会を実施している ・試算表や予算対比の業績進捗確認、キャッシュフローの現状を経営者が把握できている ・銀行評価を意識した決算対策ができている ・法人・個人間の貸付が整理できている ・借入金の管理ができている といった状態が必要です。 いつでも必要な時に融資を受けられるよう、身近な経営パートナーである税理士と一緒に準備しておきましょう。 ②事業計画書の作成 また、融資を受けるには、金融機関が事業計画書を求める場合があります。この事業計画書は、融資の根拠となるため、きちんとした作成が必要となります。 金融機関は、数字に基づいて融資の可否を決定するため、具体的な事業戦略や販売計画、必要経費や売上予測、利益予測を数字で適切に示すことが重要です。事業計画書は、事業の将来性や収益性、安全性をPRする必要があります。 その際、税理士という専門家からのお墨付きがある場合、書類の信頼性は高まります。 そのため、特に収支計画など数値面については、自社の経営数値を最も把握している税理士と一緒に進めましょう。 融資のサポートを税理士に依頼するメリット ①融資を実行するまでのスピードを加速できる 金融機関のことを理解して融資対策を一緒に考えてくれる税理士に依頼すると、下記のようなサポートをしてもらえます。 ・月次決算の早期化 ・売上・利益の着地シミュレーション ・資金繰りについての検討 ・納税予測・節税対策の検討 ・借入金管理 ・法人・個人の貸付整理 これらを行なうことで、銀行へ提出する書類の作成スピードや質がアップし、スムーズに融資を進めることができます。 試算表がすぐに出てこないと、まず書類の段階で躓いてしまいます。 年に1回しか試算表が出てこない企業は要注意です。 また、30日以内に試算表が出る仕組みが整っていない企業も対策が必要です。 月次決算の早期化をサポートしてくれる税理士に変更したことにより、試算表を銀行にすぐ提出できるようになり、融資の実行スピードがあがった事例もあります。 自社だけで取り組むのが困難な場合は、プロの力を借りて体制を構築することをおすすめします。 ②書類作成のアドバイスをもらえる 融資に強い税理士は、様々な企業の融資事例を持っています。 同業他社の実態や過去の金融機関の審査事例と照らし合わせて、的確なアドバイスをしてもらえます。また、融資に長けた第三者からの視点で問題点等を指摘してもらうことで、自社のみで作成するより質の高い計画書を作成できます。 さらに、決算書にある数字だけでは伝えることができない内容を銀行に伝えるために、補足の説明資料を作成してくれる事務所もあります。 業績検討会を毎月実施し、融資の際には企業の将来性、持続可能性を明示した資料を作成してもらったことで、銀行借入が難しい業種(遊技業)にもかかわらず、4億円の借入に成功したという事例もあります。 ③金融機関との交渉をサポートしてもらえる 融資審査で重要視されるのは、決算書やそれを裏付ける補完資料だけではありません。経営計画通りに実行できる経営者かどうかという視点も一つの判断材料となります。 経営者自身が自分の言葉で考えや行動、他社との差別化要素などを語れるように、税理士がヒアリングし、明文化するサポートまでしてくれる事務所もあります。 融資に強い税理士をお探しなら、船井総研「税理士セレクション」にお任せください。 本記事では、融資を受けるためのポイントや税理士に相談するメリットを解説いたしました。 現在「顧問税理士から融資に関するアドバイスをもらえていない」、「今後事業拡大のために融資を増やしていきたい」とお考えの経営者様は、一度融資に強い税理士のサポート事例を聞いてみることをおすすめします。 船井総合研究所では、企業と税理士のミスマッチを解消するため、企業の成長フェーズやニーズにあった税理士を無料でご紹介しています。 融資に強い税理士をお探しなら、お気軽にご相談ください。 失敗しない!初めての税理士変更徹底攻略セミナー 「次の成長ステージへステップアップする為に、適切な顧問税理士を選びたい」 「顧問税理士を変えた時の、税務調査、決算が心配」 という経営者の方に向けて、 「失敗しない!初めての税理士変更徹底攻略セミナー」を 無料開催致します! ・開催日時: 2/17 12:00‐13:00 2/18 19:30‐20:30 2/19 19:30‐20:30 2/20 12:00‐13:00 ・参加料無料 詳細・お申し込みはこちら…
- 税理士の賢い選び方2023-08-08決算申告のみ税理士に依頼するメリット・デメリットとは?成長企業が受けるべき決算対策を解説成長企業の経営者様の多くは、収益性や事業性を高めるべく本業に専念したいと思われていることでしょう。そのために活用したいのが、本来“一番身近な経営パートナー”である税理士です。 しかし、弊社にご相談いただくお客様の中には、 「税理士への依頼は決算申告のみ」 「税理士とは、決算の時だけやりとりをするのが、普通だと思っていた」 というケースも多くございます。 そこで、本記事では税理士に決算申告のみ依頼するメリット・デメリット、成長企業が受けるべき決算対策を解説いたします。 中小企業における税理士との契約パターン 税理士との契約には、一般的に、「月次の顧問契約+決算申告」と「決算申告のみ」という2つのパターンがあります。所謂「顧問契約」というものを結んでいる前者は、毎月の会計業務や経営数値を元にした打合せ、決算対策や決算申告まで、幅広く税理士に依頼するパターンです。後者は、決算申告のみを税理士に依頼するパターンです。 顧問契約を結んでいるにも関わらず、下記のような状況であれば、決算対策のあり方とその相談相手を見直すタイミングかもしれません。 ☑銀行との融資交渉を優位に進めたいと思っているが、銀行に評価される決算書の作り方や財務的な対策はどうしたら良いかわからない… ☑顧問契約をしているが、税理士とのやりとりは決算申告のみ。定期的な打ち合わせはない ☑利益が出ているが、会計事務所から決算対策や節税対策について何の提案もない ☑税理士から納税額を伝えられるのが直前で、決算対策が何もできていない ☑毎月顧問税理士は会社に来ているが会計ソフトの入力内容のチェックだけで、経営計画や納税シミュレーションに関する打合せはしていない… 一方、「決算申告のみ」の依頼をしている場合は、決算書の作成・申告以外はサポートしてもらえません。都度別料金となるため、注意が必要です。 税理士に決算申告のみ依頼するメリット 税理士に決算申告のみ依頼するメリットには、以下のようなものがあります。 ①費用を抑えられる 決算申告のみの場合、平均的な費用相場は、中小企業であれば20~30万円後半程度です。 (※業種や売上規模によって異なります。) そのため、月次の顧問契約に比べ、費用を抑えられるのが特徴です。 ②決算書に税理士の署名を入れてもらえる 税理士に決算書の作成や申告を代行してもらうと、提出書類に署名を入れてもらえます。専門家が作成したという署名が入ることで、信頼性が高まります。銀行などの第三者からも、信頼性が高い決算書として扱われます。 ③時間を節約できる 決算申告のみの依頼の場合、税理士との関わりは決算前後だけです。 年に1回、決算前後に書類の送付やメールの確認を行うだけで済むため、時間を節約できます。 税理士に決算申告のみ依頼するデメリット しかし、「決算申告のみ」という関係性には、以下のデメリットもあります。 ①決算申告以外のアドバイスをもらえない 顧問契約をしていると、決算申告以外にも、日々の経理改善や資金調達、節税対策など、様々なアドバイスをもらえます。顧問税理士からの日々の提案や経理改善のおかげで、リアルタイムに経営数値を把握できるようになり、資金ショート寸前だった状態から財務状況が改善され、利益を5,000万円創出した事例もあります。 一方、決算申告のみの場合、基本的には年1回決算申告時のみのコミュニケーションとなる為、上記のような税務や経理に関するアドバイスをもらう機会が格段に減ります。 事業が小規模の時はこのような関係で問題なかったかもしれません。しかし、年商3,000万円以上で税理士との関係が未だに決算申告のみという場合は、お付き合いを見直すことをおすすめします。 ②会社の取引を把握できず、誤った計上をされるケースもある 決算書のみの依頼の場合は、日々の会社の取引や状況を十分に把握できないため、こちらの意図とは違った勘定科目にされるなど認識の齟齬が生じてしまうケースもあります。 これは日頃からコミュニケーションを取ることで、防げる問題です。 ③適切な節税対策を受けられない 顧問契約をしている場合、会社の状況に応じて適切な節税対策を提案してもらえます。 今期使える税制の説明や、利益着地の予測、納税シミュレーションなど様々なサポートがあります。 しかし、決算申告のみのお付き合いだと、スポットでの依頼になるため、会社にとって本当に必要な提案をもらえないケースがあります。 適切な提案をしてもらえていなかった為、税額控除を適用すれば本来払わなくてもよい税額が年間2,000万~3,000万円あったことが発覚した事例もあります。 ④日々の経理改善ができない 税理士事務所によっては、決算がスムーズに行えるよう経理改善のサポートをしてくれる事務所もあります。 試算表を毎月早期作成するための仕組み作りや、経理業務の効率化などを提案してくれるのです。 年に1回のお付き合いでは、ここまでサポートしてもらえません。 そのため、属人的なやり方のまま、何年も経理のやり方が変わっていない、ということもしばしば起こっています。 以上のようなデメリットが存在するため、「創業当時より規模が大きくなった企業」「これから事業を拡大していきたい企業」の経営者様には、「決算申告のみ」のお付き合いはおすすめしません。 税理士への依頼料は安ければよいというものではないのです。 企業の成長ステージに合わせて、本当に必要なサービスを受けていくことが重要なのです。 成長企業が受けるべき決算対策 では、税理士と良い付き合いをして成長している企業の経営者様は普段、税理士からどのようなサポートを受けているのでしょうか? ここでは、優良会計事務所が実施している、成長企業が受けるべき決算対策をご紹介します。 ①日々のサポート (1)毎月試算表を会計事務所と確認 成長企業は、決算前後だけでなく毎月税理士と一緒に試算表を確認しています。前年同月や先月との比較のみならず、同業他社と比較して自社は何が強みなのか、費用をかけすぎているところはないか、等を確認します。 また、業績や資産の動きを毎月細かに把握することで、売上の減少や現金不足、未回収金や負債の増加など、今後問題となりうる事項を早期発見しています。身体の健康と同じで、リスクを早期発見し、対策を取ることで、会社のリスクを軽減しているのです。 確認を怠ると、売上は伸びていても支払いに必要な資金が不足し、倒産の危機に陥るケースもあります。 (2)使える税制の確認 成長企業は、税制を最大限活用するために、今期どのような税制が活用できるのかを提案してもらっています。例えば、所得拡大税制、人材確保等促進税制などがあります。想定される売上や採用計画等会社の計画によって、使える税制は異なってきます。 会計事務所によっては、メールマガジンやニュースレターで定期的に最新の税制情報を紹介しているところもあります。 ②決算前 決算2~3ヵ月前には、今期決算着地をどのようにするのか、決算前検討会を実施してもらいます。 決算前検討会の内容は以下の通りです。 (1)今期の利益着地&納税予測の確認 ・今期の最終利益額はいくらになりそうか ・計上できる経費(費用や設備投資)の会計ソフト入力が漏れていないか ・今後設備投資の予定がある場合、前倒しで実施&計上するかどうか などを確認する必要があります。 (2)銀行評価を考えた利益着地の確認 今後、銀行融資を拡大する予定であれば、金融機関から少しでも高い格付け評価を受ける必要があります。高い格付けを得るためには、債務償還年数、自己資本比率、借入依存度などの指標を意識したうえで決算書を作成する必要があります。 今期の決算内容が金融機関融資を見据えて適切な内容になっているかどうかを、税理士と一緒に検討しましょう。 (3)今後の事業計画・投資計画の確認 今後の事業計画から、成長投資のための資金がいくら必要になるのかを確認し、キャッシュをどれくらい残すのかを確認しています。成長企業は数値で経営状況を正確に把握し、事業戦略や投資戦略に活かしているのです。 (4)節税対策の提案 来期に必要なキャッシュを明確にしたうえで、今期はいくら使えるのか算出し、どのような節税対策をとることができるのかを税理士から提案してもらっています。経営セーフティ共済や長期平準保険の活用、旅費規程の作成や企業型401K、社宅家賃の活用等、企業の現状に合わせて対策を講じています。 決算申告のみか顧問契約かを判断するポイント 最後に、決算申告のみか顧問契約かを判断するポイントについてご紹介します。 ①個人事業主か法人か 本記事をお読みの方はほとんど当てはまらないかと思いますが、個人事業主で売上が年間1,000万円以下の場合は、決算申告(確定申告)のみで十分です。 法人の場合は、基本的に顧問契約をすることが望ましいです。 ただし、「顧問契約+決算申告」の契約を結んでいても、日々税理士から決算対策や節税提案を受けられていない場合は、顧問税理士を見直すタイミングです。 他の会計事務所とサービスを比較・検討してみてください。 ②事業の成長性 現在の顧問税理士と契約した時から売上が大きく伸びている企業も、税理士からのサポート内容を見直すべきタイミングです。取引件数が増えると経理が煩雑化します。また企業成長に合わせて、節税対策や資金調達など様々なサポートが必要になってきます。 そのため、会社の成長フェーズに合わせて適切な提案をしてもらえる税理士を選ぶ必要があります。 ③資金調達の必要性 新規事業立ち上げ・新規出店や大型投資を検討している場合も、顧問契約でしっかりと日頃からサポートしてもらうことをおすすめします。 税理士事務所によっては、❝銀行借入に関するアドバイス❞を基本サービスとして捉え、積極的に資金調達のサポートをしてくれる税理士事務所もあります。 銀行から評価される決算書の作成や、銀行から評価されるスピーディーに試算表を出せる経理体制構築、決算に向けた検討会、決算書の補完資料の作成等、様々なサポートをしてもらえます。 決算申告のみのお付き合いだけではサポートしてもらえません。 まとめ 以上が、税理士に決算申告のみを依頼するメリット・デメリット、成長企業が受けるべき決算対策のポイントでした。 企業の成長や方向性に応じて、適切なサポートは変わってきます。 顧問税理士との関係性で、気になる点があるにもかかわらず、「長年のお付き合いだから…」と依頼したいことをなかなか切り出せていない場合は、機会損失になっているかもしれません。 税理士セレクションでは、上記のような決算対策を実施してくれる優良会計事務所を無料でご紹介いたします。 「顧問税理士の見直しを考えるべきタイミング」や「顧問税理士を見極める方法」について、専門コンサルタントがお伝えします。 顧問税理士との付き合い方を考え直したい経営者様、自社の成長を後押ししてくれる会計事務所を探したい経営者様はぜひ一度お申込みください。…
