- 最新税法改正情報2022-07-21インボイス制度で経理業務はどう変わる?わかりやすく解説!インボイス制度とは? 「インボイス制度」とは、簡潔に言えば、取引内容や消費税率、消費税率などの記載要件を満たした請求書などの発行・保存に関する制度です。 正式名称は「適格請求書等保存方式」といいます。 インボイス制度が導入される背景 インボイス制度が導入される主な背景は、益税が問題視されていることと複数の消費税率の存在変更です。現在の制度上、免税事業者が消費税を納税しないことや、中小企業が簡易課税制度で納税することにより、納付されない消費税が発生しています。 また、現在ほとんどの商品には10%の税率が適用されていますが、商品によっては8%の軽減税率が適用されているものもあります。2つの税率が混在すると、どの商品にどの税率が適用されているのかを区分したうえで、経理処理を行う必要があります。 そこで、正確な消費税額・消費税率を把握するための必要項目がある「インボイス(適格請求書)」の発行が定められることになりました。それがインボイス制度です。 インボイス制度で何が変わるのか? 制度の詳細については後ほどご説明させていただきますが、大きく変わるのは下記3点です。 ①消費税免税事業者は、益税がなくなる ②消費税免税事業者は、経過措置後に課税事業者に取引を控えられる可能性がある ③課税事業者は、「適格請求書発行事業者」に登録し、インボイス制度に対応しうる経理体制に切り替える必要がある (請求書への記載項目増加、煩雑になる処理への対応) インボイス(適格請求書)を発行できるのは課税事業者のみ インボイス(適格請求書)は、課税事業者(売上1,000万以上で消費税を支払っている事業者)のみ発行ができます。免税事業者(売上1,000万未満で消費税を免除されている事業者)は、適格請求書を発行することができません。 インボイス制度の開始後の、経過措置期間とは インボイス制度の適用後は、課税事業者以外からの仕入れで発生する消費税額は、控除できなくなります。 ただし、2029年10月までは経過措置期間として、免税事業者からの仕入れに対して、仕入れ税額相当額の一定割合は控除できるようになっています。しかし、経過措置期間内でも控除が段階的に減ることになるので、注意が必要です。 経過措置期間における、免税事業者からの仕入税額控除 ・2023年9月30日まで:100%控除 ・2023年10月1日~2026年9月30日まで:80%控除 ・2026年10月1日~2029年9月30日まで:50%控除 ・2029年10月1日以降:控除なし インボイス制度で経理業務はどう変わる? インボイス制度が適用される2023年10月1日以降は、「インボイス(適格請求書)」を保存しないと、課税仕入れに係る消費税額を仕入税額控除することができなくなるため、課税事業者は仕入税額控除対象の仕入を区別できるようにならなければいけません。課税事業者の経理担当者は従来の実務に加えて、下記を実施する必要があるので注意しましょう。 仕入税額控除対象かどうかを確認する 請求書発行業者を確認し、適格請求書発行事業者以外への支払の消費税は「仕入税額控除対象」にならないようにしましょう。 請求書に記載する必要項目が増える 従来使用されている請求書では、適用税率や消費税額の記載を義務付けられていません。しかし、インボイス制度では、請求書に下記を記載する必要が生じます。 従来からの必要項目 ・受領者の氏名、または名称 ・取引年月日・対価の額(税込) ・取引内容・発行者の氏名または名称 インボイス制度により、追加で記載が必要な項目 ・軽減税率対象品であるかどうか ・税率ごとの対価の合計金額 ・税率ごとの消費税額、及び適用税率 ・適格請求書発行事業者の登録番号 これらが記載されていない請求書や領収書はインボイス(適格請求書)とは認められなくなります。自社で発行する請求書に上記項目を記載するのはもちろんのこと、請求書受領時に上記項目が記載されているかどうかも確認しましょう。 仕入税額対象かどうかわかるように仕訳する インボイス制度適用前は、課税仕入10%、課税仕入8%といった税率ごとの仕訳を集計し、仕入税額を計上できます。しかしインボイス制度適用後は、仕入れ税額対象かどうかをわかるように仕訳する必要があります。 その取引が、課税事業者との取引の場合は仕入税額対象、免税事業者との取引の場合は仕入税額の対象外と、仕入税額控除対象かどうか分かるようにしておく必要があります。 消費税計算の端数処理が1回になる インボイス制度適用前は、請求書は品目ごとに計算でき、端数処理にルールが設けられていませんでしたが、インボイス制度適用後は、端数処理にルールが設けられることになります。