- 税理士の賢い選び方2023-07-19税理士変更で嫌な思いをしない!穏便な断り方と移行の手順を徹底解説!「顧問税理士を変更したいが、長年お世話になっているので言いづらい」 「できれば後腐れなく、穏便に移行したい」 「どのような手順で進めるのかわからないが、大変そうな気がしている」 そのようなお声を必ずと言ってもいいほど伺います。 そこで、本記事では、顧問税理士を変更する際の流れや、穏便に変更するためのポイントについて事例をもとにご紹介します。 [ez-toc] 顧問税理士を変更する際の大まかな流れと事前準備 現在の税理士に不満がある場合や自社に合わないと感じている場合、税理士を変更すべきか迷う方も少なくないと思います。しかし、現在の税理士との契約内容に抵触しない限り、税理士の変更を行うことは全く問題ありません。相手への伝え方を間違えず、手順をきちんと踏むことで、穏便に移行することが可能です。 税理士を変更する際の大まかな流れは下記です。 ①情報収集 ②新しい税理士との面談 ③見積もり ④移行の判断・契約 ⑤資料やデータの共有、業務フローの確認(1~2ヶ月) ⑥最終移行 ②新しい税理士との面談~④契約までは、企業規模に依りますが大体1~3ヶ月ほど、そこからデータの共有等を含めてすべてを移行するまではさらに1~2ヶ月ほどかかることが多いです。 そのため、税理士変更を実施する際は、3ヶ月程度かかると想定しておくとよいでしょう。 税理士変更する方は、決算後や四半期のタイミングで切り替えを行う方が多いです。そこに照準を合わせて、事前に情報収集をしておくことをおすすめします。 また、現在の顧問税理士との契約書を確認し、何ヶ月前に解約の告知が必要かも確認しておきましょう。解約告知を守らないと違約金が発生する場合があるほか、トラブルにつながりかねません。実際のところ、税理士側は税理士変更に慣れている為柔軟な対応をしてくれるケースは多いですが、できるだけ円満な形で移行する為に、ある程度変更する意思が確定した段階で、いつからどのように切り替えるのか、新しい税理士へ相談しておきましょう。 次からは税理士変更の大まかな流れについて、項目別に解説します。 ①情報収集 顧問税理士を変更したい、とお考えになったら、まずは現状の整理と情報収集を行いましょう。 現在の税理士とのギャップや疑問点、今後の経営方針を整理し、税理士にどのようなサポートを受けるべきなのか、どのような税理士が自社に必要なのかはっきりしておくと、進めやすいでしょう。 また会計事務所によって得意な分野やテーマは異なります。事前にHPなどで税理士事務所の得意な部分をしっかり把握しておきましょう。 ここでポイントなのは、「自社の業種業界にあった事務所か」「自社の特性や成長スピードに合った事務所か」です。成長企業の場合、「自社よりも規模の大きい同業種のクライアントを複数抱えているか」は、判断をする際に重要な指標です。なぜなら、自社よりも規模の小さなクライアントが多いと、問題にぶつかった時、事例と解決策を提示することができないからです。その点を踏まえて、検討しましょう。 ②新しい税理士との面談 新しい税理士と現在の問題を解決できそうか、面談を通じて整理しましょう。 近年は直接訪問しなくとも、Zoomなどのアプリを活用したWeb面談も可能です。 出張時や万が一の入院時などでもコミュニケーションを取れるようにしておくことを考えると、Web面談に対応できる税理士を選んだ方がリスクヘッジできるでしょう。 新しい税理士の得意分野はどこなのか、安心できるポイントは何かを説明してもらい整理しておくと、現在の顧問税理士に変更を伝える際も伝えやすいでしょう。 ③見積もり 面談の後は、見積もり段階に移行します。顧問契約や経理のアウトソーシングなど実際に依頼したときにどれぐらいの費用がかかるのか、確認しましょう。 見積もりを出すためには、決算書や総勘定元帳など会社のデータが必要になります。そこで税理士に必要書類の準備を依頼しなければならないケースも出てきます。 その際は、関係性に応じて理由を伝えましょう。 また、ここで必要な書類がすぐ出てくれば、見積もりまでのスピードはあがります。年に1回しか頼まない、といった関係性ですと、決算書が出てくるまでに時間差が生じるかもしれません。 冒頭でお伝えしたように、いつまでに切り替えるか、ある程度期間を決めた上で進めるとスムーズです。 ④移行の判断・契約 「いきなりすべてをお願いするのは不安」「以前の税理士には大変お世話になったので、関係性を維持したい」といった方は、徐々に移行していく方法もあります。 たとえば、「いきなり顧問契約を結ぶのではなく、経理改善コンサルからスポットで依頼し、慣れてきたら顧問契約に移行する」「会社として顧問契約は新しい税理士に依頼するが、経営者ご自身の確定申告や相続の依頼は以前の税理士のままお願いする」など様々な方法があります。 お世話になった税理士を立てながら移行する方法も様々なパターンがあります。 穏便に移行したい場合は、ご自身で抱え込まず、気軽にご相談ください。 ⑤資料やデータの共有、業務フローの確認(1~2ヶ月) 契約を結んだら、次に行われるのがデータの移行や共有です。 こちらは新しい税理士が必要書類の指示を出してくれるので、基本的に貴社は頼まれたものをご準備するだけで問題ございません。 税理士事務所によっては、貴社を通さず、税理士同士でやりとりを進めてくれる場合もあります。 新しい税理士との契約は、現在の顧問税理士との契約が切れる1~2ヶ月前から同時並行で結ぶのもよいかもしれません。 会社の最も重要なデータを扱うため、慎重に移行する必要があります。 そこで、早めに契約を結び、新しい税理士に移行の手続きを丁寧に進めてもらいましょう。 ⑥最終移行 データの共有が終われば、最終移行の完了です。 顧問税理士への断り方とは?穏便に伝える3つの方法 【理由別】税理士を穏便に変更する「断り方」 ここでは、税理士を穏便に変更する「断り方」について、理由別に解説していきます。 税理士側の明らかな非が原因で、税理士を変更する場合の断り方 税理士を変更する理由が、税理士側の明らかな非が原因であった場合でも、角の立たない「断り方」をするべきです。 断り方のアプローチとしては、問題点を詳しく説明し、期限内に改善の余地がない場合は税理士変更も視野にいれている旨を伝えましょう。また、その際にも理由を明確にして丁寧に伝えるようにしましょう。非難や攻撃的な言葉を避けて伝えることが重要です。「今までお世話になった分、こちらも税理士変更を行うことは心苦しいこと」も合わせて伝えるとよいでしょう。 税理士側に非はないが、今後を見据えて税理士を変更する場合の断り方 税理士側に非はないが、今後を見据えて税理士を変更する場合、正直かつ丁寧に理由を伝えるようにしましょう。今後を見据えた前向きな理由である場合、角が立つ可能性はそれほど高くはありません。 逆に税理士側も企業の成長スピードについていけず、サポートの限界を感じていたケースもよく見受けられます。 前向きな理由には、下記のような税理士に対するニーズの変化等が挙げられます。 ・自社のDXも進めたいと考えており、クラウド会計を使えるITに強い税理士に変更したい ・IPOを目指すため、上場準備に対応できる税理士に変更したい ・新しい事業分野に詳しい税理士が必要である ・今後、事業の海外展開を視野に入れた際、海外取引に精通した税理士のサポートが必要である ・経理のアウトソーシングに対応可能してもらう必要がある ・医療専門のチームがあり、今後分院展開する時のサポートが手厚い税理士に変更したい ・経理や労務のクラウド化に強い税理士に変更し、業務効率化を進めたい ・事業承継専門の税理士にサポートを受けたい など 新しい税理士事務所の得意な分野と自社の方向性が一致している点を伝えるとよいでしょう。 現代の中小企業が対応すべきことは幅広く、また会社のフェーズや方向性によっても様々で、全ての分野に高度に精通した税理士は存在しません。税理士には得意な分野と不得意な分野が必ずあります。そのため、現在の税理士が不得意な分野や特化していない分野に対するニーズが高まった場合、税理士を変更することで双方にとって良い結果となることもあります。 誠実に理由を説明し、長期的なサポートに感謝の意を伝えることも忘れずに行いましょう。 【関係性別】税理士を穏便に変更する「断り方」 ここでは、税理士を穏便に変更する「断り方」について、税理士との関係性別に解説していきます。 長年契約している税理士への断り方 長年契約している税理士に対しては、感謝の気持ちを持ちつつ誠実に対応することが必要です。まずは、長年にわたる信頼と感謝の気持ちを伝えましょう。税理士との長い関係によって築かれた信頼や協力関係に感謝の意を述べることで、相手に対する敬意と感謝の気持ちを示します。 次に、変更の理由を丁寧に説明しましょう。具体的な事情や変化したニーズ、経営上の戦略変更などを率直に伝えることで、相手に対して変更の意思が慎重に考えられたものであることを伝えます。 また、変更先の税理士によって得られるメリットや新たなサポートの必要性も説明することで、変更の意義を伝えることが重要です。 さらに、円滑な引継ぎについても配慮しましょう。変更先の税理士との連携や書類の引継ぎについて話し合い、スムーズな移行を実現するための協力を申し出ることが好ましいです。これにより、長年の関係を大切にしつつも新たな税理士との連携に積極的な姿勢を示すことができます。 最後に、感謝の意と良好な関係を維持する意思を示しましょう。変更後も相手との関係を続けたい旨を伝え、今後も協力し合える機会があれば幸いと述べることで、円満な関係を保ちながら税理士を変更することを目指しましょう。 弊社に税理士変更についてご相談いただく会社様も、多くのケースにおいて税理士側でも理解を示して協力してくれています。 勇気をもって、真摯に伝えてみていただくことが重要です。 遠い親戚である税理士への断り方 遠い親戚である税理士に変更を伝える場合、関係性を尊重しつつも明確に意思を伝えることが重要です。 まずは、親戚関係に基づく敬意を示しましょう。親戚というつながりに感謝の気持ちを述べることで、関係性を大切にしていることを伝えます。 また、変更することで親戚関係に何らかの影響を与えないことを明確に伝えることも大切です。 どうしてもすべてを切り替えることは心苦しい場合は、法人は新しい税理士に変更し、社長個人の確定申告やスポットでの相談は引き続き親戚にお願いするといったように、一部の依頼は残すことも一つです。 そして、変更の理由と引き継ぎの手続きについて、誠意をもって説明すると共に、関係性の維持と感謝の意を示しましょう。 変更後も親戚としてのつながりを維持したい旨を伝えることで、円満に税理士を変更することができます。 前経営者の友人もしくは前経営者が懇意にしていた税理士への断り方 「現在の顧問税理士は、先代からのお付き合い」というケースも非常に多いです。 前経営者の友人もしくは関係先である税理士に変更を伝える場合、友情とビジネスの関係をバランスよく考える必要があります。 まずは、前経営者との関係性に対して感謝の気持ちを伝えましょう。前経営者との長い付き合いや協力関係に感謝の意を述べることで、相手に対する敬意を示します。 次に、税理士変更の理由を明確に説明しましょう。具体的なニーズやビジネス上の要件が変わったことを伝えます。相手が理解しやすいように具体的な例や事実を挙げると良いでしょう。 また、先方を立てる意味でも早めに「現在の経営においてこういった部分に困っている」「〇〇のサポートもしていただけないでしょうか?」と困っている点を相談し、対応が難しそうであれば税理士変更を視野に入れている件は伝えておくのも一つでしょう。新しい税理士を確定した状態で突然ご連絡すると、先方にとっては寝耳に水の状態になりかねません。 事前にそういった悩みや動きはあったと感じさせていた方が、変更の意を伝えた後も納得いただけるでしょう。 友人からの紹介で契約した税理士への断り方 友人からの紹介で契約した税理士に変更を伝える場合、紹介をしてくれたご友人に対して迷惑がかからないよう配慮する必要があります。 まずは、現在の税理士との縁に対する感謝の気持ちを伝えましょう。友人からの紹介によって実現した、現在の税理士との出会いに感謝の意を述べることで、これまで築いてきた信頼関係を振り返ります。 次に、変更となった理由について、自社の背景や税理士へ求めるニーズ等を踏まえて丁寧に説明するようにしましょう。 また、事前に紹介してくれた友人に対しても、税理士の対応や悩みを共有し、友人経由でフォローしてもらえないか相談しておくのもよいでしょう。 税理士には関係性上、直接言いづらいことも、友人経由ならかみ砕いて率直に伝えてもらえるケースもあります。友人に予め相談しておくことで、友人側にも税理士変更を納得してもらえます。 友人からの紹介で契約した税理士との契約を変更する場合、相性や料金体系が合わないと感じたとしても、友人の手前なかなか断りづらいかと思います。しかし、理由を明確にして誠実に説明することで、円滑な変更手続きを進められることでしょう。 税理士を穏便に変更するための4つのポイント ①事前に顧問税理士へ改善してほしい点を伝えておく 現在の顧問税理士にお悩みがあれば、事前に改善してほしい点を伝えておきましょう。 「もっと積極的に提案をしてほしい」「相談したら、返信は早めにほしい」などもし伝えて改善してもらえるのであれば、そのまま関係性を続ければよいですし、それでも改善しないのであれば税理士変更を行う正当な理由となります。 そのため、不満や不安があれば、事前に率直に伝えておくようにしましょう。 ②関係性に応じて徐々に移行する 途中で述べたように、「会社自体の契約は切り替えるが、経営者個人の契約は残す」「セカンドオピニオンの依頼は現在の顧問税理士にお願いする」など、現在の顧問税理士との関係性を維持しながら移行する方法は複数あります。 専門家に相談し、自社にあった移行の方法を検討しましょう。 ③移行の際は、これまでの感謝と前向きな移行の理由を伝える 移行の理由をはっきり伝えずに移行してしまうと、後々トラブルになってしまうかもしれません。 そのため、これまでの感謝と合わせて、前向きな移行理由を伝えましょう。 後ろ向きな理由の場合でも、表現を変えて前向きな言葉で伝えると、先方も受け入れやすくなります。 後腐れなく卒業できるように配慮しましょう。 ④顧問税理士との契約書を確認し、移行に向けたスケジュールを立てる 契約内容によっては伝えるタイミングで違約金が発生する可能性があります。また、データの共有・引継ぎを含め、完全に税理士を変更するまでは半年程度の期間がかかります。事務方の混乱がないよう、早めにスケジュールを立てておきましょう。 船井総合研究所では、日本全国の成長企業から税理士に関する様々なお悩みをいただいております。 「今の税理士は適切なのか?」「他の会社はどのように穏便に税理士を変更しているのか?」お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。 税理士変更に関するよくある誤解 税務調査が入りやすくなる? 税理士を変更すると税務署に目を付けられ、税務調査が入りやすくなるのでは?と思う方がいらっしゃいますが誤解です。 税理士の変更は税務調査とは関係がありませんので、ご安心ください。 ただ税理士によって費目等の判断基準が異なる場合があり、前期と大きくずれると違和感をもたれる可能性はあります。基準の齟齬がないようにする注意は必要です。 まとめ いかがでしたでしょうか。 本記事では税理士変更の流れ・顧問税理士への穏便な断り方・ポイントと注意点・よくある誤解について書かせていただきました。 税理士セレクションでは、税理士の変更に関する役立ち情報を発信しております。 無料相談も受け付けておりますので 税理士変更を検討される際はぜひご相談ください。 無料相談はコチラ…
- クラウド会計2023-07-11【IT導入補助金】2023年後期の申請スケジュールとは?IT導入補助金とは、中小企業がITを導入し、業務効率化や生産性向上を図るのを促進するための制度です。2023年も引き続きIT導入補助金の公募が行われています。 公開された公募要領では、セキュリティ対策推進枠の設置の他、通常枠(A類型)下限の引き下げや通常枠のクラウド利用料補助延長、デジタル化基盤導入枠の補助枠下限撤廃といった制度の拡充がなされています。 本記事では、IT導入補助金の概要や申請スケジュールについて、解説していきます。 ITツールの導入やIT導入補助金の申請を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。 IT導入補助金2023の概要 IT導入補助金は、中小企業や個人事業主がITツールを導入する際の費用負担を軽減する制度です。この補助金は経済産業省を中心に実施され、業務効率化や業務改善、新たなビジネスモデルの創出を促進することを目的としています。 補助金の対象経費は、事務局に登録されたIT導入支援事業者が提供するものに限られます。 企業は登録されたIT導入支援事業者に相談しながら、自社の生産性向上のために適切なITツールを選択し、申請する必要があります。 申請されたソフトウェアの利用範囲内で最大2年分の保守費用が補助の対象となりますが、オプションに対する保守費用は最大1年分までとなります。 さらに2023年は7月31日までに申請し採択が決定した事業者は「前期事務局」が担当、8月1日以降に申請の上採択が決定した事業者は「後期事務局」が担当と担当事務局が異なっているため、注意が必要です。 2023年のIT導入補助金では、いくつかの変更点があります。詳細な内容については以下で説明します。 変更点①セキュリティ対策推進枠の設置 IT導入補助金では、2022年に新たに「セキュリティ対策推進枠」が設けられました。この枠は、現在の国際情勢やサイバー攻撃のリスクの高まりを考慮して導入されたものです。セキュリティ対策推進枠は、中小企業や小規模事業者がセキュリティリスク対策に取り組むための費用を補助することを目的とした補助金制度です。 セキュリティ対策推進枠の利用条件は以下の通りです。 ・補助率:サービス利用料の1/2以内 ・補助額:5万円〜100万円 ・「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されるサービスの利用料を補助 ・サービス利用料は最大2年分まで補助 変更点②通常枠(A類型)下限の引き下げ 2023年度から、通常枠(A類型)の補助下限が30万円から5万円に引き下げられました。これにより、補助率が1/2であるため、購入額の最低金額が2022年度の60万円以上から、10万円以上に引き下げられました。つまり、より低額な投資でも補助を受けることができるようになりました。 変更点③通常枠のクラウド利用料補助延長 2022年度までは、通常枠のクラウド利用料については最大1年分の補助が可能でしたが、2023年度からは最大2年分の補助に改正されました。これにより、より長期間にわたって運用コストの補助を受けることができるようになりました。 ④デジタル化基盤導入枠の補助枠下限撤廃 デジタル化基盤導入類型における補助下限が撤廃されました。補助率は3/4であるため、2022年度では補助下限が5万円であり、最低でも約7万円弱の購入が必要でした。しかし、2023年度からは最低購入額が実質的になくなりました。これにより、過去に申請できなかった数万円程度の安価なサービスやシステムでも、補助を受けることができるようになりました。 IT導入補助金2023のスケジュール ここでは、IT導入補助金2023のスケジュールについて解説します。IT導入補助金のスケジュールは、確定している募集回のスケジュールのみが公表されています。以降のスケジュールは随時更新されるため、ホームページ等で情報を集めるようにしましょう。 IT導入補助金2023年のスケジュールと変更点 全ての申請枠で共有するスケジュールは下表の通りです。スケジュールに関しては例年と大きな変更はありませんが、枠によって締切日が異なることがあるため注意が必要です。 交付申請期間 <前期> 2023年3月28日(火)受付開始~2023年7月31日(月)17:00 ※デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)は2023年6月20日(火)より申請開始予定 <後期> 2023年8月1日(火)より受付開始 ※デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)およびデジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)は2023年8月下旬より申請開始を決定 通常枠 通常枠のスケジュールは下表の通りです。 前期事務局 通常枠 3次締切分 締切日 2023年7月10日(月)17:00 交付決定日 2023年8月22日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 通常枠 4次締切分 締切日 2023年7月31日(月)17:00 交付決定日 2023年9月12日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 後期事務局 通常枠 5次締切分 締切日 2023年8月28日(月)17:00 交付決定日 2023年10月2日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年3月29日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年3月29日(金)17:00 通常枠 6次締切分 締切日 2023年10月2日(月)17:00 交付決定日 2023年11月6日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年4月30日(火)17:00 事業実績報告期限 2024年4月30日(火)17:00 通常枠 7次締切分 締切日 2023年10月30日(月)17:00 交付決定日 2023年12月4日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年5月31日(金)17:00 セキュリティ対策推進枠 セキュリティ対策推進枠のスケジュールは下表の通りです。 前期事務局 セキュリティ対策推進枠 3次締切分 締切日 2023年7月10日(月)17:00 交付決定日 2023年8月22日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 セキュリティ対策推進枠 4次締切分 締切日 2023年7月31日(月)17:00 交付決定日 2023年9月12日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 後期事務局 セキュリティ対策推進枠 5次締切分 締切日 2023年8月28日(月)17:00 交付決定日 2023年10月2日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年3月29日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年3月29日(金)17:00 セキュリティ対策推進枠 6次締切分 締切日 2023年10月2日(月)17:00 交付決定日 2023年11月6日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年4月30日(火)17:00 事業実績報告期限 2024年4月30日(火)17:00 セキュリティ対策推進枠 7次締切分 締切日 2023年10月30日(月)17:00 交付決定日 2023年12月4日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年5月31日(金)17:00 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)のスケジュールは下表の通りです。 前期事務局 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)5次締切分 締切日 2023年7月10日(月)17:00 交付決定日 2023年8月22日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)6次締切分 締切日 2023年7月31日(月)17:00 交付決定日 2023年9月12日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 後期事務局 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)7次締切分 締切日 2023年8月14日(月)17:00 交付決定日 2023年9月19日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年3月29日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年3月29日(金)17:00 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)8次締切分 締切日 2023年8月28日(月)17:00 交付決定日 2023年10月2日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年3月29日(木)17:00 事業実績報告期限 2024年3月29日(木)17:00 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)9次締切分 締切日 2023年9月11日(月)17:00 交付決定日 2023年10月16日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年4月30日(火)17:00 事業実績報告期限 2024年4月30日(火)17:00 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)10次締切分 締切日 2023年10月2日(月)17:00 交付決定日 2023年11月6日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年4月30日(火)17:00 事業実績報告期限 2024年4月30日(火)17:00 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)11次締切分 締切日 2023年10月16日(月)17:00 交付決定日 2023年11月20日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年5月31日(金)17:00 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)12次締切分 締切日 2023年10月30日(月)17:00 交付決定日 2023年12月4日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年5月31日(金)17:00 デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型) デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)のスケジュールは下表の通りです。 前期事務局 デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型) 1次締切分 締切日 2023年7月10日(月)17:00 交付決定日 2023年8月22日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)2次締切分 締切日 2023年7月31日(月)17:00 交付決定日 2023年9月12日(火)(予定) 事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00 事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00 後期事務局 デジタル化基盤導入枠(商流一括IT導入類型)5次締切分 締切日 2023年10月2日(月)17:00 交付決定日 2023年11月6日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年4月30日(火)17:00 事業実績報告期限 2023年4月30日(火)17:00 デジタル化基盤導入枠(商流一括IT導入類型)6次締切分 締切日 2023年10月30日(月)17:00 交付決定日 2023年12月4日(月)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年5月31日(金)17:00 デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)3次締切分 締切日 2023年10月2日(月)17:00 交付決定日 2023年11月16日(木)(予定) 事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00 事業実績報告期限 2024年5月31日(金)17:00 IT導入補助金2023の申請フロー・申請方法 IT導入補助金を申請する際には、以下の手続きフローに従う必要があります。申請手続きにはgBizIDプライムアカウントの取得が必要であり、アカウントの発行までには通常2週間程度の時間がかかるため、余裕をもって手続きを進めることが重要です。 詳細な書類や手続きについては、IT導入補助金の公式サイトを参照してください。 1.gBizIDプライムアカウントの取得:必要なアカウントを取得するための手続きを行います。 2.「SECURITY ACTION」の宣言:セキュリティ対策に関する宣言を行います。 3. 「みらデジ」の「経営チェック」:「みらデジ」ポータルサイト内にgBizIDで登録し、「経営チェック」を実施します。 4.交付申請書の作成:IT導入支援事業者と協力して、交付申請書を作成します。 5.交付決定後の手続き:交付が決定された後、ITツールの発注、契約、支払いなどを行います。 6.事業実績報告:補助金の交付後、事業の実績報告を行います。 7.補助金交付手続き:補助金の交付手続きを進めます。 8.事業実施効果報告:事業の実施効果についての報告を行います。 IT導入補助金2023のポイント・注意点 ここでは、IT導入補助金のポイントや注意点について解説します。IT導入補助金の申請に際しては、公募要項を正しく理解して申請手続きを進めていく必要があります。以下で詳しく説明していきます。 通常枠A類型とB類型の違い 通常枠は、経営課題や需要に合わせた適切なITツールの導入により業務効率化と売上増加を目指すための基本的な申請枠です。導入するITツールは、業務工程や種別に適した要件を満たし、労働生産性の向上に貢献する必要があります。A類型は、ITツールのプロセス数が1つ以上の場合に該当し、補助金額は5万円以上150万円未満で、補助率は2分の1となっています。通常枠(B類型)は、ITツールのプロセス数が4つ以上の場合に該当し、補助金額は150万円以上450万円以下で、補助率は2分の1です。 指定されたIT導入支援事業者とITツールの選定 IT導入補助金を利用するためには、事前に登録されたITベンダーやサービス事業者の提供するITツールを選択する必要があります。登録されているITツールの一覧は、「IT導入補助金2023」公式サイトで順次公開されるので申請前に確認するようにしましょう。 1つのITベンダーが提供するサービスの導入を検討される場合は、そのベンダーがIT導入支援事業者であれば、ベンダーに相談することで申請を進めることが可能です。 