端数処理は、税率ごとに1回となり、税率ごとの合計金額に税率を乗じて消費税額を計算することになります 電子インボイスへの対応 取引先に、課税事業者と免税事業者の両社がいる場合、両者を分けて計算し、すべての適格請求書を7年間保管しなければなりません。紙での管理だと膨大な量です。また、請求書の必要記載項目が増えるので、仕入税額控除申告時、必要な請求書との照合作業に多大な時間がかかってしまいます このような書類のやり取りを電子データで行うのが電子インボイスです。電子インボイスでは、標準規格が定められているので、照合作業に時間をとられることなく、企業や業界を問わず円滑に、適格請求書などのやり取りが行えるようになります。 インボイス制度による経理負担を削減するためにも、電子インボイスの採用を検討しましょう。 インボイス制度に対応するための3つのポイント では、インボイス制度がインボイス制度に対応するためのポイントを解説します。 「適格請求書発行事業者」に登録申請をする インボイス(適格請求書)を発行できるようにするためには、2023年3月31日(金)までに登録申請し、適格請求書発行事業者なる必要があります。 登録の手順は下記のようになります。 1.登録申請書を管轄税務署に提出する ※必要用紙は下記国税庁サイトにあります。 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/invoice_01.htm 2.税務署にて審査が実施される 3.税務署から適格請求書発行事業者として、登録及び公表がされる 4.税務署から登録手続き完了の通知と登録番号が送られるただし、この登録申請は課税事業者のみで、免税事業者は行うことができません。 インボイス(適格請求書)に対応する経理システムを整える インボイス制度適用後は、上記に記載した通り、従来の請求書に加えてインボイスを発行した事業者の特定や、税率ごとの合計額、消費税額の記載等が経理業務の負担が増えることになります。 具体的に、影響が生じる経理業務として、 ・請求書発行業務 ・会計 ・販売管理、及び受発注 ・POSレジ/POSシステム 等が挙げられます。 一方で、これを機に経理周りをシステム化、クラウド化に着手する企業も少なくありません。インボイスに対応する経理システムを整えることで、経理の業務負担を増やすことなく、税額控除を引き続き受けることができる体制を整えましょう。 免税事業者は課税事業者になるかどうかを選択する 上記でお伝えした通り、免税事業者はインボイス(適格請求書)を発行することができません。経過措置期間の間、買い手(課税事業者)は、免税事業者からの仕入れに対して、仕入れ税額相当額の一定割合を控除できるようになっていますが、その控除額も年々減少するようになっています。 このように、経過措置期間が終わる2029年10月には、買い手(課税事業者)は、免仕入税額控除ができなくなります。このような背景から課税事業者は免税事業者と取引を控えられるケースが発生することが想定されます。 免税事業者にとっては、インボイス制度適用後も免税事業者のままでいるのか、もしくは課税事業者となり消費税を納税するのかといった選択を検討する必要が生じることでしょう。自社の利益を見極めたうえでご決断いただければと思います。 まとめ いかがでしたか?今回のインボイス制度による制度改正が、企業経営において多大な影響があることをお判りいただけたのではないでしょうか? 顧問税理士がいる経営者様は税理士から既に説明を受けている、または適格事業者登録を顧問税理士と進めていることと思います。 もし、まだ説明を受けていないという経営者様がいらっしゃれば、今すぐ顧問税理士にご確認ください。そこで、顧問税理士からのクラウド会計をはじめとする経理システムの提案がない、経理業務の改善提案がないという場合は、貴社と顧問税理士のミスマッチが生じているかもしれません。 税理士セレクションでは、クラウド会計導入支援や、インボイスに対応した経理周りの業務改善を実施できる税理士をご紹介することが可能です。お気軽にご相談くださいませ。 …