もし複数ベンダーのツールを導入したい場合は、ベンダーへ相談するのではなく、税理士事務所や経理改善コンサル会社等、複数のツールを提供ツールとして登録しているIT導入支援事業者へ相談しましょう。 補助対象事業者の条件を確認 補助金の対象となる中小企業や小規模事業者には明確な定義がありますので、すべての企業が利用できるわけではありません。例えば製造業の場合、資本金が3億円以下または従業員が300人以下の場合が対象となります。業種によって要件が異なるため、詳細は公式サイトを確認しましょう。 経営課題を事前に明確にする IT導入補助金は採択される可能性が高い補助金ですが、経営課題と選定したITツールとの整合性がないと採択されない可能性があります。まずは自社の課題を明確に把握しましょう。そして、その課題解決に適したITツールを選定することが重要です。経営課題や取り組むべき事柄の把握には、「みらデジ」が役立ちます。なお、IT導入補助金2023では、「みらデジ経営チェック」の実施が申請要件となっているため、必ずチェックしましょう。 IT導入補助金2023の活用メリット IT導入補助金を活用することには多くのメリットがあります。まず、補助金の性質から規定に従えば原則的に返済不要という点があります。つまり、企業は導入費用を自己負担する必要がありません。IT導入補助金を活用することで、企業は費用を抑えながらITツールを導入できます。ITツールやシステムの導入には通常高額な費用がかかる場合がありますが、この補助金を利用することでその負担を軽減できます。これにより、企業は最新のテクノロジーを活用し、業務効率や生産性の向上につながるITソリューションを導入することができます。 また、IT導入補助金を活用することで、財務への負担を軽減し、資金を他の重要な事業投資に回すことができます。さらに、IT導入による自動化や効率化は従業員のモチベーションアップと負担軽減にも繋がります。従業員は煩雑な作業やルーチン業務から解放され、より価値のある業務に集中することができます。これにより、仕事へのモチベーションが向上し、生産性やクオリティの向上に寄与します。また、業務の負担が軽減されるため、ストレスや疲労感が減り、従業員の働きやすさが向上します。 まとめ 本記事では、2023年度IT導入補助金の概要とスケジュールについて詳しく説明しました。2023年度の補助金では、通常枠(A、B類型)のクラウド利用料の補助延長が実施されました。さらに、デジタル化基盤導入に関する補助金の下限額が撤廃され、インボイス制度にも対応しやすくなりました。 IT導入補助金2023は、昨年度よりも利用しやすくなっており、法改正や業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための有効な手段となります。公募要項を細かく確認し、自社のニーズに合った補助金の活用方法を検討することが重要です。ただし、補助金の活用にあたっては公募要項や申請手続きに注意し、適切に計画を立てることが必要です。 公募要項の確認や申請手続きは、必要に応じて専門家のサポートを受けることも有用な選択肢です。船井総研が提供する税理士セレクションでは、IT導入補助金のサポートに強い税理士をはじめとして、様々なニーズを満たすハイレベルな税理士をご紹介しております。 現在の顧問税理士から補助金の提案や資金調達支援の依頼がないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。…
- 経理の基礎知識2023-06-23新規出店計画を成功させるポイントとは?欠かせない3つの戦略や4つのポイントを解説!新たに店舗をオープンさせるには、出店計画を戦略的に立てることが重要です。出店のための資金調達を成功させために準備すべきこと、新店舗で失敗しないために実施すべきことは多数あります。 本記事では、新規出店計画を成功させるための戦略やポイントに関して、解説していきます。 今後新たに店舗を増やしていきたいとお考えの経営者様は、ぜひ参考にしてみてください。 [ez-toc] 新規出店計画とは?欠かせない3つの戦略 「新規出店計画」とは、新たにオープンする店舗のコンセプトや方向性、売上目標などをまとめる計画書のことです。出店計画を綿密に練らないと、出店の目的や進め方が曖昧になり、赤字店舗を生み出してしまうかもしれません。出店計画は実質的に「店舗の設計図」とも言える重要な要素です。 出店計画を作成する上で、重要なポイントが3つあります。 それぞれの要素が店舗の成長を支えるため、まずは以下の3つを整えましょう。 要素①リアルタイムで経営数値を把握できる体制づくり まず最初にすべきことは、自社の経営状況がリアルタイムでわかる体制づくりです。 自社の現状を正確に把握することは、実現可能な出店計画を作成する上で重要な要素です。新規出店店舗にどれだけの経営資源を投入できるか、借入をするのであればいくらまで借入できるか、計算しましょう。 もし現在すぐに試算表を出せないといった状況であれば、税理士に相談し、すぐに試算表を出せる体制づくりを整えましょう。 また、新規出店を行なうと、経理の体制が変わってきます。 店舗別損益が出せない状況だと、経営状態の把握・分析ができず、知らず知らずのうちに利益がダダ洩れになってしまう可能性があります。 複数店舗になってもリアルタイムで経営数値を把握できる体制をまず整えることをおすすめします。 それらをもとに、出店店舗の売上や利益予測を現状から推察し、数値計画に落とし込んでいきましょう。 要素②出店する店舗の商圏や競合他社の分析 次に重要な要素が、新店舗を出店した際に、確実に売上が立つかという、数値による商圏の分析です。 ターゲットとなる顧客の性別や年代の人口分布、流動状況、競合店舗の存在・シェア率など算出し、実際に店舗を出しても売上が成り立つか、予想される顧客数や売上をもとにどこまで事業を拡大できそうか、リサーチする必要があります。 このリサーチは専門的な知識を必要とするため、自社だけでやろうとすると、中々上手くいきません。 新規出店のリサーチは、各業種専門のコンサルタントに依頼するのも手でしょう。 要素③競合分析に基づく店舗の方針やコンセプト決定 これらをもとに、「店舗の業態や方針、コンセプト」を決めていきます。これには、店舗の業種や提供するサービス形態、販売方法などが含まれます。「どのターゲット層を対象にどのようなビジネスを展開するか」「販促活動はどのようなアプローチを採用するか」「競合他社との差別化ポイントをどこに置くか」を明確にする必要があります。 店舗経営は固定された方針に基づいて進める必要があります。方針に矛盾があると、計画の初期段階から店舗の運営方法を大幅に変更する必要が生じ、業績が停滞する原因となります。出店計画を立てる際には、自社ブランドの方向性や市場ニーズを把握し、最も効果的な手法を見極めましょう。 また、店舗のコンセプトも決めるとよいでしょう。コンセプトは将来の経営の柱となるため、従業員全員が理解しやすいキャッチフレーズを付けると効果的です。たとえば、地域密着型スーパーマーケットが「EDLP(エブリデー・ロー・プライス)を追求し、地域の信頼と支持を得る店舗」というキャッチフレーズを掲げ、全従業員で共有することができます。このようにコンセプトを確立することで、目標達成のための方向性をチェックし、KPIやKGIなどの目標設定も可能になります。また、重要な意思決定に迷うことなく、コンセプトに基づいて判断できるようになります。従業員が店舗のコンセプトを理解していれば、全員が同じ方向に向かって店舗経営を推進できるでしょう。 新規出店計画を立てるには?成功させるための4つのポイント 新規出店計画を成功させるためには、計画と戦略の立案が必要です。 以下では、新規出店計画の重要なポイントについて解説します。 ①適切な場所と物件の選択 成功する新規出店計画には、適切な場所と物件の選択が欠かせません。 まずは、ターゲット市場や顧客層を分析し、需要の高い地域や顧客がアクセスしやすい場所を選びましょう。 船井総合研究所では、経営において「差別化の8要素」という考え方があります。 <差別化の8要素> 1.立地(商圏人口・店前通行客数) 2.規模(敷地面積・売上) 3.ストアロイヤリティ(ブランド・歴史) 4.商品力(商品数など) 5.販促力(販促) 6.接客力(接客) 7.価格力(低価格・高価格) 8.固定客化力(リピート率) この順番は上から順に重要度も表しており、立地はとても重要な要素です。 余程の有名店でない限り、立地が良くないとお客様は来ません。そのため、新店舗の立地選定は慎重に行うことをおすすめします。 ②新規出店計画書・事業計画書の作成 新規出店計画を実現するためには、明確で具体的な計画書が不可欠です。以下の要素を計画書に含めることが重要です。計画書の作成にあたっては、情報を整理し、将来の展望を考慮した具体的な計画を立てることが成功のカギとなります。 出店計画は、内部で共有するだけでなく、融資を依頼する金融機関、役員や株主、などに提出する書類です。提出先によって重視するポイントが異なるため、計画書には読み手が求める情報や注目点を意識して反映させましょう。 融資を受ける金融機関は、経営資源や将来の売上・利益に焦点を当てることが多いです。出店計画に関わる社内関係者はコンセプトや方針に強い興味を持つことがあります。計画書を分かりやすくするためには、誰が何を知りたいのかを明確にし、内容をわかりやすく整理することが重要です。 以下が、新規出店計画書・事業計画書に必須の内容です。 売上・利益に関する計画 新規出店計画では、売上と利益に関する計画を立てることが重要です。売上目標や価格設定戦略、販売予測、コスト管理などを詳細に計画しましょう。その際、現在の店舗の数字をベースにすると予測がしやすくなります。利益計画を作り、利益や経費計画が明確になることで、いくらの物件までなら資金的に問題ないかも明確になります。 万が一現店舗ですぐにPL・BS等の経営数字が出ない状態の場合、複数店舗になる前にリアルタイムに経営数値を把握できる体制を整えましょう。 部門別損益なども出せるとより精度の高い計画になります。 資金調達に関する計画 新規出店計画の実現には、適切な資金調達が必要です。計画書には、具体的な資金調達計画を明示しましょう。自己資金、銀行融資、投資家へのアプローチなど、資金調達の方法と必要な金額を明確にし、返済計画やリスク管理策も考慮に入れましょう。 金融機関に納得してもらうための資料作りやその他の対策は、資金調達に強い税理士に依頼すれば、サポートしてもらうことが可能です。 もし現在、税理士から資金調達を成功させるための提案を受けられていない場合は、新規出店に合わせて強力なサポートをしてもらえる税理士変更も検討してみましょう。 ③ブランドメッセージやコンセプトの明確化 新規出店計画を成功させるためのポイントの一つが、ブランドメッセージとコンセプトの明確化です。ブランドメッセージは、顧客に伝えたい価値やメリットを明確に表現するものです。コンセプトは、ブランドの特徴や差別化ポイントを示します。明確なブランドメッセージとコンセプトを確立することで、ターゲット市場での認知度や競争力を高めることができます。 ④マーケティング戦略とプロモーション さらに、マーケティング戦略とプロモーションの計画も重要です。ターゲット市場のニーズや競合状況を分析し、効果的なマーケティング戦略を策定しましょう。また、Web広告やSNS、イベントなどのプロモーション方法を計画に盛り込むことで、集客やブランド認知を高めることができます。 まとめ 本記事では、新規出店計画の成功を目指すための戦略やポイントに関して解説しました。出店計画を策定する際には、①リアルタイムに経営数値が把握できる経営体制、②出店する店舗の商圏や競合他社の分析、③競合分析に基づく店舗の方針やコンセプト決定が重要となっています。 出店計画を成功させるためには、適切な場所と物件を選択肢、正確な新規出店計画書・事業計画書の作成、ブランドメッセージとコンセプトの明確化、マーケティング戦略が必要となります。 これらの要素を踏まえて、わかりやすい具体的な出店計画を策定するようにしましょう。 船井総研・税理士セレクションでは、新規出店の際に必要な資金調達のサポートや店舗別損益をリアルタイムに出せる経理体制構築に強い税理士のご紹介が可能です。 「今の税理士のままでは不安」「新規出店をどうしても成功させたい」とお考えの経営者様はぜひお気軽にご相談ください。…
- 税理士の賢い選び方2023-06-15資金調達における税理士の重要性やメリット、選び方とは?突然ですが、資金調達額は顧問税理士のアドバイスによって「変わる」ことをご存知ですか? 税理士の中には、資金調達に特化した専門家もいます。一方で、資金調達は税理士試験に科目がないことから、得意な税理士と全くわからない税理士と明確に分かれます。 資金調達に強い税理士へ支援を依頼することで、金融機関に評価されやすい決算書の作成、事業計画書の作成、金融機関向け決算説明資料の作成等をしてもらうことができ、金融機関からの融資を受けやすくなります。また、国や各自治体が設けている補助金・助成金、ベンチャーキャピタルやクラウドファンディングなど、様々な選択肢から最適な方法を提案してもらうことができるようにもなります。 そこで、本記事では、資金調達における税理士の重要性や、相談するメリット、資金調達の報酬相場について、解説していきます。 新規出店や新規事業、成長支援のための資金調達を検討されている経営者様は、ぜひ参考にしてみてください。 [ez-toc] 資金調達の様々な方法 資金を調達するためには、さまざまな方法があります。調達する金額や調達までの期間によって、資金調達の方法を使い分けることで幅を広げることができます。以下で詳しく説明していきます。 ①民間・公的金融機関からの融資 特定の目的に対して、銀行や日本政策金融公庫から資金を借りる一般的な融資です。追加融資の場合、基本はメインバンクから、場合によっては戦略的に他行から融資を受けることもあるでしょう。 創業融資の場合、特に日本政策金融公庫の新創業融資制度は人気があります。この制度では、無担保・保証人不要で最大3,000万円の融資を受けることができます。その他、信用保証協会の保証付き融資やプロパー融資、不動産担保融資など審査機関や担保の対象、利率がそれぞれ異なる様々な融資のパターンがあります。 ②助成金や補助金 経済産業省や厚生労働省、地方自治体などが提供している制度を活用する方法です。これらの制度は返済不要の給付金として提供されることが多く、創業時や新しい取り組みを行う時の負担を軽減する魅力があります。ただし、報告義務があるものや後日返済が必要な場合もあるため、利用する際には条件をよく確認しておく必要があります。中小企業庁が主催する補助金や助成金は、定期的に公式ウェブサイトをチェックすることをおすすめします。 ベンチャーキャピタルからの出資やクラウドファンディングなどの寄付 ベンチャーキャピタルは、上場を目指すベンチャー企業への投資を行うファンドのことです。出資に対しては返済義務がなく、出資者は株式を保有することになり、企業の意思決定に影響を与える可能性もあります。また、クラウドファンディングのプラットフォームを活用して、プロジェクトごとに資金を集めることもできます。ただし、集まった資金は課税対象となったり目標金額に達しないと不成立となったりするため、注意が必要です。 ノンバンク(非銀行系金融機関)からの融資 ノンバンクは通常の銀行業務を行わず、貸金業規制法に基づく融資を主な業務とする金融機関です。融資条件は銀行よりも柔軟な場合もありますが、金利が高いため注意が必要です。また、ノンバンクからの融資を受けることが銀行や政府系金融機関からの信用を損なう可能性もあるため、慎重な判断が求められます。 その他資金調達方法 他にも手形割引やファクタリングなどの資金調達方法があります。手形割引は、取引先から受け取った手形を金融機関や専門業者に売却し、現金化する方法です。手数料を差し引いた金額が即座に入金されます。一方、ファクタリングは未回収の売掛金を売却し、現金化する方法です。中小零細企業を中心に利用されており、担保や信用情報に依存せず即日資金調達が可能です。ただし、ファクタリングによる資金調達も課税対象となることに注意が必要です。 資金調達における税理士の重要性と相談するメリット ここでは、資金調達における税理士の重要性と相談するメリットについて解説します。 資金を調達するためには、融資制度や金融機関からの借入など、多くの要件や手続きが必要です。しかし、必ずしも希望通りの融資を受けられるわけではありません。 資金調達に強い税理士に相談する場合とそうでない場合では、資金調達額に差が出てきてしまうのです。 冒頭で述べた通り、税理士試験に「資金調達」という科目はないため、税理士事務所によっては差がでやすい分野になります。 資金調達に強い税理士に頼むメリットを以下で詳しく説明していきます。 ①資金調達に必要な書類作成や評価が上がる経営体制づくりをサポートしてもらえる 事業計画書や創業計画書、決算書など、資金調達に必要な書類の作成をサポートしてもらえます。 決算書はどこの会社も当然作っているものですが、税理士が資金調達に対する知見があるかどうかによって、金融機関から評価される決算書になるかどうかが変わります。また、事務所によっては金融機関出身者を雇用して、金融機関内部で行われる融資審査でどのような点を見ているのか、という情報を把握した上で、事業計画書や決算説明書などを作成してくれることもあります。 また、毎月の業績検討会や試算表の早期化、予実管理など、銀行からの評価を上げる経営体制づくりをサポートしてもらえます。日頃から様々な顧客のサポートをすることで得られた知見を活かし、銀行から評価を得られる体制構築をサポートしてもらうことが可能になります。 ②金融機関での面談の手助けをしてくれる 金融機関からの融資を利用する場合、融資担当者との面談が必要となります。金融機関との面談では、資金の必要性や返済計画などを説明する必要があります。 そこで、資金調達に強い税理士では、面談の準備や模擬面接をしてもらえます。各金融機関に対してどのような説明が刺さるのか、アドバイスいただけます。また、税理士と金融機関の担当者との関係が良好な場合は、円滑なコミュニケーションを図ることができます。 ③依頼主の事業・経営状況に合った資金調達方法の紹介をしてもらえる 資金調達に強い税理士は常に最新の情報を把握しており、事業者に適した資金調達方法や補助金・助成金制度を紹介してくれます。地方自治体が提供する制度などは年々変化するため、自分に適した制度を見つけるのは困難です。税理士のアドバイスを受けることで、最新の情報を得られ、効率的な資金調達が可能になります。 資金調達に強い税理士の選び方とは? ここでは、資金調達に強い税理士の見分け方について解説します。 事務所で資金調達支援をしているか まず重要なポイントは、融資に関する豊富な経験と実績を持つ税理士を選ぶことです。実際に多くの資金調達案件に取り組んできた税理士は、融資に関するノウハウを蓄積しています。ホームページなどで事務所の実績を確認しましょう。 また、金融機関での勤務経験がある税理士や、金融機関出身者を雇用している税理士事務所も融資に強い傾向があります。金融機関の内部事情を把握しているため、審査基準などについても理解が深くなります。勤務経験だけが全てではありませんが、その知識は資金調達のサポートに役立つでしょう。 補助金・助成金のサポートが得意かどうか また、補助金・助成金のサポートも得意・不得意が分かれる分野です。 申請のタイミングや公募時期など把握していないと、本来であれば受けられた補助金・助成金を逃してしまうことがあります。 補助金・助成金に強いかどうか、HPのサポートメニューなどを参考に確認しましょう。 認定支援機関に登録しているか 経済産業省は、一定の専門知識や実務経験を持つ税理士や公認会計士、金融機関などを「経営革新等支援機関(認定支援機関)」として認定しています。認定支援機関のうち、税理士の割合は54.0%、税理士法人の割合は10.2%であり、全体に占める割合は非常に高くなっています。(2022年3月時点)。 (出所: https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/nintei/download/r3_tyosa-hokoku.pdf) 認定支援機関は資金調達に関する専門的な業務を提供しており、この支援機関に登録された事務所のみ申請可能な中小企業経営力強化資金など特定の融資制度があります。そこで、融資や助成金・補助金の申請において、彼らが作成した計画書などが必要となる場合があるほか、税制優遇措置や保証料の削減などのメリットも得られます。 資金調達の税理士報酬相場は? ここでは、資金調達の税理士報酬相場について解説します。税理士報酬の相場は、業務の依頼内容や利用する制度によって異なります。一般的には、資金調達に関連する業務全般を依頼する場合と、スポットで特定の業務を依頼する場合があります。以下で詳しく説明していきます。 顧問税理士に依頼する場合 顧問契約をしている税理士に資金調達を頼む場合、通常は着手金が不要で、成功報酬は調達額の2〜5%程度、またはゼロとなります。顧問契約がない場合と比べて、費用が格段に安くなることが多いです。創業時には資金調達支援がサービスに含まれることもあり、別途料金が発生することは少ないです。さらに、金融機関(日本政策金融公庫や銀行)とのつながりがある担当者を紹介してくれるなど、サポートも期待できます。 メリットとしては、ゼロからではなく、普段のやり取りから資金調達の支援が可能なので、より早く正確なアドバイスを受けることができます。顧問契約の報酬相場は売上規模や依頼内容によって大きく異なるため、まずは相談・検討してみましょう。 スポット契約で資金調達のサポートを依頼する場合 スポット契約では、資金調達に関わる業務全般を依頼する場合と、一部の業務のみを依頼する場合で、税理士の負担や費用が異なります。例えば、資金調達に関する業務全般を依頼する場合は、以下の報酬が一般的です。 【資金調達に関する業務全般の報酬】 着手金:3万〜5万円 成功報酬:調達金額の2%〜5% 補助金や助成金の調達では、着手金なしで調達額の15%〜30%の報酬が一般的です。また、部分的な依頼の場合には、以下のような依頼内容と報酬が考えられます。 【部分的な依頼の報酬】 事業計画書の作成:3万〜5万円 資金調達や書類作成の相談:1時間あたり1万円〜 スポットでは一時的な付き合いのため、適切なアドバイスを得られないケースもあります。 そのため、資金調達を強化したい場合は、日頃から会社の数字を見てサポートしてもらえる顧問税理士で依頼しましょう。 まとめ 本記事では、資金調達における税理士の重要性や相談するメリット、資金調達の報酬相場について解説しました。資金調達方法には、金融機関からの融資の他にも、補助金・助成金など様々な選択肢があります。資金調達に強い税理士へサポートを依頼することで、自社の事業や経営状況に応じて最適な資金調達方法を提案してもらえます。また、申請に必要な各種書類の作成や融資担当者との面談対策などのアドバイスも貰えるため、非常に頼りになるでしょう。 税理士には得意分野や専門分野があり、資金調達に力を入れている事務所も存在します。資金調達が必要な場合、経験豊富な税理士や銀行出身者の税理士、経営革新等支援機関の認定を受けている税理士など、資金調達に強い税理士に依頼することで、融資結果が大きく異なることもあります。 特に新規事業開始時や新規出店計画時の資金調達では、税理士の選択が重要です。 船井総研・税理士セレクションでは、資金調達に強い税理士をはじめとして、成長企業の様々なニーズを満たす優良税理士のご紹介が可能です。一定の基準をクリアした事務所のみ紹介しています。気軽にご相談くださいませ。 …
- 経理の基礎知識経理効率化2023-05-17【完全保存版】月次決算のチェックリストでミス防止!早期に作成する仕組み月次決算とは、経営管理に必要な情報を提供することを目的に、事業年度末に行う年次決算とは別に毎月行われる決算を指します。 月次決算は、企業の迅速な意思決定や業務改善に役立てることができるため、安定した経営を目指す上で欠かせません。月次決算は期日通りに正確かつ迅速に行う必要があり、チェックリストを作成することでスムーズに作成が可能となります。 本記事では、月次決算のチェックリストにおいて確認すべき項目や、早期の月次決算作成に向けたポイントについて紹介していきます。経理業務の効率化を検討している経営者様は、ぜひ参考にしてみてください。 [ez-toc] 月次決算作成時によくある課題 ここでは、月次決算作成時によくある課題について紹介します。月次決算の課題には、経費計上に時間がかかることや、確認作業に時間がかかるといった点が挙げられます。 以下で詳しく説明していきます。 ①経費計上に時間がかかる 月次決算作成には、経費計上に時間がかかるという課題があります。月々の売上や仕入・経費などを管理している部署は1ヵ所とは限りません。部署単位、支店単位、プロジェクトチーム単位など、企業によって管理する部署の単位は異なります。 月次決算においては、複数の管理部署から会計データを収集し、全体の集計を行うことに多くの時間を要します。売上や仕入・経費の件数や取引先が多くなるほど、期日通りに月次決算を作成することが困難になります。 ②確認作業に時間がかかる 月次決算作成には、確認作業に時間がかかるという課題があります。月次決算は年次決算と同様、現金・預金の残高と帳簿上の残高との突合、棚卸資産の数や仮勘定の整理、借入金の返済予定表と帳簿残高の突合など、勘定科目ごとに細かな突き合わせ作業が必要です。帳簿上の残高と実際の残高が一致しない場合、管理部署の担当者まで遡って確認が必要なケースもあるため、突き合わせ作業は繁雑かつ時間を要します。また、ヒューマンエラーを防止する観点から複数の担当者でチェック作業を行う必要もあるため、多くの時間と労力が必要となります。 月次決算のチェックリストで重要な項目 ここでは、月次決算のチェックリストで重要な項目について解説します。月次決算における確認事項は非常に多いため、勘定科目ごとにチェックすべき事項を確認しましょう。 また、最終的な試算表などの作成においては、勘定科目がマイナス残高になっていないか、貸借が一致しているかといった点に留意しましょう。以下で詳しく説明していきます。 現金・預金 ☑小口現金出納帳の集計・残高や、帳簿上の預金残高と通帳の預金残高に差異はないかを確認しましょう。 差異があった場合には、原因の確定・修正を行い、帳簿へ記載するようにしましょう。 売掛金・買掛金 ☑未収・未払の売掛金・買掛金は無いかを確認するようにしましょう。 未収・未払の売掛金・買掛金があった場合、担当者に対して回収依頼や支払依頼をしているかも併せてチェックしましょう。 仮払金・借受金 ☑仮払金・借受金の勘定科目においては、当月清算分の振替を行ったかを確認しましょう。 振替処理が未済である場合、担当者に対して確認して必要な会計処理を行いましょう。 棚卸資産 ☑月末時点の商品在庫と帳簿在庫に差異はないかを確認しましょう。 社外に商品在庫がある場合、抜け漏れが起こりやすいため注意が必要です。また、不良品や納品ミスなどで返品扱いになっている商品がある場合、適切な会計処理が行われているかも確認しましょう。 固定資産 ☑年間の減価償却費や引当金を12か月で按分した金額を分割計上しているか確認しましょう。 ☑取得価額が10万円未満の少額減価償却資産や、取得価額が10万円以上20万円未満の一括償却資産に関して、適切な会計処理が行われているかを必ずチェックしましょう。 借入金 ☑棚卸資産の勘定科目においては、短期借入金・長期借入金の残高が返済予定表残高と一致しているかを確認しましょう。 ☑毎月の返済時における元金と利息の仕訳が適切に行われているかをチェックしましょう。 未払金・預り金 ☑月末時点での未払金額と帳簿残高に相違がないか確認しましょう。 未払給与の残高の確認や、所得税や住民税の残高と当月給与預かり分の金額との突合も重要なチェック項目です。 経過勘定 ☑経過勘定の会計処理も必ず確認しましょう。 次月以降に支払・受取があるものに関しては、未払費用や未収収益の経過勘定科目を用いて適切に計上しましょう。 月次決算を早期作成するための仕組みとは ここでは、月次決算を早期作成するための仕組みについて解説します。月次決算の早期化に向けては、業務を細分化して洗い出し、締切日を周知・徹底することが重要です。また、必要に応じて作業の自動化やクラウドシステムの導入も検討してみましょう。以下で詳しく説明していきます。 月次決算業務を細分化する 月次決算を早期作成するために、まずは業務を細分化してみましょう。部内で対応している業務を棚卸しすることで、各担当者の月次決算における業務を洗い出し、月次決算を作成するために必要な業務内容・担当者・締切日などを明確にしましょう。これにより、全体の業務量や担当者間で業務量が偏っていないかなどを可視化することができます。 また、その業務ごとに進捗状況が確認できるようなチェックリストを作成することで、全体の進捗が一目で分かるようになります。業務によって進捗状況が芳しくない場合、他の担当者によるフォローも迅速に行うことができるようになるため、全体の効率化に大きく影響します。 経費の締切日を徹底する 月次決算を早期作成するために、経費の締切日を徹底しましょう。各部署における経費入力が遅れることで、月次決算に必要な資料も後ろ倒しとなります。請求書・納品書・経費精算などの月次決算に必要な資料については、期限内の提出ルールを徹底しましょう。また、社外の取引先に対しても請求書発行等の期限を遵守してもらえるように交渉することも重要です。 月次決算スケジュールを社内で共有する 月次決算を早期作成するために、月次決算スケジュールを社内で共有しましょう。経費の締切日等が守られない原因には、月次決算スケジュールが周知されていないことが挙げられます。必要書類の締切日が遅延することで、月次決算の作成にどのような影響を及ぼすのかを理解できるように、月次決算スケジュールを社内で共有しましょう。月次決算は会社おける重要な業務であることを周知し、早期作成のための期限厳守に協力してもらうようにしましょう。 クラウドシステムを導入する 月次決算を早期作成するために、クラウドシステムを導入も検討しましょう。社内の会計システムをクラウド化することで、月次決算作業を迅速化することができます。クラウドシステムは、インターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、複数の管理部署がある場合であっても、経費データを各自直接入力することが可能です。これにより、経費計上の取り纏めや確認作業の大幅な効率化に繋がり、月次決算の早期化に大きく役立ちます。 またクラウド会計は、インターネットバンキングやクレジットカードのデータを自動取り込み&自動仕訳することができ、クラウド経費精算システムとの連携もできる為、経理担当者の入力を減少することができます。 入力工数を削減できる分、経理担当者が確認等に時間を使うことができるようになるため、やはり月次決算の早期化につながります。 まとめ 本記事では、月次決算のチェックリストにおいて確認すべき項目や、早期の月次決算作成に向けたポイントについて紹介していきました。月次決算は、チェックリストを作成・運用することで抜け漏れを防止し、早期作成が可能となります。月次決算のチェックリストを作ることで、経営課題の早期発見や年次決算におけるミスの事前防止など、多くのメリットが得られます。 船井総研では、月次決算のサポートや経理改善に対応できる税理士紹介サービスを提供しています。 自社だけで月次決算を導入しようとすると、躓くことが多いかもしれません。そこで、税理士にサポートしながら月次決算ができる体制を整えることをおすすめしています。 税理士セレクションでは、単純な料金比較による紹介ではなく、企業の状況に合わせて適切なアドバイスができるプロフェッショナルを厳選して紹介しております。経理業務の効率化を検討している経営者はぜひ気軽に相談してみてください。 …