- 初めての方必見記事税理士の賢い選び方2022-06-17税務と労務をワンストップで依頼するメリットとは?会社経営に欠かせない税務と労務。相談したいことがあっても、「これは税理士と社労士、どちらに相談すべきなのか」と迷う方は少なくありません。 会計事務所によっては、グループ内に社労士法人を持ち、税務と労務をワンストップで相談できることをご存知でしょうか? 本記事では、中小企業でよくある税務と労務のお悩みやワンストップサービスを利用するメリットを紹介していきます。現在、税理士と社労士を別々に契約されている方は、ぜひ参考にしてみてください。 [ez-toc] 1.税理士と社労士の業務内容とは? 税理士と社労士はどちらも士業であるという点では共通していますが、実際の業務内容は全く異なります。簡単に言えば、「税理士は税務に関する業務」「社労士は社会保険や労働に関する業務」を行います。税理士と社労士には、それぞれどのような業務があるのでしょうか。以下で詳細に説明していきます。 1-1.税理士の業務内容 税理士の一般的な業務内容は下記です。事務所によって、得意分野が異なるため、提供しているサービスは異なります。 税理士の一般的な業務内容 ・税務代理(独占業務) ・税務書類作成(独占業務) ・税務相談(独占業務) ・年末調整(独占業務) ・経理代行・記帳代行・給与計算代行 ・経理改善コンサルティング ・融資相談 ・経営相談 ・事業承継対策 ・相続対策 ・会社設立 HP等でサポートメニューをまとめている事務所もあれば、事務所紹介のみで何をどこまでやってくれるのか、わからない会計事務所もあります。税理士変更を検討する際は、メニューがしっかりと明示されているかも確認してみてください。 社労士の業務内容 社労士の業務内容は、主に社会保険や労働に関する業務です。対象とする顧客は事業主が中心です。一般的な業務内容について下記です。 社労士の一般的な業務内容 ・社会保険事務所や公共職業安定所に提出する書類作成や手続き代行(独占業務) ・助成金の申請(独占業務) ・労働者名簿の作成(独占業務) ・賃金台帳の作成(独占業務) ・就業規則や労使協定書の作成・変更(独占業務) ・人事や労務に関する相談・指導(独占業務) ・雇用保険の手続き書類(独占業務) ・給与計算代行 ・確定拠出年金(401K)の導入 ・勤怠管理・給与計算のクラウド化サポート ・採用支援 社労士事務所も得意分野はそれぞれ異なり、労務相談に強い事務所や助成金申請に強い事務所があります。 2. 中小企業によくある税務と労務のお悩み 2-1. 助成金に関して契約中の社労士が詳しくない よくあるケースは、契約中の社労士は就業規則や労使協定の作成には詳しいが、助成金情報は疎いというケースです。社労士の中でも助成金に詳しい事務所、助成金の専門チームを有している事務所を選ぶと良いでしょう。また、前述の条件かつ税理士事務所のグループ内の社労士法人という条件に当てはまる事務所を選ぶことで、税理士との定期面談の中で社員採用の話をした際に、税理士から社労士に情報が伝わり、社労士から採用・雇用に関する助成金の提案を受けることができるケースもあります。 2-2. 給与計算や入退社手続きに時間がかかっており、人事労務まで一気通貫して相談したい 従業員が少ない場合、給与計算や入退社手続きを社長ご自身がされているというケースも少なくありません。しかし、勤怠の集計や変動費の調整、入退社手続き、社労士への確認をすべてご自身や担当者が行っていると、時間がかかってしまいます。給与計算代行を会計事務所にお願いしている場合は、給与関係は税理士へ、労務関係は社労士へとなり、確認作業が増えてしまうケースがあります。 会計事務所の中でも社労士を併設した事務所へ依頼することで、社長自身の経営に向き合う時間を創れるとともに、経理から人事労務まで一気通貫して相談することが可能になります。 2-3. 相談窓口がバラバラで時間がかかる 税務はA事務所、労務はB事務所、とそれぞれ違うところに相談すると、従業員を採用した際にマイナンバー情報や年末調整については税理士事務所へ、入退社手続きに関しては社労士事務所へ、と1人の従業員に関する情報を2つの事務所にそれぞれ連絡しなければならず、時間がかかってしまいます。しかし、1つの窓口で税理士・社労士に相談ができるようになると、双方で情報共有を行なってもらえるためやりとりがスムーズになります。 税務と労務をワンストップで依頼するメリット 税務と労務をワンストップで依頼するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、代表的なものについて3つ紹介していきます。 3-1. 1つの窓口で複数の専門家に相談できる ワンストップで相談できる最大のメリットは、1つの窓口で複数の専門家に相談ができることでしょう。これまでは、税理士なら税務の立場から、社労士なら労務の立場からの意見しか聞けなかったものが、双方が連携して考えた最善の提案を受けることができるようになります。 また、税理士に相談すべきか社労士に相談すべきかわからない場合でも、とりあえず連絡すれば適任者から返信をもらえる、というようになります。 3-2. 業務が効率化され、他の業務に集中できる ワンストップで依頼できる事務所に変更すると、税理士に依頼する業務と社労士に依頼する業務を分けて相談する必要がなくなるため、手続き全体の流れが分かりやすくなります。手続きがスムーズになった分、担当者は違う業務に集中できるようになります。ワンストップでスピーディーに相談できる仕組みを整えることは業務効率化に繋がります。 3-3. 各分野の最新情報を1つの窓口で確認できる 1つの窓口で相談できるのと同時に、1つの窓口から各分野の最新情報を受け取ることができます。複数の事務所に確認しなくてもよいので、情報収集も効率化されます。また、さまざまなニーズへの対応が可能となります。単なる税務の相談であっても、税金・社会保険・年金など、さまざまな視点からのアドバイスを得ることができます。これらは、複数の領域の専門家が在籍するワンストップサービスならではのメリットです。 4.税務と労務はワンストップで依頼し、業務効率化を図りましょう 本記事では、中小企業によくある税務と労務のお悩みやワンストップサービスのメリットについて解説していきました。税務と労務をワンストップで依頼することで、担当者の業務は効率化されます。また、複数の専門家から多角的なアドバイスを受けることができるようになるため、スピーディーに課題を解決できるようになります。今の税理士や社労士にご不満がある場合は、企業の成長スピードに合わせて、変更を検討してみましょう。 船井総研では、税務と労務をワンストップで相談できる会計事務所様のご紹介も可能です。貴社の経営課題にあった会計事務所が見つかるサポートをしておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。…
- クラウド会計初めての方必見記事経理効率化2022-06-17【経営者必見】クラウド会計導入の5つのメリット&3つのデメリット近年、クラウド会計ソフトを導入する企業が増えています。クラウド会計を導入すると何が変わるのか?本記事では、クラウド会計を導入するメリット・デメリットについて、分かりやすく解説していきます。クラウド会計の導入や経理業務の効率化・省力化を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。 [ez-toc] 1.クラウド会計とは クラウド会計とは、インターネット上で時間と場所を選ばずに利用できる会計システムのことを言います。従来の会計システムは、「ソフトウェアを購入し1台ごとにパソコンにインストールする」「パソコンの故障に備えて定期的にバックアップを取る」などの手間がありました。しかし、クラウド会計は全てインターネット上にデータが保存されているため、これらの手間がかかりません。手元のパソコンが壊れても、IDとパスワードがあれば、他の媒体からすぐにアクセスできます。 また、操作画面は経理初心者にも理解しやすい設計になっており、中小企業や特定部署にのみ導入したい場合などでも比較的容易に導入ができます。これに対して、インストール型の操作画面は、知識のある経理経験者向けに作られています。経理に精通した人にとってはよいかもしれませんが、今後事業を拡大し、経理を採用していかなければならない企業の場合は、クラウド会計の方がスムーズでしょう。 代表的なクラウド会計サービスには、freeeやマネーフォワードクラウド会計があります。 2. クラウド会計ソフトの5つのメリット ここでは、クラウド会計のメリットのうち、代表的なものを5つ紹介していきます。 2-1.会社の経営数値をスピーディーに見れるようになる クラウド会計は、インターネットさえあれば同時に複数人が利用できる仕組みとなっており、外出先でも確認や登録作業ができます。また、インターネットバンキングやクレジットカードとの連携ができるため、わざわざ入力をしなくても自動でデータが取り込まれます。そのため従来の会計ソフトよりも早く月次決算を出せるようになります。その数値も経営者が自由に外出先からもチェックできるようになるため、スピーディーに経営判断を行なえます。 従来は帳簿を作成することが会計の主目的でしたが、クラウド会計の導入により、財務分析に基づく迅速な経営判断が可能となります。 2-2. 業務の一部が自動化され、経理業務が効率化される クラウド会計では、インターネットバンキングやクレジットカードとデータ連携を行うことで、入出金データから取引登録を自動で行えます。