- 経理効率化2023-05-09経理で自動化できる業務とは?経理を効率化するためのサービスやポイント経理業務の自動化は、近年注目されているトピックスの1つです。その背景にはAIやRPAといった業務自動化ツールの台頭が挙げられます。 経理業務を中心とするバックオフィス業務をターゲットとした、さまざまな自動化ツールが開発されています。 本記事では、経理で自動化できる業務や、効率化するためのサービスやポイントについて紹介していきます。経理業務の効率化を検討している経営者様は、ぜひ参考にしてみてください。 中小企業でよく見られる経理の課題 経理業務の自動化を考える前に、まずは中小企業でよく見られる経理の課題について紹介します。経理業務が非効率となる原因を知り、自動化によって解決できる部分はないか検討しましょう。以下で詳しく説明していきます。 業務が属人化している 経理業務は、直接的には利益をもたらさない補助間接部門であるため、人員を最小限としている企業も少なくありません。少数精鋭の限られた人員、もしくは一人の担当者が全ての業務を担っている場合もあります。そのため、担当者の経験や知識による独自の方法で業務が行われていることも少なくありません。このような場合だと、外部からは業務の内容や問題点が分かりづらく、改善のメスが入りづらくなってしまいます。 紙帳票によるアナログな運用が多い 経理業務は、取り扱う書類が非常に多いため、全ての帳票を紙で運用・管理していると非効率になります。請求書の発行を例にあげても、「請求データをシステムに入力」「請求書を印刷」「印鑑を押印」「取引先へ送付」「請求書の売掛金を会計ソフトに入力」という極めて繁雑な作業があります。日々発生する紙帳票によるルーティンワークが、経理業務の効率化を妨げている一つの要因となっている場合もあります。 経理で自動化できる業務 ここでは、経理で自動化できる業務について解説します。経理業務は定型作業が多いため、AIやRPAによる自動化ツールと親和性が高いです。以下で詳しく説明していきます。 仕訳の自動入力 経理で自動化できる業務には、仕訳の自動入力が挙げられます。近年ではクラウド会計を中心に搭載されている機能です。インターネットバンキングやクレジットカードなどの各種サービスから、明細データを会計ソフトへ自動連携することで、クラウド会計ソフトに搭載されているAIが自動で勘定科目を分類してくれます。仕訳の自動入力を活用することで、手入力で仕訳登録を行う必要がなくなり、経理業務を図ることができます。 請求書発行と入金消込作業 請求書発行と入金消込作業もシステムを活用することで業務の一部を自動化することができます。特に請求書発行は多くの部分で自動化処理が進んでいます。請求書のやり取りをPDF等のデータの授受で行えるようになれば、押印や郵送業務を省略できて経理担当者の業務負担を大幅に減らすことができます。 また、請求書の発行後の売掛金管理業務、入金消込作業においても自動化が進んでいます。従来の入金消込作業では、人の目によって入金情報と請求情報の突合作業を行っていたため、多くの時間と労力を必要としていました。入金消込作業を「自動で」行ってくれるクラウドソフト(クラウド会計ソフト・クラウド請求書発行ソフト)を導入することで自動化が可能となります。 経費精算処理 経費精算は全従業員に関係する業務であるため、自動化によって多くの人が恩恵を受けることができます。全社的な作業時間の削減効果も大きいため、自動化ツールの導入効果が高い業務であると言えます。そのため、自動化ツールを提供する各社においてもシステム開発が盛んに行われています。 例えば、交通費の精算を経路検索や交通系ICカードとシステムを連携させると、自動で運賃の算出や定期区間の排除した交通費の算出が可能となります。また、クラウドソフトを導入し、アプリをスマートフォンに導入してレシートを撮影すると、申請内容を自動で作成してくれてそのまま申請まですることが可能です。紙での経費申請が不要となり、申請者も承認者も楽に経費精算処理を行うことが可能です。クラウド経費精算ソフトとクラウド会計ソフトは連携できるため、承認された経費内容がそのままクラウド会計ソフトに自動連携されます。 経費精算システムは、会計システムと比較して導入ハードルが低いため、経理業務の自動化に際しては経費精算システムから取り入れる企業も多いです。 経理で自動化できない業務 現時点で自動化できている経理業務は、定型業務の一部です。 そこで、ここでは、経理で自動化できない業務について解説します。 クラウドシステムを活用する経理体制構築と、イレギュラーな業務パターンの対応に関しては、現時点では人の介在が必要です。しかし、今後AIがさらに進展してくると、人がオペレーションの役割を担う事も不要となってくるかもしれません。 クラウドシステムを活用する経理体制構築 経理で自動化できない業務には、クラウドシステムを活用する経理体制構築が挙げられます。自動化ツールの導入により多くの作業を自動化することは可能ですが、システム間の連携設計など、全体設計の構築においては人の介在は欠かせません。 イレギュラーな業務 経理で自動化できない業務には、イレギュラーな業務が挙げられます。自動化ツールが得意とするのは定型業務であり、複合的な情報を分析・判断する必要があるイレギュラーな業務には対応できません。このような複雑な判断が必要な業務は、現時点では人の介在が欠かせませんが、AIなどの発展により今後はイレギュラー業務の判断も機械が担う可能性はゼロではありません。 経理を自動化する3つのメリット ここでは、経理を自動化する3つのメリットについて解説します。経理を自動化することで、日々の経理業務にどのような効果が表れるのでしょうか。以下で詳しく説明していきます。 時間的なコストの減少 経理の自動化には、時間的なコストの減少というメリットがあります。仕訳入力の自動化で、経理担当者の業務負担を大幅に削減できます。また、これまでは人の目による突合作業が必要であった入金消込処理も自動化すれば、経理担当者は定型業務から解放され、人の介在が必要なイレギュラー対応や確認・判断・分析等の業務のみに注力することができます。 紙や印刷のコストの減少 経理の自動化には、紙や印刷のコストの減少というメリットがあります。経理業務の自動化・システム化によって、書類の発送や請求書の作成などにかかるコストが削減できます。また、紙管理からデータ管理へ移行することによって売上や立替経費の金額が一目で分かるようになります。これに伴い、社内における承認作業も簡素化され、迅速な業務遂行が可能となります。 人的ミスの減少 経理の自動化には、人的のミスの減少が挙げられます。自動化ツールの導入により、仕訳登録や請求書発行が自動で行われるため、これらの業務に関して発生する人的ミスが減少します。自動化以前の経理業務では、大量の領収書を表計算ソフトに入力して管理する必要があったため、経理担当者の負担が大きくミスの温床となっていました。経理業務の自動化によりこれらの作業から開放されるので、単純作業ではなく判断が求められる仕事に集中することができるようになります。 経理を自動化するサービス一覧 ここでは、経理を自動化するサービス一覧について解説します。経理自動化システムの導入を実際に検討する場合、様々な種類から選定する必要があります。以下で詳しく説明していきます。 クラウド会計システム クラウド会計は、日々の会計処理を記録し、帳簿書類を作成するためのシステムです。 インターネットバンキングやクレジットカードとデータ連携を行うことで、入出金データから取引登録を自動で行えます。また、取引内容を蓄積していくことで、仕訳も自動化することができます。 中小企業であれば、経費精算・電子請求書発行も対応できるMoney Forward(マネーフォワード)やfreee(フリー)を使っている企業が多いです。 経費精算システム 経費精算システムは、経費精算処理を電子化するシステムです。交通費・経費・出張費・支払請求など、さまざまな処理を電子化することで、作業の手間や人的ミスを大幅に削減できます。また、電子化によって情報の共有や経理遂行状況の確認などもスムーズに行うことができます。 Money Forwardやjinjer(ジンジャー)、楽々精算、TeamSpirit(チームスピリット)等を活用している中小企業が多いです。 電子帳票発行システム 電子帳票発行システムは、各種帳票の電子化を推進するシステムです。紙で郵送していた請求書や支払明細といった帳票の電子化が可能です。請求データや支払データをシステムに取込むだけで、電子請求書や電子支払い明細書の発行が可能となるため、請求書の作成や郵送作業の手間が大幅に削減されます。こちらはMoney Forwardやfreeeでも対応できますが、楽々明細やBtoBプラットフォームを利用する企業が多いです。 請求書管理システム・入金消込システム 請求書管理システムとは、請求書や見積書の作成・送付や入金などの管理業務を効率化するサービスです。また、それに関連して 売掛金などにおける入金消込業務を自動化する入金消込サービスもあります。請求書などの売上・請求データをもとに、請求内容と対応する入金の突合を自動で行ってくれます。請求書の入金確認などの手間を削減することで、経理業務の効率化が期待できます。 こちらもMoney Forwardやfreeeでも対応できます。その他、楽々明細、board、Bill One(ビルワン)、v-one(ブイワン)、飲食店の場合はBtoBプラットフォームが多くなっています。 給与明細システム 給与明細システムは、勤怠情報や従業員情報から自動で給与額などを計算・作成し、従業員に送付することができるシステムです。Money Forwardやfreeeと連携することで一括で管理することも可能になります。 このように様々なシステムが存在しますが、 ・現在使用している販売管理などの基幹システムと連携ができるか ・会計ソフトとの互換性はどうか を考慮して、ソフトを選ぶことをおすすめします。 経理を自動化するポイント ここでは、経理を自動化するポイントについて解説します。経理業務の自動化には多くのメリットがありますが、導入に当たってはいくつか気を付けるべきことがあります。以下で詳しく説明していきます。 業務の可視化が不可欠 経理業務の自動化を進める上では、現状の経理業務の業務内容をしっかり可視化することが必要です。まずは現状の業務フローや各段階での業務内容、具体的な作業工程などを、フローチャート等で可視化しましょう。業務の可視化が十分でない場合、経理業務全体の中で自動化を進めるべき部分はどこか、適切な自動化システムの選定、自動化に対応した業務フローの変更などの全体設計がうまくいかず、かえって効率が悪くなったり、業務の重複が生じたりするなどの不具合が生じる場合があります。 導入時の設定や導入前後の運用はプロと一緒に進める ※上記はイメージです。 経理業務の自動化システムの導入は、導入すれば終わり、ということはありません。自動化システムを活用するためには、周辺ツールとのデータ連携設定(API連携)や、自動仕訳が機能するような初期設定が重要です。また、自動仕訳機能を例にとりますと、新たな取引が生じたときや非定型的な取引等は、常に自動仕訳ルールの更新が求められます。AIの判断間違いをチェックしてAIの精度を向上させ続ける作業も必要です。 自社だけでやろうとすると、そういったAIのミス対応で躓くかもしれません。 ですが、経理業務の自動化やシステム導入に長けた税理士と一緒に進めることで、スムーズな運用を行うことができます。独自開発の基幹システムがない場合は、システム導入のコンサル会社に頼むより、互換性・操作性・システム周りに精通している税理士事務所に頼んだ方が安くスムーズに依頼できることもあります。積極的に税理士を活用しましょう。 経理担当者のスキルを高める 経理作業を自動化することにより、定型的なルーティン作業はシステムが行ってくれるようになりますが、その分、経理担当者の方にはより正しい経理判断をしてもらうこと、従来の作業から解放される分、財務的な業務に従事してもらうことが理想です。 こちらも税理士と一緒に進め、経理担当者にも知識をつけてもらうことをおすすめします。 経理業務の自動化を効率的に進めるために ここでは、経理業務の自動化を効率的に進めるために行うべきことを紹介します。次のポイントを踏まえて自動化を進めることで、より経理業務の効率化が図れるでしょう。以下で詳しく説明していきます。 経営者がやると決める 経理業務の自動化を進める上では、意識改革も重要なポイントです。経理業務が非効率となっている組織の担当者や経営者には、現状のままでも問題がないと考えている場合が多く、自動化ツールの導入に伴う作業方法の変化や導入の手間を敬遠する傾向にあります。また、通常業務が集中している経理担当者は、多忙であることを理由に非協力的なケースも少なくありません。 経理業務の自動化が会社にとって重要であることを、経営者と経理担当者全員が理解することが大切です。様々な現場を見てきたプロの力を借りながら、経営者が先頭に立って自動化を進める会社は上手く進むことが多いです。一方、自社だけでやろうとする会社、現場任せになっている会社は失敗する傾向にあります。まずは、経営者がやると決めて、現場を引っ張っていきましょう。 ミスを防止・カバーできる環境を作る 経理業務は自動化を進めたとしても、ヒューマンエラーを完全に無くすことはできません。重要なのは、ミスをゼロにすることではなく、ミスを未然に防ぎカバーできる環境を作ることです。また、ミスが発生した際に過度に追及する環境では、ミスの隠蔽が発生しやすくなります。ミスを迅速に報告できるような信頼関係を普段から築くよう、管理職に対して指導していくようにしましょう。 プロの力を借りる これまで何度か述べてきましたが、自社だけで経理の自動化を進めようとすると途中で頓挫することが多いです。経理に強い人材を採用するのも手ですが、人材獲得競争が激化する中、優秀な経理を採用できる確率は低いでしょう。 そこで、外部の力を上手く使いながら進めることをお勧めします。 会計事務所の中には経理の自動化導入支援を行っている事務所もあります。現在の顧問税理士が経理の自動化に対応できない場合は、他の会計事務所も検討してみましょう。 まとめ 本記事では、経理で自動化できる業務や、効率化するためのサービスやポイントについて紹介していきました。経理業務は定型作業が多いため、自動化ツールと親和性が高いです。自社にとって最適なツールを比較検討し、経理業務の業務負担の削減に取り組みましょう。また、自動化ツールの導入だけではなく、必要に応じてプロの力を借りることも、有効な選択肢の1つです。 船井総研では、経理の自動化やシステム導入支援に長けた税理士をご紹介することが可能です。単純な料金比較による紹介ではなく、企業の状況に合わせて適切なアドバイスができるプロフェッショナルに厳選して紹介しております。 現在の顧問税理士から経理のアドバイスや自動化のサポートを受けられないとお困りの経営者様はお気軽にご相談ください。…