この機能を活用すると、通帳記帳や入力の手間を大幅に削減できます。また、AIが取引内容を学習していくことで、仕訳を自動化させることができます。最初は精度が低い場合もありますが、データの蓄積により精度は向上していきます。そのため、簿記の知識がない方でも手軽に帳簿作成をすることができるようになります。 業務を自動化された分、財務分析に用いる書類を作成するなど経理担当者は別の業務に時間を割くことが可能になります。限られたヒト・モノ・カネを効率よく回すためには、今後軽作業の自動化は必須でしょう。 2-3. PCごとのソフトの購入が不要となり、導入時のコストを抑えられる 従来のインストール型の会計ソフトは、パソコンごとにソフトの購入が必要でした。しかし、クラウド会計は、パソコンや会計ソフトを使用する人数が増えてもアカウントを追加購入するだけで完了します。 2-4. 法改正による仕様変更も自動的に行われる 従来ソフトは、法改正などによるアップデートが行われるたびに、製品を購入し直す必要がありましたが、クラウド会計は、常に最新バージョンに自動アップデートされるため、追加購入は不要です。そのため、ソフトの買い替え忘れ、買い替え遅れにより法改正に適応していない会計処理になってしまう、というリスクがなくなります。安心して利用し続けることができると同時に、総合的なコストを抑えられる可能性があります。 2022年1月に施行された電帳簿保存法改正や2023年10月から施行されるインボイス制度など、時代の流れに合わせて定期的に法改正は行われます。クラウド会計ソフトでは、そのたびに自動で仕様がアップデートされるため、管理の手間がかかりません。法改正に乗り遅れることなく、対応できる仕組みになっています。 2-5 事業所毎の経理業務が効率化され、事業所を増やしやすくなる クラウド会計は複数デバイスから共同作業ができるようになるため、複数事業所を展開するときにも便利です。これまで店舗ごとに手動で帳簿作成をし、それを経理担当者が会計ソフトに入力していたものが、タブレットレジシステムを導入し連携することで売上入力から仕訳まで自動化されます。 そのため、少人数での店舗展開が可能になります。今後も事業を拡大していきたいと考えている経営者の皆様はぜひ検討してみてください。 3.クラウド会計ソフトの3つのデメリット クラウド会計にも、いくつかのデメリットは存在します。クラウド会計導入時には、メリットとデメリット双方について把握しておく必要があります。ここでは、クラウド会計のデメリットのうち、代表的なものを3つ紹介していきます。 3-1. インターネット環境が必須である クラウド会計は、インターネット環境があればどこでも使えるというメリットがありますが、これはデメリットになる場合もあります。何らかの不具合の発生によりインターネットが利用できない状況では、作業を行うことができなくなってしまいます。しかし、日々の業務の中でインターネットが利用できないシーンは近年ほとんどないのではないでしょうか。そのため、通常業務にはあまり支障はないでしょう。 3-2. 継続的な維持費が発生する クラウド会計の利用料は、月額や年額などさまざまな種類がありますが、いずれも利用している限りは継続的に発生します。インストール型のソフトであれば、購入時以外は費用が発生しません。しかし、日々のメンテンナンスや法改正時の手間を考慮すると、その分の人件費をソフト使用料として払っていると考えることもできます。 3-3.税理士がクラウド会計に対応できない クラウド会計導入時のよくあるお悩みが「税理士が対応できない」というものです。せっかく自社の経理を効率化したいのに、「顧問税理士にクラウドソフトは対応していないと言われた」「(税理士にとって使いやすい)指定のソフトしか対応してもらえない」といったお声をいただきます。今後も事業を10億、30億、100億と伸ばしていいきたい、と考えた時、現状の経理業務のままでよいでしょうか? 顧問税理士が対応できないのであれば、クラウド会計に強い税理士に変更するという手もあります。クラウド会計に強い事務所であれば、クラウド会計導入に向けた業務フローの見直しや初期設定のサポートまで支援してもらうことができます。 4. クラウド会計導入のポイント 本記事では、クラウド会計を導入するメリット・デメリットについて解説してきました。 しかし、いざ導入しようと思っても、「自社だけ」で導入しようとすると頓挫する企業が多いのが実情です。これまで使用していた会計ソフトからの移行手続きに躓く方が多いです。これらの準備は、クラウド会計に長けた顧問税理士や専門家と密に連携を取りながら対応していくようにしましょう。 実際に、一度自社で導入に失敗したものの、クラウド会計に明るい事務所に変更したことでスムーズに移行できた事例もございます。 船井総研では、クラウド会計に強い税理士事務所をご紹介できますので、ぜひお気軽にご相談ください。 また、実際にクラウド会計の導入サポートを担当した税理士事務所によるセミナーもご用意しております。 お気軽にご参加ください。 開催中セミナーはこちら…