- 税理士の賢い選び方2023-04-25知らないと損する!失敗しない税理士の選び方とは?弊社にご相談いただく経営者様の中には何度か税理士変更をご経験された方もいらっしゃいます。 新しい税理士に切り替えても、「対応が悪かった」「満足のいくサービスを受けられなかった」と感じ、再度税理士を探されてきた方です。 経営のパートナーとして信頼できる税理士を選ぶためには、どのようなポイントに気を付けるとよいのでしょうか。 本記事では、税理士変更で失敗しないための選び方やポイントについて紹介していきます。 税理士の変更を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。 [ez-toc] 税理士の選び方①:税理士に依頼できるサービスや得意分野を知る 税理士の選び方のポイント・1つ目は、税理士に依頼できるサービスや得意分野を知ることです。 会計事務所によって依頼できるサービスや得意分野は異なります。しかし、税理士のサービスを比較・検討したことがある、という方は意外と少ないのではないでしょうか? 他のサービス同様、どのようなサポートをしてもらえるのか、まずは確認しましょう。 税理士に依頼できる主な業務について、以下で詳しく説明していきます。 税理士に依頼できるサービス 税務申告業務 税理士事務所の業務内容は、税務業務・申告業務・経理業務・と経営支援とに大別されます。税務書類の作成や申告の代理、納税額の計算方法や手続き方法に関する相談は、税理士に依頼する必要があります。 主に下記のような業務が挙げられます。 ・税務相談 ・節税対策 ・決算申告業務 ・税務調査立ち会い 経理業務 記帳代行や経理業務も行っている事務所もあります。 主に下記のような業務が挙げられます。 ・経理代行(請求書発行や振込業務など) ・記帳代行(会計ソフト入力や記帳指導) ・給与計算代行(給与計算や年末調整など) ・自計化支援(経理業務を自社で行うための支援) 経営支援 経営支援は、税理士の重要な業務の1つです。税理士の業務内容は税務申告業務・経理業務が主であると思われがちですが、企業の成長をサポートする経営支援業務においてこそ真価を発揮します。 具体的には、企業の財務状況を明らかにすることで、財務基盤の強化や経営計画の支援を通して業績の向上を実現します。税理士は単なる税務代行ではなく、経営のパートナーであるという目線で選ぶようにしましょう。 経営支援には、主に下記のような業務が挙げられます。 ・経営計画の策定 ・経理・バックオフィス改善コンサルティング ・月次決算の早期化 ・資金調達支援(銀行融資、補助金、助成金)※助成金:グループ内に社労士事務所がある場合 ・資金繰りやキャッシュフロー計画の改善 ・ホールディングス化や事業承継、M&A支援、IPOに向けた体制への構築など また、税理士に依頼したい業務によって得意な事務所や費用が異なるため、自社で困っていること、必要としていることをまずは明確にしてから、税理士への依頼を検討するのも一つでしょう。 税理士の選び方②:いい税理士かどうかをチェックリストで判断する いい税理士かどうかを判断するには、企業によって状況は異なりますが、下限品質の基準は存在します。下記チェックリストで判断してみてください。 (1)態度が威圧的でなく、親身に寄り添ってくれるかどうか 税理士を選ぶ際には、態度が威圧的でなく、親身に寄り添ってくれるかどうかを確認しましょう。 税理士に限った話ではありませんが、一緒に仕事をしていく上で円滑なコミュニケーションは非常に重要となります。税理士業界は先生業というイメージが根強くあるためか、残念ながら昔ながらの名残で、威圧的な態度の方もいらっしゃいます。 会社の経営者は多くの悩みを抱えていることが多いため、態度が威圧的でなく、親身に寄り添い、悩みの原因を把握して適切にアドバイスできる税理士がよいでしょう。 (2)試算表の提出スピード 税理士を選ぶ際には、試算表の提出スピードを確認しましょう。試算表の提出スピードは税理士事務所によって大きく異なります。 税理士事務所によっては、年に1回程度しか訪問せず、試算表も半期に1回しか作成しないケースもあるため注意が必要です。 毎月試算表を出してくれる税理士事務所を選ぶことで、売上高や利益をタイムリーに把握し、迅速な意思決定が可能になります。また、金融機関への融資相談の際もスピード感を持って進めることが可能となります。 試算表の提出スピードはどの程度か、面談の際には質問してみましょう。 (3)どのような決算対策を実施してくれるか 税理士を選ぶ際には、どのような決算対策を実施してくれるかを確認しましょう。 税理士は、税金を正しく計算することが本来の業務であるため、積極的に節税対策を提案しない税理士もいます。そのため、節税対策に関するアドバイスを税理士に求めている場合、具体的な提案をしてくれるかどうかも重要なポイントとなります。 節税対策は業種によって異なる点もあるため、税理士に相談をして具体的な提案をしてくれるか確認しましょう。 (4)クラウドツールに強いかどうか 税理士を選ぶ際には、クラウドツールに強いかどうかを確認しましょう。最重要で確認すべき点はクラウド会計に強いかどうかです。クラウド会計は、インターネットバンキングやクレジットカードとの連携により明細が自働反映されるため、日々の仕訳業務の自動化が可能となります。また、インターネット上で会計データを管理できるため、顧問税理士にリアルタイムで会計データを確認・修正してもらうことができます。クラウド会計を活用して記帳作業を自動化し、決算・申告・資金調達といった場面に限って顧問税理士のサポートを受けるようにすれば、顧問料を減額できる可能性もあります。業務効率化にも繋がるため、新しいクラウドツール等に抵抗がないかは重要です。 また、連絡は未だに電話やFAXが主流といった事務所も存在します。 チャットやメール、オンラインMTGなどでスピーディーに連絡が取れるか、対応いただけるかも確認しましょう。 税理士の選び方③:数年後も企業にとって良き経営パートナーであるかどうかを確認する 税理士の選び方の3つ目には、数年後も企業にとって良き経営パートナーであるかどうかが挙げられます。税理士は毎期決算や申告業務を依頼するため、長期の取引が前提となります。そのため、自社の成長に合った提案を受け続けられそうか、経理業務や資金繰り改善に向けたアドバイスも受けられるか確認しましょう。以下で詳しく説明していきます。 自社より一歩先の顧問先がいるか 今後も事業を拡大していきたいとお考えの経営者様の場合、自社より一歩先を行く企業の事例を知ることは成長スピードに大きな差をつけます。 事業拡大に伴う経営課題や、経理・税務の課題をどのように解決してきたか、他社の事例を教えてもらえる税理士に依頼することをおすすめします。 経理改善のアドバイスができるかどうか 税理士を選ぶ際には、経理改善のアドバイスができるかどうかも確認しましょう。税理士は税務申告が本来の業務であるため、自社の経理改善に向けたアドバイスについては、全ての税理士が行っているわけではありません。 顧問先が多く、成長企業とのお付き合いが多い事務所は、自然と様々な企業の事例が集まってきます。そのため、経理改善を得意とする事務所もあります。 自社の経理業務の効率化を図るためには、クラウドツールの導入や、自計化に向けたアドバイスの経験が豊富な税理士を選ぶようにしましょう。 資金繰り改善のアドバイスができるかどうか 新規出店や大型投資を検討中の経営者様は、資金繰り改善のアドバイスができるかどうかを確認しましょう。大きくお金が動く予定がある場合、キャッシュフロー経営の考え方に基づき資金繰り改善を進めることで、資金ショートのリスクを抑えることができます。 資金繰りの改善は自社だけで取り組むことは困難であるため、税理士と一緒に進めることをおすすめします。しかしながら、資金繰りについては税理士試験の試験項目にないため、アドバイスできる税理士/できない税理士がいます。資金繰りを改善して財務基盤を強化したいと考えている方は、税理士を選ぶ際に必ず確認しましょう。 グループ内に社労士事務所を内包しているかどうか 5名以上従業員を抱えている経営者様は、グループ内に社労士事務所を内包しているかどうかも選択肢の一つとして検討してもよいでしょう。 社労士事務所を内包している税理士へ依頼することで、給与計算代行や社会保険、労務面での相談もワンストップで対応してもらうことができます。税理士と社労士が連携を取りながら業務を進めてくれるため、スピーディーな対応が可能となります。 事業承継や相続対策の相談ができるかどうか 経営者様のご年齢が50歳以上の場合、事業承継や相続対策の相談ができるかどうかも検討するとよいでしょう。事業承継を行う際には、相続税についても対策が必須となるため、税理士は身近な相談相手として挙げられる最有力候補です。 実は顧問先で事業承継を行った事例を持つ税理士事務所は意外と少ないものです。平均的な事務所の顧問先数は30~40件と言われており、その中でご自身が担当されている顧問先で事業承継が行われるタイミングというのはそう多くないのが実情です。 一方で、事業承継を専門に行う部署を設置しており、毎年数十件~100件以上の事業承継支援をしている会計事務所もあります。 事業承継に関する知識や経験が豊富な税理士を選ぶことで、会社の永続的な発展や後継者の育成などについても話し合うことができます。事業承継は重要な経営課題の一つであるため、対応可否を確認するようにしましょう。 税理士を選び直した方がいい?|現在の顧問税理士の品質チェックリスト ここでは、税理士を変更すべきかを判断するための、現在の顧問税理士チェックリストを紹介します。現在の顧問税理士の対応状況が、これらの項目に複数該当する場合、税理士の変更を検討した方がよいでしょう。以下で詳しく説明していきます。 税理士から提案やアドバイスがない 自社の状況に合わせた節税対策や経理改善の提案・アドバイスは、自社の発展を考えたとき非常に重要なポイントです。自社で調べて税理士に相談をしている、というケースも多い様ですが、提案をしてもらっていれば本来不要な情報収集、検討に多くの時間を要してしまいます。 税理士から提案を受けることで、これまで情報収集、検討に使っていた時間や経理にかかっていた時間を本業に充てることができます。 現在の顧問税理士からの提案やアドバイスが少ない場合、税理士の変更を検討しましょう。 税理士の先生が60歳を超えている 日本税理士連合会の調査によると、税理士の平均年齢は60歳を超えています。顧問税理士が高齢である場合、病気や引退などの理由により突然引継ぎが必要となる可能性があります。税理士の先生が60歳を超えている場合、税理士の変更を検討するタイミングの1つであるといえるでしょう。 ※お付き合いしている会計事務所に後継者や若い税理士が在籍している場合は問題ありません。 年商10億を超えているが、税理士は年商3億の時から変わってない 売上高の規模によって財務戦略や節税対策は異なってきます。税理士は税務申告の専門家ではありますが、経営コンサルティングの面におけるサービスの質は税理士によって大きく異なります。事業の規模が拡大し、決算期にどのような対策が必要なのか、将来的にどのような成長戦略を取るべきかについて助言が必要な場合、税理士の変更を検討するタイミングの1つであるといえるでしょう。 事業承継を控えている 事業承継には、自社株式の後継者への移転や相続税対策など、通常の決算・申告業務とは異なる対応が必要となります。現在の顧問税理士が事業承継に精通していない場合、相談できる相手が不在のまま手続きがスムーズに進まない恐れがあります。事業承継を控えているタイミングは、税理士の変更を検討するよい機会であるといえるでしょう。 自社の経理が高齢化しており、引継ぎを検討している 担当者が変わっても業務がスムーズに行われるためには、事前準備が重要となります。経理担当者の変更時の引継ぎに対してアドバイスできる税理士を選ぶことで、引継ぎ時のミスや漏れを防ぐことができます。 また、経理担当者が代替わりするタイミングは、経理をクラウド化しやすいタイミングでもあります。 経理担当者の引継ぎを検討するタイミングにおいては、経理改善や経理クラウド化の支援を得意とする税理士への変更も併せて検討しましょう。 税理士からの試算表等の会計情報提出が遅く、財務戦略が後手になっている 試算表等の会計情報の提出速度は、税理士事務所によって大きく異なります。経営判断に必要な資料の確認が遅いと、企業の財務戦略は後手に回ります。特に資金調達や資金繰りといった期日が重要な場面においては、利害関係者に対して提出すべき資料が遅れることで、取り返しのつかない事態になりかねません。試算表が出てくるスピードが遅い場合、顧問税理士の変更を検討しましょう。 経理をやりきれていないが、税理士がサポートしてくれていない 自社の経理業務が円滑に機能していないにも関わらず、税理士が十分なサポートをしてくれない場合、顧問税理士の変更を検討しましょう。経理の自計化やクラウドツールの導入に関するアドバイスができる税理士と顧問契約を結ぶことで、自社の経理体制の改善が期待できます。 クラウド会計の導入を検討している クラウド会計の導入を検討している場合も顧問税理士を見直すタイミングの1つといえるでしょう。何故ならば、現時点ではクラウド会計の導入から運用までサポートしてくれる税理士、導入は顧客任せだがクラウド会計に対応できる税理士、全くクラウド会計に対応できない税理士に分かれるからです。クラウド会計の導入から運用までサポートしてくれる税理士へ顧問契約を変更することで、スムーズなクラウド会計の導入や、導入後のクラウド会計を活用したリアルタイムでの対応が可能となります。 新しい税理士と契約する際の注意点 ここでは、新しい税理士と契約する際の注意点について解説します。顧問税理士を変更するタイミングは、確定申告や決算直前を避け、引継ぎを確実に行うようにしましょう。以下で詳しく説明していきます。 契約のタイミングは、確定申告や決算直前は避ける 新しい税理士との契約は、確定申告や決算直前は避けましょう。決算直前に税理士を変更した場合、会計期間における状況把握に時間を要するため、決算業務がスムーズに進まない恐れがあります。決算業務を円滑に進めるためにも、決算期の3か月前から法人税申告書の提出が終了するまでは、税理士の変更は行わない方がよいでしょう。 ただし、既存の顧問税理士さんが病気などで確定申告、決算申告に対応できなくなってしまった等の緊急事態は別です。決算1か月前からでも決算申告対応をしてくれる税理士もいるため、急ぎの場合はスピード対応できる税理士へ依頼しましょう。 契約期間を確認し、違約金が発生しないようにする 税理士の変更を検討する際は、現在の税理士との契約内容を最初に確認しましょう。契約内容によっては、契約期間や解約時期について定められていることがあるためです。指定された解約時期以外では、解約ができない場合や違約金が発生する場合あります。そのため、事前に契約内容を確認することは、変更手続きをスムーズに進めるうえで重要なことです。 税理士に預けたデータをしっかり引き継ぐ 税理士の変更時には、預けている書類を確実に返してもらいましょう。税理士に預けている書類は社内の機密情報が多く含まれており、書類返却を怠ってしまうと情報漏洩などのトラブルが発生する可能性があります。また、決算書を始めとする会計書類が手許にないと、次の税理士が現状を把握するまで時間がかかってしまいます。また、税務調査が入った際に、十分な資料を用意することができないかもしれません。そのため、税理士の変更時には少なくても3~5期分は返却してもらうよう依頼してください。 まとめ 本記事では、税理士の変更を失敗しないための選び方のポイントについて紹介していきました。税理士の変更する際には、依頼したい業務内容を明確にして、自社にとっていい税理士かどうかを見極める必要があります。また、税務申告に関する業務だけではなく、資金繰り改善や事業承継といった経営支援のアドバイスを受けられるかどうかも重要なポイントです。 船井総研では、成長企業のための税理士紹介サービスを提供しています。本コラムでご紹介したような選ぶべきレベル高くサポートしてくれる税理士のみを厳選してご紹介しております。単純な料金比較による紹介ではなく、企業の状況に合わせて適切なアドバイスができるプロフェッショナルに厳選して紹介しているため、税理士の変更や経理業務の効率化を検討されている方はぜひ利用してみてください。 …