- 事業承継・M&A2022-06-16事業承継対策をしない場合の4つのリスクと今すぐ対策すべき7つのチェックリスト事業承継というと、「今すぐ社長のイスを渡さなければならない」と思う方がいらっしゃるかもしれません。また、何をすべきかわからない、承継をきちんと進められるか不安、等の理由からなかなか対策に踏み切れない企業は少なくありません。 しかし、成長企業ほど対策が遅れれば遅れるほどリスクが膨らんでしまうことをご存知ですか? 後継者がいない場合でも事業承継対策は可能です! そこで本記事では、いつから事業承継対策を行うべきなのか、お悩みの経営者向けに事業承継をしない場合の4つのリスクや、7つのチェックリストをご紹介します。 [ez-toc] 1.事業承継対策をしない場合の4つのリスク 事業承継対策というと、後継者を選ぶことがまず頭に浮かぶかもしれません。 しかし、事業承継対策は、後継者選びだけではありません。 非上場の場合でも株価対策や自社株を渡す方法の検討など行うべきことは多岐にわたります。 実は、成長企業ほど事業承継対策が重要です。遅れれば遅れるほどリスクが膨らんでしまうことをご存知ですか? 事業承継対策が遅れると、下記のようなリスクが発生します。 ①病気など代表者の急なリタイアにより、後継者が多大な苦労をする 事前に対策をしておかないと、後継者がいきなり事業を引き継ぐことになります。 突然経営のかじ取りや株式の承継を行わなければなりません。後継者が多大な苦労をするのが目に浮かぶことでしょう。 従業員承継の場合は、株式取得の資金準備が一番のハードルです。銀行からの借り入れや親族との株式取得割合の合意調整が非常に難しくなります。事業を継続しながら、これらの準備を急ピッチで行うことは現実的ではありません。 ②成長とともに株価が増加し、株式承継の負担が増える 非上場会社の株価算定方式には複雑な条件があります。そのため、一度税理士に相談して自社の株価を出しておくことをおすすめします。とある企業の相続税評価額のシミュレーションでは、10年間で約1億4,000万円株価が上昇することが想定されました。 毎年利益を出している成長企業は、事業成長に伴い株価の上昇が予想されます。そのため、株式や財産に関することは、親族内承継であれ、従業員承継あれ、早期にシミュレーションを行い対策を検討すべきでしょう。 ③経営者や幹部社員の高齢化により、積極的な事業投資が進まない 中小企業庁委託「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」(2015年)によると、 経営者の年齢別に見た今後3年間の投資意欲は、設備投資、IT投資、人的投資、海外展開投資、研究開発投資、広告宣伝投資、M&Aの項目など7項目で年齢が低いほど投資意欲が高いことがわかっています。 また、同調査では、経営者の年齢が低いほど今後の売上高・利益高の見込みが増加している傾向がみられました。 これらのデータから、経営者の年齢が上がるするにつれ、積極的な投資は控えるようになり、売上も減少傾向になることがわかりました。今後も事業を継続・拡大していきたい場合は、事業拡大意欲の強い次世代に早めにバトンタッチすることを検討してみてはいかがでしょうか。 ④取引先や社員との年齢差により、波長が噛み合わない 取引先が事業承継をすることで、先方の経営者や経営幹部との年齢差が生じ、取引に支障が出てくるケースも見受けられます。 例えば、先方のWeb提案や新しい仕組みについていけず、取引を打ち切られるパターンもあります。 また、社員とも年齢差が生じることで、波長が噛み合わず、組織の統制に問題が生じる場合もあります。 理由はいずれにせよ、5年後、10年後の自社の将来を見据えて事業承継は早い段階で検討すべきでしょう。 2.事業承継対策をすべき7つのチェックリスト ①毎年1,000万円利益が出ている 毎年1,000万円以上利益がでている企業は今後株価が上昇していく可能性が高いです。 株価が上昇していくと、後継者に株式を渡す際の贈与税があがります。また後継者が従業員等の親族外の場合、後継者が株式を取得するために必要な資金も上がっていきます。 