- 経理の基礎知識経理効率化2023-03-29記帳代行の相場とは?依頼先別メリットやデメリット・注意点のまとめ記帳代行とは、会社の仕訳処理や記帳処理を代行してもらうサービスです。よく似た言葉に「経理代行」がありますが、こちらは、記帳業務に加えて振込代行、給与計算、年末調整など経理全般を代行するサービスです。日々発生する入力作業に追われている場合は、記帳代行を活用することをおすすめします。 記帳代行には、仕訳や記帳のミスを事前に防ぎ、経理部門の人件費を削減できるメリットがあります。費用相場はどのようになっているのでしょうか。 本記事では、記帳代行の相場や依頼先別のメリット・デメリット・注意点について紹介していきます。 経理業務の効率化を検討している経営者様・経営幹部様は、ぜひ参考にしてみてください。 記帳代行はこんな場合におすすめです ここでは、記帳代行を利用するメリットが大きい企業の特徴について解説します。記帳代行サービスを検討する際には、自社の状況と照らし合わせてみましょう。以下で詳しく説明していきます。 本業が忙しく記帳する時間がない 本業が忙しく記帳する時間が無い企業にとって、記帳代行サービスは親和性が高いです。記帳代行サービスを利用することで、これまで自社で対応していた記帳作業から解放されます。それにより、空いた時間は利益を生み出す時間として活用できます。単純にコストを削減するだけでなく、売上アップにも繋がると考えていいでしょう。 経理担当者の退職や休職など、経理担当者が必要になった 経理担当者の退職や休職などで欠員補充が必要となった場合、新規採用だけではなく記帳代行サービスを利用することも選択肢の一つです。経理担当者が不在の期間が長期化した場合、膨大な量の領収書が溜まってしまいます。記帳代行サービスは月単位での利用も可能であるため、求職者の復帰や欠員補充の採用が充足するまでの期間だけ依頼することができます。 経理担当者を育成できない 経理担当者を育成する人的余裕が無い場合や、自社で経理担当者を抱えるほどの作業量では無い場合も、経理代行サービスは有効な選択肢の1つとなるでしょう。記帳業務を代行サービスへ依頼することで、自社の従業員に対しては、より重要な業務を担当させて集中的に育成することも可能となります。 経理部門のコストを削減したい 経理担当者を雇用した場合、採用コスト、人件費、教育費等が発生します。企業のコスト削減に向けた施策では、利益を創出する製造部門や営業部門の人員は削減が難しいため、直接利益を生み出さない補助管理部門の人員削減が優先的に行われる傾向があります。記帳代行サービスを導入することで、経理担当者の人員削減が可能となり経理コストを抑えることができます。 記帳代行とは?メリット&デメリットを徹底解説|相場を調べるその前に! 記帳代行の相場を調べる前に、まずは記帳代行の概要やメリット・デメリットについて解説します。これらの内容を踏まえた上で、自社にとって必要かどうか検討するようにしましょう。以下で詳しく説明していきます。 記帳代行とは 記帳代行とは、会社の「仕訳処理」「記帳処理」を代行してもらうサービスをいいます。「仕訳処理」とは、日々の伝票処理や入出金処理を数値化する作業をいい、「記帳処理」とは、仕訳処理による結果を集計する作業をいいます。 決算書類の作成は、これらの仕訳や記帳を元にして行われるため非常に重要な業務であるといえます。万が一、仕訳や記帳の内容が間違っていた場合、決算書類や確定申告書の数値も間違ったものとなります。 記帳代行を依頼する際に必要な書類 記帳代行を依頼する場合に必要な書類はおおよそ6種類あります。 電子データの場合は保存か印刷をしておきましょう。 ①領収書、現金出納帳などの現金の入出金に関する書類 現金で支払ったものは銀行口座やクレジットカードの明細を見ても把握ができないため、現金領収書を提出するkとが必要となります。 現金出納帳は会社の現金の入出金を記録した帳簿のことで、自社で作成する場合と領収書などを記帳代行業者に渡して作成してもらう場合があります。 ②通帳コピー、振込明細などの預金収支に関する書類 通帳や振込明細などの預金口座の動向を把握するための書類です。 申告の対象となる取引全てが必要になりますので、税理士に忘れずに渡しましょう。 自社でクラウド会計を導入している場合、税理士事務所がクラウド会計で記帳代行を行う場合は、クラウド会計とインターネットバンキングと連携することで、これらの書類共有を省くことができます。 ③賃金台帳、給与明細などの給与に関する書類 従業員ごとの給与明細か給与を一覧化している賃金台帳が必要です。賃金台帳とは労働基準法によって作成が義務付けられている従業員への給与の支払い状況を記載した書類を指します。 ④クレジットカード明細などの立替金に関する書類 クレジットカードを使用した場合は、記帳代行の依頼の際に利用明細を渡す必要があります。領収証や請求書、預金口座明細とあわせて使用します。 こちらも自社でクラウド会計を導入している場合、税理士事務所がクラウド会計で記帳代行を行う場合は、クラウド会計とクレジットカードデータを連携することで、これらの書類共有を省くことができます。 ⑤支払明細、請求書などの買掛金に関する書類 経費を計上する際に必要です。仕入れ先や外注先から届いた請求書を用意しましょう。漏れてしまうと、経費計上できるものができなくなってしまうので、漏れなく集めましょう。 ⑥請求書控え、売上管理表(売上台帳)などの売上に関する書類 売上の計算に使用します。自社内で請求書を整理して作成する場合と、請求書の控えを渡して記帳代行業者に作成してもらう場合があります。記帳する際に漏れやすい項目の一つであるため、漏れがないか事前に気を付けましょう。 記帳代行を依頼するメリット 記帳代行を依頼するメリットには、「仕訳や記帳のミスを事前に防ぐ」「経理部門の人件費を削減できる」といったものが挙げられます。仕訳や記帳処理を自社で行う場合、従業員を雇用する必要があるため採用コストや人件費、教育費が発生します。 一方、記帳代行を依頼する場合、単純な仕訳処理のみであれば「1仕訳あたり数十円~数百円」、原紙記録の整理まで依頼するのであれば「1ヶ月数万円」というように、依頼する業務の範囲や専門性に応じて料金が設定されています。そのため、従業員の給与と比較して、依頼する業務内容や業務量に応じて料金が発生する記帳代行の方が費用を抑えることができます。 また、これまで仕訳や記帳処理を行っていた経理担当者の業務負担も軽くなるため、より複雑な判断が必要なコア業務(管理業務や財務業務等)に専念することができるという点も大きなメリットです。 記帳代行を依頼するデメリット 記帳代行を依頼するデメリットには、「資格不要のため、様々な業者がいる」「社内にノウハウを蓄積できない」といったものが挙げられます。 資格不要のため、様々な業者がいる →記帳代行をやるためには特別な資格は必要ありません。そのため、近年では様々な業者が参入してきています。しかし、先述の通り記帳業務は決算業務につながる為、税務会計上正しい仕訳が必要になります。税理士等の専門家がダブルチェックをしてくれる記帳代行会社を利用しましょう。 社内にノウハウを蓄積できない →記帳作業を外注すると、社内にノウハウを蓄積できないデメリットは存在します。しかし、少人数で経理を回したい経営者や、自社の業績に直結する本業に専念したいとお考えの経営者は外注することをおすすめします。 記帳代行はどこに依頼できる?|依頼先によって、報酬(費用)相場が異なります! ここでは、記帳代行の依頼先について解説します。記帳代行は記帳代行業者か税理士事務所へ依頼することが一般的ですが、それぞれ報酬・費用の相場が異なります。以下で詳しく説明していきます。 記帳代行業者に依頼する場合、メリット&デメリット 記帳代行業者に依頼するメリットには、「月単位で契約可能」といった点が挙げられます。 実際に利用していく中で継続可否を柔軟に判断することができます。 一方、記帳代行業者に依頼するデメリットには、「会社によってサービスの質が異なる」という点が挙げられます。 税理士事務所または税理士事務所が運営している記帳代行へ依頼する場合、税理士は会計や税務のプロフェッショナルであるため一定の品質が担保されます。対して、記帳代行業者の場合、会計に関する専門的資格の取得が必須ではないため、専門家の在籍有無によって提供するサービスの質は異なります。 税理士事務所に依頼する場合、メリット&デメリット 税理士事務所や税理士事務所が運営している記帳代行会社に依頼するメリットには、「決算申告業務や年末調整業務も依頼可能」「税務相談が可能」「税務から経理までワンストップで依頼ができる」といった点が挙げられます。 税理士事務所に依頼する場合、税理士の独占業務である税務申告や税務相談も依頼することができます。記帳代行から税務申告までワンストップで依頼することで、自社の経理業務がより効率化されるでしょう。 一方、税理士事務所に依頼するデメリットには、税務顧問を併せてお願いすれば1ヶ月だけ等の短期も受けてくれるケースがありますが、そうでなければ基本的に「1年間以上」の契約になる点です。 短期で依頼できない可能性が高いので、スポットで依頼したい場合は税務顧問の切り替えも視野に入れて検討しましょう。 記帳代行の相場 ここでは、記帳代行の報酬・費用の相場について解説します。 業務別・記帳代行相場 業務内容 費用 記帳代行入力サポート 50円~/仕訳 記帳代行丸投げ 100円~/仕訳 証票ファイリング 100円~/仕訳 部門別会計 10,000円~/部門 業務別の大まかな記帳代行相場は上記になっています。 記帳代行入力サポートは、皆様に現金出納帳をご用意いただく代わりに、価格を抑えたプランで、現金支払い以外の領収書や請求書、通帳コピー等の入力を代行してくれます。 自社で現金出納帳を作成できる余力がある場合は、こちらを活用するのがおすすめでしょう。 記帳代行丸投げサポートは、1ヶ月間に発生したレシートや領収書、請求書、通帳コピーをお送りいただければ、すべて入力を代行してもらえるプランです。 記帳を全て丸投げしたいとお考えの場合は、こちらのプランを利用いただくとイメージ通りでしょう。 その他、お預かりした領収書や請求書、通帳などの証憑をファイリングし、税務調査対策で保管しておくプランや部門別会計も依頼できます。 税理士事務所もしくは税理士事務所が母体にある記帳代行業者に依頼した場合 業務内容 費用 101~200 5,000円~20,000円 201~300 10,000円~30,000円 301~400 15,000円~40,000円 401~ 20,000円~ 月の仕訳数を100~200件程度とすると、月額5,000円~2万円程度が費用相場です。価格に幅があるのは、「格安プラン」と「丸投げプラン」の2パターンを用意している税理士事務所が多い為です。 突発的な対応が必要な作業や、領収書や請求書などの取引に関わる証憑書類のファイリング、部門別に記帳業務が必要な場合などは、追加料金が発生する可能性があります。依頼先によって追加料金の有無は異なるため、依頼前に確認するようにしましょう。 税理士事務所への記帳代行例 ■不動産会社B社:売上5億円 月2万円 以前はアナログで経理をやっていましたが、税理士変更を機にクラウド会計を導入し、記帳代行をお願いできるようになりました。 ■介護事業会社C社:売上1.9億円 月3万円 以前はアナログでのやりとりが多く、社内の事務スタッフの入れ替わりがあり、記帳業務なども整理したいと考えていました。 税理士を変更して、すべてデータでやりとりができるようになり、手間が省けるようになりました。 ■住宅不動産業A社:売上24億円 月20万円 以前は、経理・労務を担当されていた奥様が3ヶ月休みなしで対応していました。 工事件数の増加により社内でやり切れなくなっていた為、会計ソフト入力を外注した所、月次決算を締められるようになりました。 税理士事務所が母体にない記帳代行業者に依頼した場合 業務内容 費用 101~200 10,000円~20,000円 201~300 17,000円~30,000円 301~400 24,000円~50,000円 401~ 28,000円~ 税理士事務所が母体にない記帳代行業者は、HP等の「運営会社」を確認すると判別できます。 税理士事務所が運営母体にある場合、運営会社や会社概要に税理士法人などの記載があります。 近年、最低賃金の引上げや人手不足による影響で、記帳代行を行う業者の価格も上がってきました。 税理士事務所が母体にある組織の場合、税理士事務所から専門人材を比較的容易に派遣できますが、運営母体がない事業者の場合、専門知識を有する人材の確保の難易度が上がってきたことが要因として考えられます。 業者によっては現在でも税理士事務所より安い価格で事業を展開している企業もあるため、安さを重視される場合は、検討してみてください。 いずれにせよ、パートを1名雇うより安く記帳を依頼できるため、 最小限の人数で経理を回したい中小企業には、記帳代行はおすすめのサービスです。 記帳代行を依頼する際の注意点|注意するのは報酬(費用)相場だけじゃない! ここでは、記帳代行を依頼する際の注意点について解説します。記帳代行を依頼する際には報酬・費用だけではなく、さまざまなポイントがあります。以下で詳しく説明していきます。 専門家によるダブルチェックの有無を確認する 記帳代行を依頼する際には、専門家によるダブルチェックの有無を確認しましょう。税務会計上正しい記帳をしてもらえるか、ミスがないかどうかは専門家によるダブルチェック体制の有無に依ります。 価格設定に注意する 記帳代行を依頼する際には、価格設定に注意しましょう。基本料金の他にオプション料金が設定されている場合、あらかじめ見積書を取得して費用の総額を明確にしておきましょう。記帳代行サービスにかかる費用は、仕訳数・規模・サービス内容によって異なります。自社に必要なサービスと不要なサービスを整理して選択しましょう。 依頼したい業務範囲とその費用を明確にする 上記とも被りますが、記帳代行を依頼する際には、依頼したい業務範囲とその費用を明確にしましょう。記帳代行サービスを提供する企業の多くでは、記帳代行の他にも経理に関するさまざまな業務を依頼することができます。複数の業務をまとめて依頼することで料金が割引になる場合もあるため、アウトソースにより効率化できる業務が他にもないか検討してみましょう。 まとめ 本記事では、記帳代行の相場や依頼先別のメリット・デメリット・注意点について紹介していきました。 記帳代行業者へ依頼することで、費用を抑えながら経理業務の効率化を進めることができます。記帳代行業者の相場は、1仕訳あたり数十円~数百円程度となっています。 船井総研では、記帳代行や経理代行も依頼できる優良会計事務所をご紹介できます。単純な料金比較による紹介ではなく、企業の状況に合わせて適切なアドバイスができるプロフェッショナルが厳選して紹介しているため、経理業務の効率化やアウトソーシングに興味がある経営者様はぜひ利用してみてください。…
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