特に従業員承継の場合は、事前に銀行から借り入れをするなど従業員が自社の株式を取得するための準備が必要です。そのため、早めに事業承継対策を行い、株価を抑えるための対策や承継のタイミング、株式取得の資金調達などを行っておきましょう。 ②今後も継続成長を計画している 今後も事業成長を計画している場合は、計画から逆算して事業承継対策を行う必要があります。 親族内承継の場合は、いつからご子息を自社に呼び戻し、役職を持たせ、経営を学ばせるか等、年単位での計画が重要です。 もし、ご子息にマネジメント能力や適性が足りないと感じた場合は、従業員承継にするのか、第三者承継を行い将来性のある企業に事業を委ねるのか等の判断も行わなければなりません。経営計画と連動した事業承継対策が必要でしょう。 ③まだ株価対策に取り組めていない 後継者選びや育成が中心となってしまい、株価対策に取り組めていない企業は多いです。 退職金の支払いや不動産の購入、HDの設立、生命保険の活用など株価対策には様々なものがあります。 事業承継の経験に長けた税理士に相談すれば、過去の事例から様々な提案をもらうことが可能です。相談する際は、顧問税理士だけでなく、事業承継専門の税理士に相談して依頼するというのも手でしょう。 ④ご両親やご高齢の方が株を持っている ご両親やご高齢の方が株を持っている場合、また様々な親族の方が多くの株を持っている場合、どのように株式を取得するかが非常に難しくなってきます。コロナ禍においては、老人ホームに入っている両親のもとに会いに行けず、株式移動に苦労されたケースもありました。 いつどうなるかわからない昨今だからこそ、不測の事態に備えて早めに話し合いを行いましょう。 ⑤事業承継対策について顧問税理士からの提案がない 実は税理士によっては事業承継の経験がない、という方もいらっしゃいます。 税理士試験には「事業承継」や「相続」に特化した科目はないため、対応できる税理士 / できない税理士が明確に分かれます。 町の会計事務所の平均顧問先は100件ほどのため、顧問先がまだ事業承継を迎えていない場合や、事業承継を経験しても1~2件というパターンがあります。 一方、事業承継専門の業務をやってきた税理士もいます。数々の事業承継に携わってきたからこそ知見が豊富で、的確なアドバイスをもらえるでしょう。 ご自身だけでなく、後継者や親族、従業員など様々な人に影響がある事業承継だからこそ、専門の税理士に依頼することをおすすめします。 ⑥経理等の経営管理体制が次世代に渡せる状態になっていない 事業承継にあたって、そもそも経営管理体制が整っておらず、次世代に渡せる状態ではない企業もいらっしゃいます。 「設備投資に要した借入金が大きく、返済計画も整理しきれていない」「試算表が出てくるのが遅い」「経理がブラックボックス化しており、状況を把握できていない」といった課題を抱えている企業も存在します。 そのままの状態で後継者にバトンタッチしてしまうと、後継者が苦労してしまいます。 しかし、税理士を変更することで、経理等の経営管理体制の改善、財務状況の改善に向けた提案をもらうことも可能です。 現在の顧問税理士で対応できない場合は、他の税理士にも相談してみましょう。 ⑦M&Aも含めて方法を検討しているが具体策が決まっていない M&Aなど第三者承継のノウハウを持っている税理士はほとんどいません。 第三者承継を検討している場合は、その分野に強い専門家に相談し、具体的な対応策をもらうのが得策でしょう。 金融機関やコンサルティング会社を頼るのも一つですし、そこからもらった提案に納得できない場合は、第三者承継のノウハウを持つ専門家に相談をして、ご自身が一番よいと思う対策を実施するのが望ましいです。 3.事業承継は専門税理士とともに早めに検討して行う 事業承継対策は、事業承継専門の税理士など専門家とともに早めに検討するのがおすすめです。 「相続時精算課税贈与、事業承継対策、組織再編、臨時株主総会、各種手続き、会計・税務処理とやることは多いが、税理士主導で進めてもらい、安心して進めることができた」 「既存の顧問税理士は決算以外連絡がなく、試算表を依頼しても2~3週間かかっていたが、事業承継のタイミングで税理士を変更したことでとタイムリーに決算状況がわかり、やるべきことを整理してくれた」 と実際に事業承継専門の税理士依頼された奈良県N社様は述べています。 限られた時間の中で事業承継を確実に行うために、プロのサポートを受けながら進めましょう。…
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